新型コロナのイスラム金融への影響

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典が英語のニュースをご紹介します。

発行元:Pakistan OBSERVER
URL:https://pakobserver.net/how-covid-19-will-reshape-islamic-finance-markets/
掲載日:6月19日

ニュース内容

    • 1970年代にイスラム金融業界が始まって以来、シャリア(イスラム教に則った法律)準拠の製品とサービスの需要は着実に伸びており、業界の総資産は2019年に世界で2.5兆米ドルに達したが、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の拡大、原油価格の不安定さ、そして不確実なマクロ経済環境を背景に、イスラム金融業界は前例のない課題に直面している。一方で、Covid-19は業界のダイナミクスも変化させており、この大流行は、社会的責任のある投資、持続可能性に基づく選択、デジタル化などのトレンドを加速させることにより、イスラム金融市場に新しい機会を生み出す可能性がある。
    • 2008年の世界的な金融危機においては、投機およびリスクのある資産クラスに対する投融資の禁止により、イスラム銀行および金融機関への影響はほとんど最小限だった。一方で、現在の危機は中小企業(SME)だけでなく、低所得者や最低賃金の個人に特に大きな影響を与えているため、Covid-19パンデミックはイスラム金融市場により深刻で深刻な影響を及ぼす。従来の銀行と比較して、イスラム金融は、特にアジアにおいて、中小企業、マイクロファイナンス、および個人向け貸付へのエクスポージャーが大きい。
    • 世界中の金融機関がパンデミック最中にテレワークを実施しているため、デジタルでの銀行取引が大幅に増加し、それがイスラム銀行全体のデジタル変革を推進するさらなる原動力となっている。例えば、イスラム金融のマイクロファイナンス機関であるBlossom Financeのジャカルタ(インドネシアの首都)オフィスでは、インドネシアの暗号資産(仮想通貨)取引所で保持されるウォレットアドレスへのブロックチェーンを介した支払いを受けれはじめた。暗号資産ウォレットアドレスに振り込まれた資金はその後、イスラム金融協同組合を通じて、Blossom Financeが提携している87のマイクロファイナンス機関のいずれかに分配される仕組みだ。

トークンエクスプレス社のひとこと

  • 新型コロナウイルスにはほぼ全ての産業が影響を受けていると思いますが、イスラム金融はどうなのかという珍しい視点の記事です。結論から言えばイスラム金融に特有の影響は特に挙げられていません。一方で、特にアジアでは、イスラム金融は中小企業向け、マイクロファイナンス(低所得者層向け小口金融)、個人向け貸付のエクスポージャーが大きいということで、アジアでは規模のあるコーポレート・ファイナンスよりも比較的ワンショットの小さい融資の割合が大きいということを知ることができました。(ただし、データの出所が記載されていないので、記者のフィーリングに基づくものという可能性も否定できません。)
  • 世界のマイクロファイナンスの動向をウォッチしている私ですが、イスラム金融ベースでのマイクロファイナンスというものはそれほどメジャーではないので、上記記事にてインドネシアにそれを提供しているマイクロファイナンス機関があると紹介されていたのは興味深い発見でした。
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