なぜブロックチェーン革命がまだ起こらないか

本記事では、弊社の最近の考えをご紹介します。
  • 「ブロックチェーンについて教えて。」

「ブロックチェーンについて教えて。破壊的技術(disrupted technology)といわれるけど、実際どうなの?」というご質問を、私は仕事柄、毎日のようにいただきます。ブロックチェーン技術が世界をより良くする技術だと信じている私にとっては、そうしたご質問をたくさんいただくことは、とても嬉しいことでした。なぜなら、この技術に興味を持っている方が、たくさんいらっしゃるということだと思っていたからです。

これまで、それらの質問すべてに、世界のブロックチェーン利用事例、およびブロックチェーンの技術の基礎的部分を含め、私は嬉々としてご説明してきました。しかし、その回答を重ねるうちに、だんだん気付いてきたのです。おそらく私は、ご質問者様の真の質問に答えられていない。そして、ご質問者様の知りたいことは、ブロックチェーンそのもののことではない、と。

ご質問者様の中には、すでに十分にブロックチェーンの入門本をお読みになり、基礎的な技術の知識もお持ちの方も多くいらっしゃいます。私がご説明する内容など、既に全てご存知のようにお見受けする方もいらっしゃいました。

それでもこの質問が発せられるのはなぜでしょうか。

  • 真の質問

真の質問は、おそらく「ブロックチェーンは、自分のビジネス、自分の生活にどれだけ役に立つの?」なのです。そして、その真の質問に答えている記事などがまだ世の中にはほとんどないのでしょう。だから、私なんぞがこれだけたくさんのご質問をいただくこととなるのです。質問をたくさんいただくことは、ブロックチェーンへの世間の期待感の高さを示しているのではなく、その真の問いに応えられていない業界の課題を突き付けられているのではないか、と考えるようになってきました。

本ブログにて、BBCの記事「ブロックチェーン革命はまだあまり起こっていない(原題:Blockchain: The revolution that hasn’t quite happened)」をご紹介しましたが、世界全体でこの真の問いに答えられていないからこそ、ブロックチェーン革命がまだあまり起こっていないのです

  • では、どのようにその真の問いに答えればいいのか。

これを考え始めたときに、私の業務コンサルタント時代の経験が活きました。

業務コンサルタントは、業務改革を通じて業務上の課題を解決したり、新しい事業における業務の構築をご支援するお仕事です。このサポートにより、お客様の売上・利益を伸ばし、そこで働く人々が効率的に生産性の高い業務を行えるようにすることを、提供価値の基本としています。

その業務コンサルタントの仕事で最も重要で腕が試されるポイントは、顧客の真のニーズを知ることです。それも可能な限り定量的に。顧客の抱えるビジネス上の目的と目標とを正確に把握し、言語化・数値化して、そこから落とし込んで課題を明文化していく。これが、既存の業務を改革していくうえでも、新しい業務を構築していくうえでも、最も重要で欠くことのできない第一歩です。「質問する力」こそが、コンサルタントにとって最も重要なスキルです。

「ブロックチェーンについて教えて。」に真に答えるためには、私が業務コンサルタントとしてやってきたように、ご質問者様が今抱えられている課題を聞き出すことが必須ではないか、と考えるようになってきました。

この真の問いへの答えは、画一的なものではないと考えます。なぜなら、ご質問者様のニーズを知ったうえで、オーダーメイドの答えでしか、真の回答にはなり得ないのです。

「ブロックチェーンについて教えて。」と言われた時、最近の私は「ブロックチェーンはユニークな特徴を持ったデータベースに過ぎません。そして、そのユニークなデータベースは●●や●●といった場面で活躍しています。」とまず答えるようにしています。その上で「ところで、あなたのお仕事について、いくつかご質問をさせて下さい。そのなかで、ブロックチェーンが活躍できる可能性のある部分をご説明させてください。」と言うようにしています。

そうすると、満足してもらえるご回答ができる確率が飛躍的に高まると感じています。まだまだブラッシュアップ中ではありますが。

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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