中国の裁判所、資産保全のための”電子シール”にブロックチェーン利用

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典が英語のニュースをご紹介します。

記者:HELEN PARTZ @Cointelegraph
URL:https://cointelegraph.com/news/chinese-courts-use-blockchain-for-property-e-sealing
掲載日:7月6日

ニュース内容

    • 中国の裁判所が、ブロックチェーン技術を用いた電子シールで、資産が損害を受けないように保護する取り組みを開始。北京の海淀区にある人民法院(訳者注:中国の裁判所)の執行局が、朝陽区の財産保護を目的としたブロックチェーン技術及び監視カメラを用いてリアルタイムで物件を保護する電子シールを実装した。
    • 具体的には、物件が侵入されたり破損されたりした場合、ブロックチェーンシステムが自動的に監視モードをオンにし、財産保持者および法執行担当者に警告を通知する。システムは加害者の写真を作成し、それを関連プラットフォームに送信することもできる。
    • ブロックチェーン技術の使用により、全データの記録及びその改変を防止できる。法執行機関のスタッフは、シールされた物件の操作の履歴を確認できる。
    • 北京の裁判所が財産に電子シールを使用したのは初めてだが、中国の江蘇省(東部)、湖南省(南部)、江西省(東部)のいくつかの裁判所も、ブロックチェーン技術を用いた電子シールの使用開始を発表した。
    • ブロックチェーンとAI技術を用いた「スマートインターネットコート」を介して、310万件(2019年第2四半期)を超える中国の訴訟活動が解決されている。北京インターネット裁判所のZhang Wen代表によれば、ブロックチェーン技術の導入は、事件の証拠の収集と提供に役立つだけでなく、国の社会的信頼性も育成する。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 最近では香港の話題など、中国政府の強権的なスタンスがメディアで報じられることが増えたと感じます。そうした中で本日ご紹介したニュースは、「技術の信頼性はその提供者の信頼に大きく依存するものだ」と実感させてくれます。
    • 資産の保全にIoT(物件への侵入、破壊の検知)とブロックチェーンが利用されることは、一見、人為的な操作、情報の改ざんがないように見えますが、IoTとブロックチェーンを用いればそのようなプロダクトを作ることも可能というだけで、実際のプロダクトがそのような性質を備えていることを保証するものではありません。すべてはプロダクト提供者次第です。
    • ビットコインやイーサリアムといった著名な仮想通貨(暗号資産)が信頼されるのは、その開発に多様な技術者が参加し、検証される可能性を有しているためです。「ブロックチェーン = 耐改ざん性」という、技術そのものに対するイメージも、そうしたこれまでの事例の積み重ねによるものであり、昨今中国がブロックチェーンの活用を強く推進する中で、そうしたブロックチェーン技術への信頼が毀損するような事態が発生しないことを願います。
トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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