米国労働省の年金基金の投資規制提案、トランプ政権の意図か

本記事では、社会的インパクトと経営管理等について、海外のニュース(原典英語)をご紹介します。

記者: NICK JULIANO and CATHERINE BOUDREAU @POLITICO
URL:https://www.politico.com/newsletters/morning-sustainability-preview/2020/06/26/esg-investing-faces-new-regulation-489642
掲載日:6月26日

ニュース内容

    • トランプ政権は、環境面、社会面、企業統治面に配慮した投資(ESG投資)を行おうとしている年金基金の動きを阻止しようとしている。労働省は今週、「一般に受け入れられている投資理論に基づく有意な経済的考察」に基づく判断でない限り、年金基金マネージャーがESG投資を行わないよう、従業員退職所得保障法に基づく規制の更新を提案した。ESG投資を行う投資信託はより良いリターンを生み出しているにもかかわらず、この規制更新はESG投資の盛り上がりに冷や水を浴びせる可能性がある。
    • この提案は、石油、ガス、石炭企業への投資を促進するための政府の長期的な取り組みの一部であり、共和党の議員が化石エネルギー産業へ投資するよう主要な金融機関に圧力をかけているためだ。ただし、選挙前に(検討が)完了する可能性は低く、民主党の大統領候補のジョー・バイデンがもし勝利すれば、労働省の提案の成立は悲観視されることになるだろう。
    • ESG投資信託は現在、21兆ドルの米国の投資市場の1%未満しか占めていないが、投資リサーチ会社Morningstarによると、近年人気が高まっています。投資家は昨年ESG投資信託に206億ドルを投入し、2018年の以前の最高額の4倍になった。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 本日ご紹介した記事を掲載しているのは、POLITICOというワシントンDCをベースにする米国の政治動向を専門に取り扱うニュースサイトです。もともとリベラル系媒体として有名なワシントン・ポストの記者が2007年に設立したものだそうですので、本日の記事を読む際も基底にリベラル思想、反トランプ傾向があると見た方がいいでしょう。
    • 本日ご紹介した記事の関連内容は、一度本ブログでも扱っていますが、その時の引用元は投資関連ニュースのメディアだったので、このような解釈は紹介されていませんでした。

関連記事
米国労働省、退職金積立計画のESG投資活用状況を調査
(本ブログ6月19日記事)

    • 新型コロナウイルス感染症の広がりとほぼ同時に発生した原油価格の暴落により、最近ではESG投資の運用成績が優れているように見えますが、それが恒常的なモノかどうかには議論があります。年金基金のような、多くの人からの資金を預かる管理者が、少なからず主観が入り、経済的リターンとの関係性も合理的には説明しにくいESG投資に無批判に傾倒するようでは、その管理者が期待されている責任・役割を果たせているとは言えません。労働省がトランプ政権の意を汲んで化石エネルギー産業に便宜を図る意図で規制更新を提案しているのかはわかりませんが、大統領選挙が近づく中で、行政機関の一挙手一投足への注目度が高まっていく季節に入っていくのだと感じます。
トークンエクスプレス株式会社では、中規模企業(従業員100人から300人程度の企業)の経営者様に、経営の可視化に関するサービスをご提供しています。ご関心ある方は、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。