新型コロナウイルス感染症のファッション業界への影響と今後の期待

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典が英語のニュースをご紹介します。

記者:Leanne Kemp @Forbes
URL;https://www.forbes.com/sites/leannekemp/2020/06/19/how-blockchain-brings-the-story-of-luxury-goods-to-light-from-retail-to-re-tale/#3b15fd1e27ec
掲載日:6月19日

ニュース内容

    • 新型コロナウイルス感染症の拡大の最中にファストファッションが急減速している。様々な側面からビジネスの持続可能性に疑問符が投げられているファストファッションは、この強制的な減速によって、どのような機会と課題に直面しているだろうか。
    • ファストファッションと対極にあるラグジュアリー(高級品)産業は、規模の大小を問わず、サプライチェーンの可視化による商業的メリットを享受し始めている。ブロックチェーン、NFC技術(訳者注:近距離無線通信規格。Suica等で活用。)、IoT(internet of things。モノのインターネット。)の相互利用を通じて、全ての衣服に固有のデジタルIDを作成し、公正な労働条件の雇用契約下で作られたのか、全労働者が適切に補償されているのか、廃棄物と水の管理状況、化学物質の適切な使用を含むすべての原材料(特に動物の皮、貴金属、ダイヤモンド、宝石などが、紛争のない持続可能な供給源までたどることができるかどうか)などを記録。このようなトレーサビリティの強化は、不透明で非効率的なサプライチェーンのリスクを軽減し、ブランドの競争優位性を生みうる。今後このようなすべての足跡が安全に記録され、スマートフォンでエンドユーザーがアクセスできるようになる。透明性と信頼性の高い情報によって、顧客は、商品の来歴を100%の確信を持って、商品を購入できるようになる。
    • ファッションサイクルの高速化により、ファッション企業がブランドを差別化するためのより持続可能な方法を見つけなければならなくなった。ブロックチェーンのセキュリティと匿名性は、信頼性の強化に貢献。さらには、中古品市場を促進するのにも役立つ可能性がある。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 最近では「新型コロナウイルスによって人々の考え方が変わった」「より社会の持続可能性に人々の注意が向くようになった」という論調をよく見かけます。上記の記事もそうした前提のもとに記載されたものですが、果たして本当にそうでしょうか。
    • 日本に限っていうと今回の感染症という社会的チャレンジのひとつ前の試練というと、やはり東日本大震災でしょう。あの時も人々の考え方が大きく変わったと言われ、あの出来事をきっかけに結婚したカップルが増えた等の報道も震災の直後はありましたが、その後社会が大きく変化したとは感じていないのは私だけでしょうか。
    • 本日ご紹介した記事は、持続可能な社会づくりに大きな価値が置かれる社会が到来した場合の予想図と言えます。一方で実現にはファッション業界が自らの商流をかなりの範囲で明らかにし、競争力の源泉を世界に晒すことにもなりかねません。本当に上記のような行動に踏み切るかどうかは、そのデメリットを受け入れても経済的メリットがあるかどうか、すなわち、社会がそれを求めているかどうかです。
    • もしかすると既存のファッション業界のプレイヤーにその挑戦を期待するよりも、そうした価値観を第一に持つ新興企業に成功してもらって業界の規範になってもらうということの方が、実現可能性が高いかもしれません。
トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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