新型コロナ危機よるESG投資における優先順位の変化

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典が外国語のニュースをご紹介します。

記者:Sarah Shearman @ REUTERS
URL:https://www.reuters.com/article/us-health-coronavirus-investment-workers/do-the-right-thing-pandemic-puts-workers-rights-on-ethical-investor-hitlist-idUSKBN22D4H7
掲載日:5月1日

ニュース内容

    • 新型コロナウイルスの危機により、「倫理的に正しい」投資に関心を持つ人にとって、企業が「労働者の権利に対する配慮」を行っているかどうかという観点が、重要度を増している。例えば有給病気休暇を認めたり、防護具を提供したりしているか、だ。何百万人もの労働者が職を失い、世界が深刻な不況に入っていく見込みの中において、企業がその従業員を適切に処遇しているかどうかが吟味されているのだ。
    • 二酸化炭素排出量からサプライチェーンの透明性まで、環境、社会、ガバナンス(ESG)問題に対する企業の取り組みを評価する倫理的投資は、近年最も急速に成長している金融分野の1つになってきた。しかし、これまでは気候変動によってもたらされる差し迫った長期的なリスクのため、環境パフォーマンスに焦点を合わせる傾向があった。投資信託の格付評価等を行うモーニングスター社のアナリストはそれが変わり始めているという。
    • モーニングスター社の調査によれば、倫理的に正しい企業に投資するESG投資ファンドの運用成績の平均は、ESG投資を意識しないファンドよりも、2020年3月の運用成績のマイナス幅が小さかったという。これは、ESG投資ファンドが、石油会社や航空会社など、今回の危機で深刻な打撃を受けたセクターのリスクにさらされなかったためだ。ただ、ESGスコアが高い企業は、利害関係者を上手く扱い、論争が少なく、市場の不況に対してより弾力的な対応が可能な傾向があることも理由だと、前述のアナリストは述べた。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 持続可能な社会づくりに貢献する投資の一つとして、ESG(Environment, Social, Governance)投資があります。本日ご紹介した記事にあるとおり、新型コロナウイルスの問題が出る前までは、ESGのうちEnvironemnt(環境)に関する評価に注目が集まりがちではありました。特に欧州の気候変動対策に対する「感度」は高く、例えば本ブログ2月12日に掲載した以下の記事などでは、スペインの銀行が投融資先の事業の環境面でのリスク管理を、ブロックチェーンを用いて行おうとする試みもありました。

関連記事
スペイン第二の銀行BBVAからみたSDGsとブロックチェーン
(本ブログ2月12日記事)

なお、Social(社会)面に関する評価においても、本ブログ4月6日の記事に記載の紛争ダイアモンドに関する監視等へのブロックチェーンの利用が期待されています。

関連記事
紛争ダイアモンド対策から広がる、ブロックチェーンのESG貢献
(本ブログ4月6日記事)

今回の新型コロナ危機を経て金融環境が危機的状況になる中で、市民権を得つつあったESG投資がどのように発展/衰退していくのか注視が必要ですが、評価手法が具体化されつつあった環境面に加えて、雇用や労働者の保護に関する評価基準も研究が深まっていってほしいと思います。

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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