リトアニア中央銀行、公共へのブロックチェーン利用とデジタル通貨を並行推進

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典がフランス語のニュースをご紹介します。

記者:Christophe Auffray @CRYPTONAUTE
URL:https://cryptonaute.fr/en-lituanie-la-banque-centrale-explore-la-blockchain-avec-les-fintechs/
掲載日:5月27日

ニュース内容

    • リトアニア銀行は、2018年からデジタル通貨に関するテストを行っており、既に最終段階に入っている。使用しているブロックチェーンは”LBChain”と名付けられた、フィンテック向けのプライベート・ブロックチェーンである。既存の規制との関係から、実験は“サンドボックス”と呼ばれる限定された実験空間で行われる。
    • リトアニア銀行によると、3カ国の6つのフィンテック企業がLBChainプロトタイプを使用して第1段階で製品をテストした。LBChainは本年第4四半期に一般公開される予定であり、中央銀行は、それまでに商業的な契約を、現在テストに関与するフィンテック企業およびテクノロジーサプライヤーと締結する予定だ。
    • さらに同中央銀行は、新しいプラットフォーム”LTChain”を開発予定で、非金融アプリケーションにおける利用をターゲットにする。他の公的機関との協力し、エネルギー、健康、輸送などさまざまな分野のスタートアップ企業を惹きつけたい考えだ。LTChainとLBChainは協調して開発される。次のステップは、より多くの国際的なフィンテック企業を誘致し、公共部門と民間部門の協力を強化することだ。

トークンエクスプレス社のひとこと

欧州中央銀行(ECB)とEU加盟国の中央銀行

本日ご紹介した記事はリトアニアの中央銀行の取り組みについてですが、同じくブロックチェーンの研究に積極的な欧州の中央銀行として、フランスの中央銀行に関する記事を何度かご提供してまいりました。

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(本ブログ5月24日掲載)

EUにおいては、欧州中央銀行(ECB)およびEU加盟国の中央銀行で構成される欧州中央銀行制度(ESCB)を通じて、EU加盟国で単一の金融政策がとられます。すなわち、各加盟国の金融政策は、ECB内に設置された政策理事会の策定した指針のもとに、各国の中央銀行が金融政策を実施します。

EU加盟国の中央銀行によるブロックチェーン研究の意義

すなわち、デジタル通貨等に関する金融政策は、フランスや、リトアニアそれぞれで方針決定、実施することはできず、EUとしての指針の策定が必要です。一方、ECBは各国の立場、考え、主張があってこそEUとしての方向性を議論・決定できますから、各国の中央銀行における独自のデジタル通貨研究は、各国がESCB内における自国の立場を検討決定するうえでも、その先のEUとしての政策方向性検討においても重要です。

リトアニアの中央銀行は、本来所掌外のところにも積極関与

一方で、本日ご紹介した記事にある、非金融用途における公的機関との協力については、金融政策の範囲とは異なるはずです。既存の規制の存在が事業リスクとなりやすいブロックチェーン分野において、所管外ではありながら、中央銀行が自ら積極的に関与して他機関を巻き込みながら金融分野と並行して研究を行うというのは、市場の発展に大いに追い風となることでしょう。

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