AppleとGoogleによる個人プライバシー管理の仕組み

本ブログでは、持続可能な社会のためのブロックチェーンの活用等について、原典が外国語のものを中心にご紹介してまいります。

本日は、海外ニュースをご紹介します。

記者:Darrell Etherington, Natasha Lomas @TechCrunch
URL:https://techcrunch.com/2020/04/24/apple-and-google-update-joint-coronavirus-tracing-tech-to-improve-user-privacy-and-developer-flexibility/
掲載日:4月25日

ニュース内容

    • AppleとGoogleが新型コロナウイルス対策として、「暴露通知(exposure notification)」技術と呼ばれる共同の接触追跡システムを開発している。その技術的詳細について情報公開を行った。具体的には、(スマートフォンの)個人ユーザーのためにより強いプライバシー保護機能を提供するため、API(*)の変更を行うものだ。これにより、各国の保健当局等が新型コロナ対策として、個人の行動追跡をするアプリケーション等を作成しやすくなる。
    • この開発においては、ユーザーのプライバシー保護のため、暗号化技術が使われる。これまでの技術ではデバイスに永続的に付与される「トレース鍵」の存在により、外部からの攻撃に対してプライバシーを保護する機能が弱かった。暗号化技術を用いて、デバイスがそれぞれで「鍵」を作成し保持する仕組みとし、既存の仕組みは排除する方針だ。これにより、外部の悪意をもった主体がデバイスに侵入し、個人を特定して追跡することはさらに難しくなった。
    • AppleとGoogleは、この機能の提供は期間を限定して行うことができ、その期間の決定は各国当局が決めるべきものだとしている。
    • なお、フランスとドイツは現在、政府主導で接触追跡システムを開発している。ブルームバーグの報道によれば、フランス政府はAppleに対し、iPhoneから採れる個人データに関する技術的制約を解除するよう、圧力をかけているという。

(*)API:Application Programming Interfaceの略称。ソフトウェア開発においてアプリケーションやデータベースとのやり取りを可能にする決め事のようなもの。)

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 新型コロナウイルスの展開により、個人の利益と全体の利益といずれを優先するかというジレンマが発生しています。現状では、全体の利益のために個人の利益が制限されるのはやむを得ないという意見が優勢だと先日のサンデーモーニング(TBSの報道番組)でもレポートされていましたが、個人の利益よりも全体の利益が優先される仕組みが、永続的に残る可能性のある施策が、政府等により実行された場合、将来的な禍根を残し、仕組みとして持続的なモノとはならないでしょう。
    • 上記にご紹介したAppleとGoogleの取り組みは、4月10日付でApple社から正式発表があったものですが、上記記事のように徐々に詳細が明らかになってきています。本ニュースは、現時点でブロックチェーン技術と明示的に関係あるものではありませんが、暗号化技術でプライバシー保護をするという点については、ブロックチェーン技術の持つ強みの一つです。
    • このAPIによって生成される「鍵」が、スマホ外部のブロックチェーン・アプリケーションと接続などできれば、ブロックチェーン技術が社会実装される流れは一気に加速するものと考えています。
トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
ご関心ある方は、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。