インターネット上で「慰霊碑」を残すパブリックチェーン

本記事では、弊社の最近の考えをご紹介します。
  • ブロックチェーンが実現するサービスの性質4つ

ブロックチェーンとは何か、という問いに対して、様々な側面からの回答が可能です。弊社では、ブロックチェーンについて初めてお聞きになるお客様には「ブロックチェーンで実現できるサービスの性質」として、以下の4つを挙げさせていただいております。

    • 公正で確実に、低コストで執行される公共的サービス
    • 複数の利害関係者が関与する価値取引の仲介
    • 中央集権的な仕組みでは実現不可能であった仕組みの提供
    • 価値流通の可視化

こうしたブロックチェーンの役割を端的に示す事例がいくつかあります。ビットコインはその中の一つで、最も著名な例でしょう。中央管理者を持たない支払い手段の提供を目指したビットコインは、上記の4つの性質のすべての事例となる例だと思います。

  • ビットコイン以外に象徴的なブロックチェーン用途例

最近、ビットコイン以外に、ブロックチェーンの特質を端的に表す事例だと思った事例があります。それが、以下の記事で紹介されている、ウェブ上に「慰霊碑」を残すという使い方です。

新型肺炎で亡くなった医師を追悼、イーサリアムに慰霊碑の形のスマートコントラクト
記者:Wolife Zhao @Coindesk
URL:https://www.coindeskjapan.com/38495/
掲載日:2月7日

今世間を騒がせている新型コロナが中国武漢から広がっていく端緒において、李文亮という医師が、新型コロナウイルスの発生を報告したものの、社会不安を与えたとして地元警察から処分を受けていた、最終的に李医師は新型コロナで亡くなってしまった、という痛ましい事件があります。

この事件は中国では禁句となっているようで、中国版ツイッターであるウェイボーでは、一部の関連するハッシュタグで検索が出来なくなっていたりするようです。

そんな中、イーサリアムというブロックチェーン上に、テキストで李医師を追悼する「慰霊碑」が表現され、記録されたということで注目を集めました。(実際の記録はこちらから誰でも見ることができます。)

特定の管理者を持たないパブリックブロックチェーンであるイーサリアムは、一度そこに記録されたものを削除したり変更したりすることは、国家権力でさえも事実上不可能に近いです。この事例は、上記4つの性質の中では、上から3つ目の「中央集権的な仕組みでは実現不可能であった仕組みの提供」に該当します。

  • ブロックチェーン登場以前と以後

国家権力が消すことができない記録を残すという行為は、サーバーという単一点に依存せざるを得なかったブロックチェーン登場前のインターネットでは難しいものだったといえ、ブロックチェーンが持つ特質を強く印象付ける事例だと感じます。

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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