ESG投資で注目度の低い”G”、投資リターンは高い?

本記事では、社会的インパクトと経営管理等について、海外のニュース(原典英語)をご紹介します。

記者:Sam Benstead @ The Telegraph
URL:https://www.telegraph.co.uk/investing/shares/ethical-investors-ignoring-measure-boosts-returns/
掲載日:6月11日

ニュース内容

    • 環境面、社会面、企業統治面の要因を踏まえて株式やファンドに投資すること(ESG投資)が最近では一般的になっているが、多くの人が誤った要素に焦点を当てることで投資リターンを損ねている。
    • HSBCグローバルアセットマネジメントと世論調査会社のYouGovが2,000人を対象に実施した調査では、回答者の半数が投資の際に環境(E)要因に最も意識を向けたという。4分の1は社会面(S)が最も重要であり、企業の統治方法(G)が最優先事項であると答えたのは12パーセントに過ぎなかった。
    • しかし、投資マネージャーであるFederated Hermesは、最高の企業統治スコアの高い企業が、高い環境スコアを持つ企業よりも利益をもたらしていることを発見した。これは、”E”に最も注意を払う倫理的およびESG投資家が、”G”にさらに焦点を合わせる投資家に比べて、リターンを損なう可能性があることを意味する。
    • Hermesは、E、S、Gのスコアが高い企業はすべて、スコアの悪い企業よりも収益が高いが、企業統治スコアが最も高い株を所有していると、最悪のガバナンス対象の名前に比べて収益が毎月0.25パーセント高くなることを発見した。リターンへの影響は、社会的および環境的スコアの方が低かった。社会慣行が最も優れている企業は0.15パーセントポイント多く返したが、最も環境に配慮した株式は平均0.10パーセントポイントしか返していなかった。

トークンエクスプレス社のひとこと

ESGの3つの側面を比較した場合に、いずれの側面に注目して投資を行うことが最も高い投資リターンをもたらすか、という記事です。ESG投資の概念が今ほど盛り上がっていなかった2013年当時からESG投資に注目していた私としては、3つの側面それぞれの投資リターンの比較というのは考えたことがない視点だったので大変興味深い記事でした。

ESG投資は、投資リターン重視の投資家視点で見れば、財務的側面以外の、しかし財務的影響を与えうるリスク要素を勘案した投資です。それは頭ではわかっていましたが、私の中のどこかに、ESGに配慮した企業そのものが持つ価値に対して「ファン」のような観点で投資を行うのがESG投資という先入観があったようです。

一方で、企業が考慮すべき財務面以外の経営要素は、環境、社会、企業統治のみであるかと言えばそうではないと考えますし、環境、社会、企業統治が相互に排他的な要素であるかと言えば、そうとも限りません。そういう意味では、ESGの三要素を切り出してそれぞれの投資リターンを比較するというのは、本筋ではない枝葉的視点、「投資テクニック」的考え方ともいえるのではないかと思います。

トークンエクスプレス株式会社では、中規模企業(従業員100人から300人程度の企業)の経営者様に、経営の可視化に関するサービスをご提供しています。ご関心ある方は、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。