スイス高級時計、製造・修理履歴証明にブロックチェーンを利用

本ブログでは、持続可能な社会のためのブロックチェーンの活用等について、原典が外国語のものを中心にご紹介してまいります。

本日は、海外ニュース(原典フランス語)をご紹介します。

記者:Steven Wagner, Joël Orizet @ICTJournal
URL:https://www.ictjournal.ch/news/2020-04-22/spin-off-dhelvetia-adresta-veut-exploiter-la-blockchain-dans-lhorlogerie-de-luxe
掲載日:4月22日

ニュース内容

    • スイスのスタートアップAdrestaは、ブロックチェーンを使用して高級時計のライフサイクルをデジタル化する。最初の顧客はジュネーブの新興時計ブランドCzapek&Cie。
    • ライフサイクルのデジタル化により、製造、修理サイクルの重要なステップにおける情報を、ブロックチェーン技術を介してデジタル形式でメーカー、小売業者、購入者が利用できるようになる。Adrestaとパートナーである製造者の各時計は、その真正性を識別し、検証することができる。つまり、偽造品や盗難品を特定し、市場から除外することができる。
    • 腕時計の真正性と起源についてしばしば疑いがあるので、特に中古時計の購入者のために信頼を醸成することが期待される。メーカーもこのソリューションの恩恵を受けることができるはずだ。また、特定のモデルの製造におけるエラーをより迅速に検出し、修正することもできる。

トークンエクスプレス社のひとこと

ブランド品への利用は、もはやメジャーな用途

ブランド品の真正性を証明するためにブロックチェーンを用いるというのは、ブロックチェーンのメジャーな利用用途の一つであり、スイスの高級時計における適用も、その中の一つと言えます。

ある産業のサプライチェーンにおけるブロックチェーンの利用フェーズには大きく分けて2種類あると、本ブログの以前の記事で申し上げました。

関連記事
サプライチェーンでのブロックチェーン利用はどのように広まるか
(本ブログ4月16日記事)

本日ご紹介した事例は、まだスイスの高級時計市場の中の、限られたブランドのブロックチェーン化に過ぎず、4月16日の記事に記載のパターン1の段階と言えます。

中古品市場まで追うとサプライチェーンは伸びていく

今回興味深いのは、高級時計には新規製造・販売を通じて購入者に届くサプライチェーンの後に、修理のフェーズと、中古品販売の市場取引があることです。結果としてサプライチェーンは無限に伸びていく可能性があります。中古市場まで含めると、サプライチェーン内のフェーズによって重要な(利用者が必要とする)データの内容が変遷するのではないかと思いますが、それを統一的なサービスとしてどのように提供していくのか、この先がとても興味深いプロジェクトです。

持続可能な市場づくりにどう貢献できるか

この取り組みの「目的」は多岐にわたり、まだこのサービスのバリューが十分に具体化されていないようにも見えますが、偽造品や盗難品が市場の信用を下げる高級品の市場において、「持続的な市場づくり」という観点で、ブロックチェーンがどのように貢献できるか、示していってもらいたいと思います。

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
ご関心ある方は、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。