米国の保健福祉省、新型コロナ追跡にブロックチェーン技術採用

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典が英語のニュースをご紹介します。

記者:Jason Brett @ Forbes
URL:https://www.forbes.com/sites/jasonbrett/2020/07/24/us-health-department-chief-discloses-functioning-blockchain-project-to-track-covid-19/#795eeb6f1949
掲載日:7月24日

ニュース内容

    • 米国の保健福祉省(U.S. Department of Health & Human Services, HSS)が提供を始めた新型コロナウイルス感染症(Covid-19)に関するデータベースにおいて、ブロックチェーン技術が活用されていることが明らかになった。病院は、Health and Human Services (HHS) Protect Public Data Hub(以下、”HHS Protect”)と呼ばれる新しいプラットフォーム上にCovid-19の重要な情報を報告する。これにより、臨床試験がより迅速に、データは保護されつつ、このパンデミックの(感染者数等を示す)曲線を「平坦化」することに貢献する。
    • HHS Protectはデータを認証するためのプラットフォームで、以前別の米国の機関(米国疾病予防管理センター、CDC)が提供したものよりも包括的であるという。HHS Protectでは、データ要素のパーシング、キュレーション及び共有に関する情報が、タイムスタンプ付きのレコードでハッシュされる。不変の記録にタイムスタンプを作成することで、完全な信頼性および透明性を確保する。
    • HHS Protectでは、ベンチレーター数、病院のベッド数、ERへの入退室状況、米国全体の検査データ、倉庫の状況、特別養護老人ホームのデータなど、米国内の6,200の病院のデータを管理。推定40億個の異なるデータ要素をつなげることになる。
    • これまで、米国政府が目立つかたちでブロックチェーン技術を使用していなかったため、アメリカがブロックチェーン競争で中国等に後れをとっているという懸念を引き起こしていた。しかし、今回のCovid-19関連データ管理へのブロックチェーン技術適用は歴史的であり、懸念を払しょくした。

トークンエクスプレス社のひとこと

ブロックチェーン技術の適用例創出に国を挙げて取り組んでいる中国の後を追うように、米国でも政府のプロジェクトにおける、規模の大きいブロックチェーン技術の活用事例が出てきました。病院が活用するプラットフォームにおける活用ということで、数千アカウントによる利用が見込まれているようです。

この記事にて紹介されているHHSの最高情報責任者(CIO)は、「HHSが使用するブロックチェーンは、無政府主義者(アナキスト)や妨害者(ハッカー)のブロックチェーンではなく、プラットフォーム上の何千人ものユーザーがデータセットにアクセスする新たな一歩です」と述べつつも、利用されている具体的なブロックチェーンの名前が伏せたようです。この発言にこそ米国の公的機関が、もっといえばブロックチェーンから距離のある一般の米国市民がブロックチェーンにそそぐイメージが表されていると感じます。

実際にプロジェクトを進めていく中で、このような「どこまで情報が公開をすべきか」等も含めて、公的サービスにブロックチェーン技術を活用する後続の事例が参考にする、運用のモデルが作られていくのだと思います。そういった意味で、本日ご紹介した米国保健福祉省のチャレンジは意義深いと思います。

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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