米食品メーカー、コーヒーのサプライチェーン可視化と社会課題解決へ

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典が英語のニュースをご紹介します。

記者:RACHEL WOLFSON @Cointelegraph
URL:https://cointelegraph.com/news/jm-smucker-uses-ibm-blockchain-to-trace-coffee-beans-for-1850-brand
掲載日:7月15日

ニュース内容

    • アメリカの食品メーカーJM Smucker Company社(Smucker’sとして有名)は、消費者が、コロンビアのコーヒー豆を生産地から工場、輸出業者、輸入業者までのコーヒーの歩みを直接追跡し、コーヒー農家を支援できる機会を提供すると発表。これらの情報はブロックチェーン技術を用いて、不変の台帳に記録され、サプライチェーン全体の説明責任を高め、製品の信頼性を確保する。
    • 同社は、農業のサプライチェーンにおける透明性と持続可能性の向上に取り組むスイスの企業Farmer Connectとパートナーシップを結び、IBMのブロックチェーン技術を活用して、Smucker’sの1850コーヒーブランドのコーヒー豆を追跡する。消費者は、各コーヒーの袋張り付けられているQRコードをスキャンすると、コーヒーの栽培、加工、輸出の場所、およびローストの場所に関する情報が提供されるウェブサイトにアクセスできる。このシステムは、Farmer Connectのモバイルアプリ「Thank My Farmer」を使用している。
    • コーヒーは、価格が大きく変動する商品で、2014年の高値以降、農家に支払われる価格は70%急落。一部の国では、生産コストが販売益を上回ることもある。コーヒー農家に支払われる価格は、Cマーケットの価格(訳者注:アラビカ種のコーヒー豆が取引されているニューヨークのマーケット。世界中のコーヒー豆の取引価格の参考値として使用される。)に基づいている。ここ数年コーヒーのC価格は農家の生産コスト(0.80〜1.10ドル)を中心に推移。つまり農家にほぼ利益がないことを意味する。
    • Smucker’s 1850コーヒーを購入した消費者は、このような状況下にあるコロンビアのコーヒー生産者とその家族を支援するFarmer Connectプロジェクトへ寄付することもできる。学校での清潔な飲料水、小規模農家のためのコーヒー苗、地元の学校のための学用品を提供するプロジェクト等を支援できる。

トークンエクスプレス社のひとこと

ブロックチェーンを用いたサプライチェーンの見える化、それによる生産者情報の提示までは、世界にいくつか取り組み事例が見られてきた昨今ですが、そこで可視化された情報を用いて社会課題にアプローチするという取り組みは一歩進んだものだと感じます。

コーヒー産業というのは洒脱なイメージがありますが、実際には特に農業生産側において多くの課題が指摘される産業です。ブロックチェーンという技術を用い、まず一般に課題が知られる土壌を作り、その課題解決の事業につなげていくというアプローチは、今後広まっていくのではないでしょうか?

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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