パリ公証人組合、公証ブロックチェーンを紹介

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典がフランス語のニュースをご紹介します。

記者:Christophe Auffray @Cryptonaute
URL:https://cryptonaute.fr/le-grand-paris-dispose-desormais-de-sa-blockchain-notariale/
掲載日:7月9日

ニュース内容

    • パリ公証人組合は現在、グランパリ(パリを21世紀の世界都市に変革する再開発プロジェクト)の専門家のために、Notarial Blockchain(以下、「公証ブロックチェーン」)を開発している。その立ち上げに伴い、ブロックチェーンへの新しいサービスの統合を監督する信用機関も設立される。この機関は、ブロックチェーン・アプリケーションのレビューを担当する戦略委員会によって運営される。TechNot 2019カンファレンスにおいて、パリ公証人組合は、そのプライベート・ブロックチェーンの第1版(Hyperledger Fabricを使用)を紹介した。
    • フランスの公証人にとって、ブロックチェーンは、証拠の作成・保存・返還を確実にするために特に成功した技術であり、公証人の職業の使用と価値に完全に対応する信頼性と不可侵性のすべての保証を与える。運用上の用途に関しては、公証ブロックチェーンは、2020年に大幅な見直しを行っているEspace Notarial(訳者注:既存のオンラインサービス)に相互接続している。このアプリケーションにより、調査の資料を管理し、個人的かつ安全にすべての関連文書を保存することができる。
    • さらに、このブロックチェーンは、非上場企業の株式の動きのトレーサビリティを保証する。このアプリケーションは、“レジストリ”と呼ばれ、現在開発中だ。これは、600万ユーロ以上の公証組合のイノベーション基金の支援を受ける。“レジストリ”の目的について、「投資家に関するすべての情報を統合することです。これにより、さまざまな株主を知り、すべての移転に従い、すべての企業の株主の網羅的なリストを通じてAGへの召喚を簡素化することができます」とプロジェクトマネージャーは説明する。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 不動産分野とブロックチェーンは、その資産の所有権の証明や、取引の管理、取引の小口化等において相性がいいと言われており、世界中で多くの実証試験が行われています。本日ご紹介したブロックチェーンの利用が期待されているという公証制度は、取引の前提になる文書の、真正性を担保する制度ですが、不動産の分野で活用される場面も多く、不動産売買契約、不動産賃貸借契約、金銭消費貸借契約等で活用されます。
    • パリの公証人組合によってブロックチェーンの活用が検討されているというニュースが大変興味深いと思うのは、「不動産×ブロックチェーン」というブロックチェーン技術の分野で注目されている取り合わせが、一見地味な、公証分野でのブロックチェーン活用という「入口」から実現する可能性がある点です。ブロックチェーンがこれまでにない価値を提供できるのは、本質的にはデータの保全、データベースの管理方法の部分であって、そこから考えると、不動産分野でブロックチェーンを活用したいなら、公証分野を押さえるというのは、地味だけれど避けては通れない一歩だといえます。
    • 問題は公証分野の方々がブロックチェーンの活用に対して関心を持つかという点であり、一般的には結び付きにくいことではありますが、パリではそのハードルを越えることができたということで、今後の展開に期待です。

関連記事
カナダ・ケベック州の公立大、ブロックチェーンに関し公証役場と1億円規模の連携
(本ブログ5月18日記事)

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
ご関心ある方は、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。

「パリ公証人組合、公証ブロックチェーンを紹介」への1件のフィードバック

コメントは停止中です。