香港におけるESG投資環境整備

本記事では、社会的インパクトと経営管理等について、弊社の最近の考えをご紹介します。

香港証券取引所の常務取締役兼COOの投稿

中国との関係の変化でメディアでも話題の香港ですが、”The Asset”という企業経営者向けのメディアに、香港証券取引所の常務取締役兼COOによる、香港のESG投資環境に関する記事が、6月8日付けで掲載されています。

対象記事
The coronavirus teaches Hong Kong businesses important ESG lessons
(新型コロナウイルスは香港企業に重要なESGの教訓を与えている)
URL:https://www.theasset.com/index.php/article-esg/40706/the-coronavirus-teaches-hong-kong-businesses-important-esg-lessons
掲載日:6月8日

彼女は記事内で、「2019年、香港の社会的状況からもたらされた混乱により、香港企業は大きな課題に直面した。その結果、多くの企業は、コミュニティ内における彼らの役割を認識し、適切な課題対応手順を確認しつつ、事業継続計画(business continuity plans)を更新した。それにより新型コロナウイルスへの対応能力が向上した。」と述べています。

香港証券取引所の上場企業のESG報告義務

記事の中で私が興味深いと感じた点は2点です。
一つは、2016年から香港証券取引所はすべての上場企業にESG報告を義務化しているという点。制度の詳細については、香港証券取引所のこちらのページに詳細が記載されています。その内容を見ると、環境、社会、企業統治面について、開示すべき項目(Subject areas)と、推奨される開示内容例が具体的に明記されています。

ESG報告は、社会とのコミュニケーション

もう一つは、上記のような具体的な規程を示している一方で、ESG投資においてマテリアリティ(Materiality, 財務面での実質的な影響度)はキーとなる要素だが、それを評価する一般的な手法は存在しないと認めている点です。その上で、香港証券取引所は、最近のルール変更によって、ESGの議論が企業の取締役会レベルにまで引き上げられ、リスクと機会が評価されたうえで、株主やその他の利害関係者に対して取締役会が責任をもって直接説明することを促している、としています。

私自身、ESG投資の本質は、企業と社会の多様な関係者とのコミュニケーションなのだと考えています。そのため、情報の開示がキーであり、さらにはその開示方法の標準化が最重要事項なのだと考えています。その観点で、行政に加えて、証券取引所もESG投資環境整備の最重要プレイヤーなのだと、本日の記事で再確認させてもらいました。

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