米国の医薬関連大手企業たちが進めるブロックチェーン事業、新たな段階へ

本ブログでは、持続可能な社会のためのブロックチェーンの活用等について、原典が外国語のものを中心にご紹介してまいります。

本日は、海外ニュースをご紹介します。

メディア:Devdiscourse
URL:https://www.devdiscourse.com/article/health/884663-health-news-roundup-chinas-hubei-province-revises-february-19-new-cases-world-must-act-fast-to-contain-coronavirus-and-more
掲載日:2月22日

ニュース内容

    • ファイザーやイーライ・リリーといった世界の製薬会社大手が、これまで開発してきたブロックチェーン・ベースのシステムにおいて、処方箋分野での取り組みを始めると、20日金曜日に発表した。処方箋のサプライチェーン上における偽薬の流入を防ぐためだという。
    • 20を超える企業(製薬会社、流通業者、小売業者、運送業者)が参加するMediLedger Networkは、これまで薬剤の返品検証におけるブロックチェーンの活用を実証試験してきたが、今年はこの取り組みを拡大していくとしている。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • MediLedger Networkは、サンフランシスコのブロックチェーン企業Chronicledがリードする医薬品サプライチェーン管理のためのプロジェクト・ネットワークです。製薬会社のマクケッソン・コーポレーション、ファイザー、医薬研究開発のジェネンテック、製薬会社ギリアド・サイエンシズ、医薬品卸のアメリソース・バーゲンら、米国の大手医薬関係企業が参加しています。このプロジェクトは、2010年代の米国におけるオピオイド問題に端を発した、医薬品のサプライチェーン管理にかかる規制強化の動きへの対応を念頭に始まったとされています。医薬品のサプライチェーンは極めて複雑であり、一つの企業がそのデータの管理を行うことは実質的に不可能。そうした中で、サプライチェーン管理をブロックチェーンに持たせるという考え方はとても自然で妥当なロジックだと感じます。
    • 今回ご紹介したニュースは、MediLedger Networkプロジェクトの前進を示すものです。一方、医薬品のサプライチェーンを管理するという目的からみれば、まだまだ取り組むべきことが多いでしょう。この目的の達成のために最も障害となるのは、技術的な部分ではなく、競合社らがインフラやガバナンスを共有するという、オペレーション上の合意の形成であると、2019年5月に、ファイザーのシニアダイレクターが述べています。ブロックチェーンという先進技術を用いるプロジェクトでも、やはり最大の課題になるのは、実務をどう進めるのか、それによって発生する関係者の損得をどうマネージするのかという合意形成なのです。(弊社はその分野に強みを持ちます。)
    • 規制への対応というのは、サプライチェーンにブロックチェーンが用いられるきっかけとしては最もインパクトがあるものです。こうした「外圧」をきっかけとして、競合社らが努力を重ね、サプライチェーン管理のモデルが実現すれば、それをお手本に世界のサプライチェーン管理の手法が一気に変わってくる可能性があります。日本の製薬業界にとっても、無視できないものとなってくるでしょう。
トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
ご関心ある方は、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。

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