データの原材料、加工、流通と企業経営への活用

本記事では、社会的インパクトと経営管理等について、弊社の最近の考えをご紹介します。

新型コロナ:特定データの社会的価値の急激な高まり

新型コロナウイルスの危機下において発生した最も興味深い現象は、特定のデータに、社会全体の注目が集中したという事象だと考えています。感染者数、死亡者数、入院率等のデータがメディアで繰り返し報道され、外出自粛中の人々は報道されるそうしたデータをチェックし、論評する毎日を過ごしました。

昨日、ご縁あってオープンデータという概念をかなり以前から日本に広めようと努力なさってきた方のお話しを伺う機会がありました。その方はコロナ危機の中でも大活躍された方で、有名な新型コロナウイルス対策ダッシュボードを作られた方です。

この方のお話しをお伺いする中で印象的だったのは、新型コロナで注目されたデータに関して、データの発信者側(多くの場合公的機関)と、ボランティアでデータを加工し流通させていたデータ専門家との共同作業の難しさでした。データの発信者側の公的機関の担当官は、データの取り扱いに関する専門家ではないので、例えば公表しているデータの集計方法を途中で変更してしまい、その後工程でデータを加工・発信しているボランティア専門家が辻褄合わせに苦労する、という状況が度々発生していたようです。

無形資産としてのデータの、「生産プロセス」の意識が重要

この話を聞いて私が感じるのは、普段あまり意識されませんが、データという無形資産にも、工業製品と同じように、原材料の取得、加工、流通という取り扱いのプロセスがあるということです。新型コロナで注目されたデータは大変需要のある「製品」だったので、その付加価値プロセス、特にその後半部においてボランティアの方々の力も借りていました。そしてその前工程で事前の予告なしでの「仕様変更」があると、最終製品としてのデータの「品質」に大きな影響が出てしまっていました。

企業内でも、生データ取得、加工から経営層への提供までのプロセスの見える化が必要

少し飛躍しますが、企業経営におけるデータの取り扱いでも同じことが言えます。データは経営において欠くことのできないものです。その中で特に必要なデータは財務諸表に関するものでしょう。しかし、経営層の手元に財務データが辿り着くまでには、現場社員による「原材料」となる取引データの入力、経理部門や財務部門等によるデータの「加工」、「成形」等の処理を経て、最終的に経営者に提供されます。そのプロセス上に「手入力」や「属人的な処理方法」があると財務諸表の品質は劣化しますし、全ての数字の処理プロセスの前提を経営者が知っていなければ、受け取ったデータをどのように経営に反映させればいいのかわかりません。誤った示唆を得てしまう可能性もあります。

つまり、企業は自社内で入力、処理、出力されるデータの「製造工程」を可視化し、できるだけそれを自動化しておくことが理想的です。必要な場合にその工程を改善できる体制整備に、経営者は力を尽くす必要があります。

トークンエクスプレス株式会社では、中規模企業(従業員100人から300人程度の企業)の経営者様に、経営の可視化に関するサービスをご提供しています。ご関心ある方は、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。