ブロックチェーンが企業の人事情報管理にもたらす可能性

本記事では、弊社の最近の考えをご紹介します。
  • 学歴詐称対策へのブロックチェーン利用が注目されている

ブロックチェーンの、企業の人事管理分野における活用可能性について、学歴詐称対策に関する案をよく聞きます。日本ではあまり話題になりませんが、他国では企業の採用の現場で学歴の詐称が大きな課題になっており、その対策として、教育機関が修了者に学習歴等を証明するトークンを発行することで、学歴の見える化と詐称の防止に役立てようというアイデアです。

このアイデアの面白いところは、こうしたブロックチェーンの仕組みを用いれば、高校や大学の卒業証明という「学歴」の単位のみならず、もっと小さな単位、例えばある科目の履修実績や、ボランティア活動の参加実績なども見える化できる可能性がある点です。

これ以外にも、ブロックチェーンには、企業による人事情報管理の方法を将来的にガラッと変えてしまう力があると弊社は考えています。

  • ブロックチェーンなら個々人が自分のデータの開示・非開示を管理できる

ブロックチェーンがもたらしうる大きなメリットとして、個人データの管理の権限を、各個人に取り戻すことができる、という側面があります。

既存のデータベース構造ですと、各データベースに中央管理者がいて、個人のデータの管理もその中央権限者に委ねる必要があります。企業の人事管理において、従業員は一定程度個人情報を企業側に提供する必要があります。もし日本で労働者の転職がもっと一般的になれば、従業員は転職するたびに重要な個人情報を企業に入力しなければなりません。これだけでも不便ですが、さらに問題なのは、提供した個人情報がその企業内で適切に管理されない可能性もあるという点です。その企業のデータベースがハッキングされて個人情報が流出するリスクはありますし、そのリスクは在職中のみならず、場合によっては退職後も残ります。

こうした課題を、ブロックチェーンを使えば解決できる可能性があります。つまり、各個人が、自分の個人情報を開示する先を、ブロックチェーンを使って細かく管理することが可能になるのです。ある企業に所属しているうちは、その企業の人事担当者に対して自分の個人情報を「公開」するけれど、退職したらその設定を「非公開」に変更するイメージです。

実際、カナダでは医療データの閲覧可否管理を、患者が可能となるようにする実験を、モバイルアプリを開発して行っています。

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医療データの閲覧可否を患者が管理できるモバイルアプリ@カナダ

いろいろな関係主体のすり合わせが必要な分野ですが、最近ブロックチェーン関連の事業に日本の大企業がしっかり投資しているニュースも聞かれるようになり、こうした分野も想像よりも早く実現される可能性があると思います。

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Will blockchain affect HR in the near future?
記者:Stuart Gentle @Onrec
URL:https://www.onrec.com/news/news-archive/will-blockchain-affect-hr-in-the-near-future
掲載日:3月17日
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