マレーシアのパーム油・サプライチェーンのトレース事業、モバイルアプリ開発に至る

本ブログでは、持続可能な社会のためのブロックチェーンの活用等について、原典が外国語のものを中心にご紹介してまいります。

本日は、海外ニュースをご紹介します。

記者:Emma Upshall @FOODEV MEDIA
URL:https://www.foodbev.com/news/malaysian-palm-oil-industry-adds-blockchain-technology-to-improve-traceability/
掲載日:3月25日

ニュース内容

    • マレーシアのパーム油評議会(Malaysian Palm Oil Council, MPOC)はBloomBloc社と協力して、国のパーム油業界にブロックチェーン技術を実装し、アカウンタビリティとトレーサビリティへの取り組みを強化する。
    • MPOCとBloomBloc社の合意の一部として、両者はパーム油のサプライチェーンをトレースできるブロックチェーンモバイルアプリとWebインターフェイスを開発した。スマートフォンを使用して、各パーム木とその関連情報がシステムにアップロードされる。チェックポイントの大部分はスマートフォンアプリを介して行われ、関係者やエンドカスタマーに透明性、正確性、信頼性を提供するエンドツーエンドのデジタル台帳を自動的に作成する。パイロットテストが成功した後、このアプリは、マレーシアのアブラヤシ栽培者とパーム油処理業者、プランテーション、小規模農家とのユーザー契約を通じて、パイロット実装に利用できるようになる。
    • ブロックチェーン開発会社のBloomBloc社によると、このアプリを使用すると、家族経営の小規模農家がプロセスをより詳細に制御して、生産の増加とコストの削減につながる可能性がある。
    • 新しいアプリは、持続可能なパーム油認証基準(Malaysian Sustainable Palm Oil (MSPO) certification standard)の義務化を全国的に実施したことに続くもの。

トークンエクスプレス社のひとこと

以前本ブログにて、マレーシアのパーム油生産に関するブロックチェーン利用の有効性について、海外有識者の意見をご紹介しました。

関連記事
ブロックチェーンで消費者がパーム油生産の正しい情報に触れる環境を提供
(2月25日投稿)

本日ご紹介した記事は、そのプロジェクトが実際にマレーシアで進捗している、というものです。

2月25日の記事でご紹介した意見の主は、チューリッヒに拠点を置く、Lardi & Partner ConsultingのLardi女史でしたが、本日の紹介記事にあるBloomBloc社は同社の関係会社のようで、まさに彼女のプロジェクトが進捗していることがわかったものです。(情報元記事はこちら。)

今回この記事をご紹介した理由は2つです。

一つ目はマレーシアの社会課題を扱う規模の大きな事業にもかかわらず、具体的なアプリケーションの形で、プロジェクトが具体化されているという点が驚きであったということ。

もう一つは、この事業の社会的意義です。本事業にて家族経営の小規模農家が利用可能なモバイルアプリケーションを提供することで、小規模農家に自らとサプライチェーンとの関係を客観的にみることができるという、新たな視点と手段を提供しようとしています。パーム油のサプライチェーンへのブロックチェーン適用というと、2月25日の記事にて記載したような、消費者向けの効用をイメージしがちですが、それに加えてサプライチェーン内の主体に対してもメリットがあるというのは特筆すべき点ではないでしょうか。

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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