EU、公益向けブロックチェーン利用事業6件へ計500万ユーロ拠出

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典が英語のニュースをご紹介します。

ウェブサイト:Europien Commission
URL:https://ec.europa.eu/digital-single-market/en/news/commissions-european-innovation-council-awards-eu5-million-blockchain-solutions-social
掲載日:6月30日

ニュース内容

ヨーロッパ・イノベーション・カウンシル(EIC)賞の公益向けブロックチェーン部門が、大規模展開可能かつインパクトのある社会的課題に対するブロックチェーン事業に関し、6人の受賞者に合計500万ユーロを授与。

このEIC賞の目的は、ソーシャル・イノベーションの分野でブロックチェーンを使った取り組みをサポートすること。対象分野は、金融包摂、分散型循環経済、公共プロセスの透明性、民主的な意思決定への参加、公的記録の管理。5つの分野で5名に各100万ユーロ助成する予定だったが、43か国(うち19か国はEU域外)から176の申請があり、審査の結果同率5位で違う分野の候補者がいたため、今回は6名受賞となった。

受賞者/アプリケーション

    1. クオリティ・コントロール分野:オランダの中小企業Word Proof BVのWord Proof Timestamp Ecosystem。信頼性を証明し、情報を検証可能にするテクノロジーでインターネットコンテンツへの信頼を高める。タイムスタンプ機能により、コンテンツが改ざんされていないことを示すことが出来る。無料のブラウザプラグインとして提案。
    2. トレーサビリティとフェアトレード分野:英国の社会企業Project Provenance LtdのPPP。企業が製品のサプライチェーン全体での社会的影響の証明を可能にするプルーフ・ポイントを開発。
    3. 金融包摂分野:フィンランドの大学AaltoのGMeRitS。代替経済構造を用いた大規模な実験を実施し、さまざまな反ライバルの補償およびガバナンス構造を試して評価し、財政包摂に貢献。
    4. 援助とフィランソロピー分野:アイルランドのオックスファムとフランスのスタートアップSempoによるUnBlocked Cash Project OXBBU。より効率的で透明性が高く持続可能方法で、災害の影響を受けた人々に援助を提供するための分散型モデルを開発。
    5. 分散型循環経済分野:フランスの協同組合クレロスのCKH2020。eコマース等における消費者紛争を解決するためのプラットフォーム。ブロックチェーンを用いて、証拠の改ざんを防いだり、決定がスマートコントラクトによって自動的に施行されることを保証。
    6. エネルギー分野:イタリアのProsume社のPROSUME。DLTベースのプラットフォームで、ピアツーピアのエネルギー取引を可能にする分散型かつ自律的なデジタル市場を提供。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 受賞プロジェクトの説明は、記事の内容をほぼそのまま翻訳しているので、少しわかりづらい部分や情報が不足している部分がある点、ご容赦ください。
    • 注目すべきは、やはり公益向けのブロックチェーン事業に、大規模な投資がなされていることでしょう。また、その対象分野が、EUにおいて戦略的に支援すべきだと考えられているブロックチェーン用途だということもわかります。日本において政府がテコ入れしているブロックチェーン用途はデジタル・コンテンツ分野であり、未だ公益向けのブロックチェーン利用という分野は注目されていません。
    • 実際、公益向けブロックチェーン利用が民間資金だけで収益化するには相当の年月が必要だと考えられますが、政府のコミットメントの度合いによって大きな社会的果実が将来に得られうる分野です。「持続可能な社会づくりのためのブロックチェーン利用」に注目している弊社としては、日本でもその機運が盛り上がることを期待してしまいます。
トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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