新型コロナで見えたESG投資の強さ / 企業経営者は何をすべきか

本記事では、社会的インパクトと経営管理等について、原典が英語のニュースをご紹介します。

記者:Hazel Bradford @Pensions&Investments(NYのメディア)
URL:https://www.pionline.com/esg/sustainability-advocates-find-esg-focus-paying-dividends
掲載日:5月4日

ニュース内容

新型コロナで財務パフォーマンスの優位さも見せたESG投資

    • 持続可能な社会のための企業の取り組みは、新型コロナウイルスにかかる危機によって混乱するコミュニティやマーケットの中においてもポジティブに捉えられている。ESG投資(*)の擁護者は、「優れたESG活動は、全てリスク管理に関するものです。大きな体系的リスクに対処するための準備の整った企業にスポットライトを当てています。」という。
    • モーニングスター社(米国発の世界的な投資評価会社)のデータによれば、2019年、米国の持続可能なファンドへの資金流入が前年比で4倍に達し、214億ドル(約2兆2,800億円)となった。2020年第1四半期も、ESGファンドとその指標への記録的な資金流入(約314億ドル)が見られ、この市場の衰退期においてそれ以外を圧倒した。具体的には、1月に52億ドル、2月に37億ドル、3月に16億ドルだった。4月1日時点でのパフォーマンスについても、下表のとおりESG関連の指標の強さがみられている。

表:本年4月1日基準での各インデックスのパフォーマンス

ESG投資がなぜ今高パフォーマンスとなったのか

    • この理由について、カナダ・トロントのSustainalytics社のポートフォリオ調査担当ダイレクターは2つの理由を挙げる。「まず、ESGファンドにはエネルギー関連企業があまり組み込まれていません。次に、ESG投資を受けるような企業は、よりよい経営管理を行っており、より健全なバランスシートを持つ傾向があります。」また、彼は、今回のコロナ危機は企業が対処しなければならないサプライチェーンの弱点も浮き彫りにしたという。「サプライチェーンのマッピングと脆弱性の場所の理解により重点が置かれるようになるでしょう。」
    • 米国ナスダック社のESG調査責任者は、COVID-19の危機が明らかにしたガバナンスの問題の1つは、人的資本管理だという。「企業は、従業員が健康、安全、給与問題に対処するのをどのように支援するかを見守られています。以前は労働力の多様性への関心が高まっていたものが、今や幹部と他の労働者の間の賃金格差にシフトしています。」

(*) ESG投資:環境・社会・企業統治に配慮した企業への優先投資

トークンエクスプレス社のひとこと

ESG投資と財務パフォーマンスの関連は未だ確立していない

ESG投資が財務パフォーマンス的にも優れているという記事は耳障りがいいですが、そうではない(ESGに配慮していようがいまいが財務パフォーマンスは変わらない)とする研究結果もあります。財務パフォーマンスはESG視点と相関関係にはあっても、直接関連する要素ではないと、私は思っています。ただ、本日ご紹介した記事にあるとおり対象企業のリスク管理への真摯な取り組みという要素を経由して間接的に関連している可能性は考えられます。

日本の中規模以上(従業員100人以上)の企業ができること

数多あるリスク管理項目のうち、「サプライチェーンに係るリスク」が顕在化したのが今回のコロナ危機の特徴の一つだと言えるでしょう。サプライチェーンとは多数の企業が関係するものですが、そのリスクへの対応は、個々の企業ではどのようにすればよいでしょうか。

まず自社の「売り側(売上側)」と「買い側(仕入側)」、それぞれの取引先の集中度や、与信状況を把握することが必要です。

私の業務コンサルタントとしての経験では、従業員100人から300人程度の、「中規模企業」と言われる企業においては、この取引先の管理方法に苦労している、もしくはうまくできておらずに悩まれている経営者様が多くいらっしゃる印象です。この解決法としては、取引先をどのような単位で管理するのか、その情報の入出力を誰が、どのタイミングで行うのか等の、業務オペレーションの見える化が必須です。一見遠回りのようではありますが、結局はそれしか解決法がないと信じています。本件にご関心ある経営者様は、本ウェブサイト「お問い合わせ」よりいつでもご連絡ください。

トークンエクスプレス株式会社では、中規模企業(従業員100人から300人程度の企業)の経営者様に、経営の可視化に関するサービスをご提供しています。ご関心ある方は、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。