ダイムラー、製造過程のCO2排出をブロックチェーンで追跡

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典がフランス語のニュースをご紹介します。

記者:GWÉNAËLLE DEBOUTTE @L’usine nouvelle
URL:https://www.usinenouvelle.com/editorial/made-in-allemagne-daimler-traque-le-co2-avec-la-blockchain.N975226
掲載日:6月23日掲載

ニュース内容

    • ドイツの自動車メーカー、ダイムラーは、温室効果ガス排出量の削減をサプライヤーとともに推し進めている。同社は2039年にカーボンニュートラルを目指す。20年足らずでカーボンニュートラルを達成するため、サプライチェーン全体からのCO2排出量の追跡を開始した。その目的は、サプライヤーとパートナーをネットワーク化して、強力に排出されるプロセスを特定し、改善方法を提案することだ。
    • 2020年に開始された第1段階は、「アンビション2039」と呼ばれるモビリティ戦略の一環として、リチウムイオン電池に使用されるコバルトだけでなく、鉄鋼やアルミニウムにも焦点を当てている。同社の広報担当Aline Meiser氏は「当社のサプライチェーンは非常に複雑です。採掘から生産、リサイクルまで、最大20社のサプライヤーを抱えていて、そのため、ブロックチェーンを使用して、このようなダイナミックなエコシステムを文書化し、マッピングすることを選択しました。」と述べる。
    • 各取引で、ダイムラーのサプライヤーは、採掘の起源、重量、サイズ、抽出、処理、輸送中の温室効果ガス排出量のレベルを示す必要がある。また、OECDガイドラインに従って、環境保護、労働者の安全条件、児童労働の使用、ビジネス倫理など、社会的および生態学的コミットメントの要件を知らせる必要がある。さらに、リサイクル原料の割合を明示する必要がある。

トークンエクスプレス社のひとこと

先日、本ブログにて、ユニリーバが2039年までに温室効果ガスの純排出量をゼロにする(生産過程で排出した温室効果ガスと同量を削減する活動を行う)と発表したニュースをご紹介しました。

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(本ブログ6月18日記事)

自動車産業はサプライチェーンが長く関係企業が多いので、製造過程における温室効果ガスの排出量を管理するためには、系列の企業たちの協力と、それらを受け止める情報インフラが必須です。大量の企業が関与するシステムを構築し、それを中央集権的に異常なく運用することは資金的にも技術的にも難しいことですが、ブロックチェーンを使うことで中央の管理者が不要になるというメリットから、その活用を選択したのでしょう。

こうしたサプライチェーンの管理に基づく温室効果ガス排出量の正確な測定や採掘の起源の監視などを行うことは、ESG評価上もダイムラーに優位性をもたらすでしょう。昨今のESG投資の盛り上がりも相まって、持続可能な社会のためのブロックチェーン利用が促進されていくことを喜ばしく感じます。

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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