サムスン、ブロックチェーンを用いた保険給付金請求の簡素化サービスをリリース

本ブログでは、持続可能な社会のためのブロックチェーンの活用等について、原典が英語のものを中心にご紹介してまいります。

本日は、海外ニュースをご紹介します。

発信者:SAMSUNG SDS
出典元URL:
https://www.samsungsds.com/global/en/about/news/Samsung-SDS-launches-one-stop-medical-claims-processing-service-fueled-by-blockchain.html
発信日:1月30日

ニュース内容

    • サムスンSDS社(サムスンのICT子会社。以下「サムスン」)は1月29日、保険給付金の請求プロセスを、ブロックチェーンを用いて簡素化、迅速化するサービスを開始すると発表した。これまでの保険給付金の請求プロセスは、書類のやり取りが多いものだった。つまり、被保険者が病院に行き、必要な書類を集めて保険会社にそれを送付するという手続きが必要であった。この被保険者にとって負担となるプロセスを無くすため、サムスンは保険会社や病院、デジタル医療関係会社と協力してサービスを提供することとした。
    • このサービスにより、被保険者は、(病院に書類を受け取りに行って受け取った書類を保険会社に送付せずとも、)病院、キオスクまたはスマホから、保険給付金を請求することができ、申請をしたら保険給付金支払いの通知がKakaoTalk経由で、被保険者のスマホに届くようになる。一方、医療機関にとっては、書類作成にかかる人的コストを削減することができ、また自機関名の入った偽の書類が出回ることを防ぐことができるというメリットがあるとされる。
    • このサービスは現段階では、サムスン火災海上保険およびNongHyup Life Insuranceの保険に加入し、Kangbuk Samsung Hospital(サムスンの関係病院)およびHallym University Dongtan Sacred Heart Hospitalに通院する被保険者しか利用できないが、今後30の医療機関と8つの保険会社を巻き込むことを予定している。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 弊社代表の紺野はエジプト駐在時代、マイクロ保険という、低所得者層、貧困層も加入できる保険商品の適法化、業界団体の設立、普及促進などに取り組んでいました。低所得者層が加入できる保険は、掛金が小額です。すなわち、より大きな金額を取り扱う一般的な保険と同じ方法で事業運用していたのでは事業者の儲けが少ない、または事業継続できないものになります。こうした課題に対処するため、なるべく人を介在させずに済むような、既存の保険とは異なる仕組みで運営される保険商品を作る必要があり、これをマイクロ保険と呼称していました。(マイクロ保険について詳細は私がかつて書いたこちらの記事をご覧ください。)
    • 保険給付金請求の簡素化は、マイクロ保険を実現するうえで避けて通れない打ち手のひとつです。もちろんそれ以外にも、マイクロ保険が成り立つためには、保険加入プロセスの簡素化、保険給付金支払のアクセスポイントの増加など、数多くの施策が必要です。しかしながら今回のニュースは、ブロックチェーンが、既存の保険商品の可能性を大きく広げうることを示す、大きな一歩であると考えられます。
    • 今回のサムスンのサービスは、韓国のコングロマリットであるサムスンのグループの中に保険会社も病院もあったことで、事業運用面でハードルが下がっている側面があるでしょう。日本にもそうした企業体はあると思いますが、より大きな社会インパクトを生み出すためには、企業グループの枠を超えた取り組みが必要であり、それをリードできる人材・チームも社会で求められていると言えるでしょう。
トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。
ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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