イタリアの32の銀行が参加中のブロックチェーン・プロジェクト

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典がフランス語のニュースをご紹介します。

出典元:Christophe Auffray @Ctyptonaute
URL:https://cryptonaute.fr/avec-spunta-banca-dlt-les-banques-italiennes-font-leur-revolution-blockchain/
掲載日:5月6日

ニュース内容

    • 4月末、32のイタリアの銀行が共同で、銀行間取引をデジタル化し改善することを目的とするブロックチェーンプロジェクト、”Spunta BancaDLT”を開始した。そして、今後数週間で更に23の銀行がこのプラットフォームに参加する予定だ。2020年末までに、国内で活動するすべての機関が統合されるという。
    • 銀行間情報ネットワーク(Interbank Information Network, IIN)に関しては、米国JPモルガンが今日までのベンチマークだが、同プロジェクトは、銀行業界に小さな革命をもたらすかもしれない。この分散型台帳アプリケーションは、イタリア全土の銀行システム全体を接続することを目的としている。
    • 分散台帳技術は直近ではイタリアの銀行が直面している銀行間送金の調整に対応する必要があるが、プロジェクトの一部に過ぎない。Spunta Banca DLTは、イタリアの銀行システム全体の運用リスクを減らさなくてはいけない。今や、これらの口座と取引に関する情報に簡単にアクセスして共有できるようになった。
    • したがって、Spunta Banca DLTは、イタリアの銀行間の取引の相互調整(の仕組み)を標準化するためのバックオフィス・プラットフォームとして機能する。さらにデジタル化は、これらの操作に関するチェックを、月次ではなく日次で行うことも可能にし、ついにはシステムは自動的にエラーを検出し、リアルタイムに解消する。

トークンエクスプレス社のひとこと

金融は最も注目され、困難の伴うブロックチェーン分野

ブロックチェーン業界はビットコインから始まったため、誕生時から金融サービスとの関係が意識されていました。イーサリアムという、ビットコインと並びたつ、誰でも活用できるブロックチェーン(パブリックチェーン)がありますが、イーサリアムはビットコインと違って手軽にウェブ・アプリケーションを作れる特性から、分散型金融(Decentralized Finance, “DeFi”)と呼ばれる、これまでなかった金融サービスを提供する企業、団体もでてきています。

ちなみに弊社も、イーサリアムを活用したWEBアプリケーションを作成し、β版を公開中です。ご関心ある方は、以下のリンク先から覗いてみてください。

Token Express System(ベータ版)
https://token-express.info/

一方で金融業界は、歴史的に中央銀行や監督官庁を頂点とするピラミッド型体制、中央集権体制を取ってきました。ブロックチェーンが可能とする分散型管理システムとは対極にある業界だったわけです。

銀行業界内にすら分散管理が求められる領域がある

今回のニュースが面白いのは、ピラミッドの中でも横並びの立場にある個別の銀行たち同士の取引品質の向上を目的に事業が始まっていることです。イタリアで成功すれば、他国もこぞって導入する可能性があるでしょう。

新システムが業務オペレーションに溶け込めるかが問われる

一方で、Spunta Banca DLTがイタリア銀行間ネットワークのデファクト・スタンダードになれば、各行はそれに合わせた業務オペレーションに改めなければなりません。プロジェクト実施以前は各行独自の業務プロセスと業務サイクルに沿って仕事をしていましたが、Spunta Banca DLT導入により、そこへの情報入出力タイミングが規定されます。その入出力タイミングが、業務サイクルの「節」になって、そこに向けて行内の情報を集約し、またそこから得られる情報を行内に伝播させなければなりません。このプロジェクトが成功するか失敗するかは、最終的には各行員が新業務プロセスに従って業務ができるようになるかどうかで決まると考えられます。

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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