再生可能エネルギーのもつ分散性、相性のいいブロックチェーンとIoT

本ブログでは、持続可能な社会のためのブロックチェーンの活用等について、原典が外国語のものを中心にご紹介してまいります。

本日は、海外有識者オピニオン(原典フランス語)をご紹介します。

記者:Olivier Desjeux @AGEFI
URL:http://www.agefi.com/home/acteurs/detail/edition/online/article/la-blockchain-pour-le-partage-de-lenergie-495045.html
掲載日:3月19日

オピニオン内容

    • 家庭機器でも産業機器でも、IoTを通じた自動化との相互交流が進んでいる。家電、サーモスタット、監視ビデオ、スピーカーは、私たちの周囲のデジタル・トランスフォーメーションで最も目にするデバイスである。
    • 電気メーターを取り巻く論争は興味深い。メーターに対する最も悪質な批判は、実際に中央集権的な主体がすべての個人の電力消費量データを横取りするということだ。国の電力網は、発電所から消費者にエネルギーを移動するために、サイズが大きくなり、絡み合っている。このモデルは、エジソンとJ.P.モルガンが20世紀直前に開発したモデルを中心に構築された。J.P.モルガンの妻は、電気を持っている最初の家である地下室の発電機の音に耐えることができなかった。そこでエジソンは、近所のすべての住民に電気を提供する一般的な電気工場を建設し、集中型の電力供給システムが誕生した。
    • 今日では、誰もが発電し、電力を消費する立場にあるが、現在のモデルでは、発電されたが消費されていない電力を買い戻すのは、常に中央集権体である。これからのデジタル・トランスフォーメーションでは、個人間のエネルギー交換を分散させるためにブロックチェーンが利用されるだろう。IoTにより、メーターがブロックチェーンに接続され、過剰な発電は(中央集権体を介することなく)仮想市場で提供され、地方および分散型のエネルギー交換が可能になる。このモデルは すでにいくつかの国で使用されている。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • なぜこの記事を取り上げたか

本日ご紹介した記事の原典は、経済、金融、政治情報を扱うスイスの日刊紙のウェブ版に掲載されていたもので、発信者は先進技術にかかる戦略コンサルタントの方のようです。

「ブロックチェーン」は、私の感覚では「インターネット」と同程度の「幅」のあるキーワードだと考えていますので、どの角度から取り上げるかによって、説明の仕方が変わります。これまで世に出た説明を見るだけでも、取り上げ方が多様ですし、未だ世に出ていない説明の仕方もどんどん生まれてくるでしょう。

そんな中で上記記事は、電力産業の発展の歴史的経緯から紐解いていて、とても参考になるアプローチだと思いました。そのため、本日取り上げさせていただきました。

    • 発電の分散化を可能とする再生可能エネルギー

この記事を読む中で新たな視野をいただいた点としては、(記事の文脈からは飛躍してしまうのですが、)今広まりつつある再生可能エネルギー、特に太陽光発電、風力発電などは、「発電設備の分散化」をもたらす社会的側面があったという点です。火力発電や原子力発電、ダム利用の水力発電等の伝統的な発電設備は、発電の「原料」を入手するために大きな資本力や信用力、政治力が求められ、個人はおろか、普通の企業にも手が出せない代物です。一方で、太陽光発電、風力発電、小水力発電などの再生可能エネルギーは、建設には一定程度資本が必要なものもありますが、伝統的な発電設備に比べると、「原料」調達の負担は大きくないと言えます。このため、再生エネルギー発電に参入できる主体は多く、発電設備の分散化を促進していると言えます。

    • 次はブロックチェーンが系統管理の分散化を実現していく

こうした再生可能エネルギーの広まりによって発電設備の分散化が進んだ先で、電力系統の管理システムを従来のものよりも敷居低く構築できる可能性のあるブロックチェーン。マイクログリッドを中心に、その流れはじわじわと、しかし着実に広がっていくと弊社は考えております。

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