原油生産の随伴水管理にかかる、ブロックチェーン利用パイロット事業

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典が英語のニュースをご紹介します。

メディア:businesswire
URL:https://www.businesswire.com/news/home/20200603005011/en/OOC-Oil-Gas-Blockchain-Consortium-Announces-Successful
掲載日:6月3日

ニュース内容

    • 米国の石油・ガス産業関係のブロックチェーン・コンソーシアムが、ブロックチェーン技術を活用した最初のパイロット事業の完了を発表した。ノースダコタ州のバッケン油田の井戸で、原油生産時に発生する随伴水の物流と輸送の管理を対象に実施。業界全体で初の事例となる。
    • 原油採掘時の随伴水取り扱いにおける体積検証が無人で実施し、ベンダーへの自動支払いも行うシステムで、現在のプロセスワークフローを90〜120日から1〜7日にまで削減した。すべての体積測定の85%において、複数の関係者からのデータを自動的に検証した。将来の機能拡張で100%近くの自動検証の可能性がある。
    • コンソーシアムは、リアルタイムのデータ透明性、正確性、および契約支払いの自動化のためにブロックチェーンの力を活用。ブロックチェーンがコスト削減、効率改善、透明性の提供に寄与し、石油およびガス業界での紛争排除の機会を提供することを証明したことになる。
    • 当該コンソーシアムは、業界が業界外との連携方法を変革する目的で、業界のブロックチェーン利用を進めるために設立。Chevron、ConocoPhillips、Equinor、ExxonMobil、Hess、Marathon、Noble Energy、Pioneer Natural Resources、Repsol、Shellの10の石油・ガス関連企業が協力。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 油井から原油をくみ上げる際に、随伴水と呼ばれる廃水が、採取できる原油の何倍もの量で発生します。原油と水は混ざった状態で汲み上げられ、その中から水を分離し、きちんと処理して排水しなければ環境に悪影響があります。排水量が大きく一定のコストがかかり、その処理プロセスも効率的に管理される必要があります。
    • 本日ご紹介した記事は、廃水管理においてブロックチェーン技術を用いるパイロット事業が米国で実施されたというニュースを伝えるものです。これまで人手をかけて実施していた廃水の量の管理と、その量に基づく処理にかかる費用の支払いを自動化するシステムということで、まだ改善の余地があるものの、幸先上々と伝えています。今回のニュースは、ブロックチェーンの主要な価値であるスマートコントラクトを活用した業務の自動化とその合理化を、その余地の大きい課題に適用しているという点で、「美しい」事例だと感じます。
    • 廃水管理は環境影響の管理という点で、社会および事業の持続可能性に直結するものであり、その点でも興味深い事例です。
    • 石油産業は、大富豪ジョン・ロックフェラーを生んだ産業ですが、ジョン・ロックフェラーが大富豪になった理由には、大胆な資本政策、緻密な会計管理、荒れ狂う原油相場に立ち向かい続ける執念、未開の市場に参入する勇気などいろいろありますが、重要な要素の一つに業務効率化と合理化という要素があった点に私は注目しています。業務効率化・合理化に正面から取り組むこの事例は、石油産業発展のDNAの一つを受け継ぐものだと感じます。
トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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