ブロックチェーン技術、ケニア農村部での電力取引をアップデート

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、海外の有識者のオピニオン(原典英語)をご紹介します。

本日は、海外有識者のオピニオンをご紹介します。

有識者:LEOPOLD OBI & FAUSTINE NGILA @ Daily Nation
URL:https://www.nation.co.ke/kenya/business/technology/blockchain-technology-boost-power-access-1762064
掲載日:7月14日

オピニオン内容

    • Hivos East Africa(環境と再生可能エネルギーのNGO)と地元のテクノロジー企業Bithub社は、共同でブロックチェーン技術を用いたスマートグリッドソーラーテクノロジーを用いて、ソーラーパネルを所有する村人が余剰電力を隣人に売却できるシステムを、ケニア共和国の村でパイロット実施中。
    • ブロックチェーン技術を用いて、このマイクログリッドシステムを通じた配電、購入に関する全データを記録・保持しハッキングまたは変更操作を防止。すべての売り手と買い手はシステムに登録され、このミニグリッドは、監視コンピューターに接続される。電話で短いコードをダイヤルすることにより、販売あるいは消費したした電力量、1か月の売上金額、消費金額を確認できる。
    • ユーザーは大きな資本コストなしでクリーンエネルギーにアクセスできるようになる。農村地域全体にとって電力アクセスが向上。ブロックチェーン技術で太陽光発電をトークン化を自動化できるため、ユーティリティの必要性を否定し、低価格を実現。本パイロット事業が成功すれば、同モデルをケニア人の70%が住む農村地域に応用可能。
    • ブロックチェーンベースの電力市場では、すべての電力生産主体が、全生産電力に紐づけられたデジタルIDを受け取る。エネルギーと石油の規制当局がエネルギーの規制を集中管理している現況とは対照的に、システムは分散化され、不当な電力価格の変動、カルテルによる汚職および管理ミスなどを最小限に抑えることが出来る。
    • 大規模な電力アクセスギャップがあるアフリカにおいて、ブロックチェーンを用いた電力共有を可能にするモデルは、農村経済を開拓するための最も潜在的なソリューションといえる。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 電気は蓄電池等を活用した貯蔵も可能ですが、ロスが大きいため、生産された瞬間に発電場所の周囲に存在する需要を満たし、その価値の提供分を別の形で回収することができると理想的と言えるでしょう。別の形での回収というのは、電力料金としての収入などです。大きな系統であれば当然ながらそうした仕組みが備わっていますが、アフリカの農村のソーラーパネルといった極小の発電設備でもそうした仕組みを、一定の信頼性のある形で、ブロックチェーンを使って提供可能だという記事です。
    • アフリカの農村で個人が設置するソーラーパネルなど極めて小規模なものですから、ブロックチェーンを用いた仕組みといっても、電力提供量の記録機能以上のものにはならないと考えられますが、もう少し大きな規模で考えると社会へのインパクトがある可能性を感じます。すなわち、数メガワット規模の村落規模の発電設備、もしくは数十メガワット規模の町レベルの発電設備等での電力取引が記録でき、その取引実績に基づいて利用料金の支払いや社会生活上のサービスの提供等が行われると、積極的に発電事業を営もうとする主体が現れる可能性があります。その動きが広がっていけば、中央集権的な電力市場に対する分散型の電力市場が、時間をかけて形作られていくかもしれません。
トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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