オーストラリアの地方政府、ブロックチェーン等の規制緩和に意欲

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典が英語のニュースをご紹介します。

記者:Sebastian Sinclair @Coindesk
URL:https://www.coindesk.com/australian-state-treasury-proposes-flexible-regulatory-reform-for-blockchain
掲載日:7月26日

ニュース内容

    • オーストラリアのニューサウスウェールズ州(NSW)の財務省は、ブロックチェーンやその他の新興技術の規制改革を模索している。NSW財務省は、州財政の管理、政策提言、ガバナンスフレームワークの開発、業界分析とアドバイスの提供を担当している。
    • 7月に発表されたNSW財務省発行の報告書では、ブロックチェーンのような技術の活用において遅れをとることに対する州政府の懸念が表明されている。新興技術に関する規制を更新する必要性があり、規制当局が技術の発展に追いつく必要があることを認めた。
    • 社会の変化、技術の進歩、および経済状況に直面する業界のリスクを監視する従来の規制モデルではなく、財務省は「結果ベースの規制アプローチ(outcome-based regulatory approach)」を推奨している。このようなアプローチは、新興技術を用いることにおける企業側の「柔軟性」がある。改革の加速は、新興技術関連企業の制遵守コストの5%削減をもたらし、州経済に40億ドル相当の利益をもたらす可能性があると財務省は示唆している。

トークンエクスプレス社のひとこと

ニューサウスウェールズ州は、オペラハウスで有名なシドニーを州都とする州です。国家ではなく州の単位で新興技術の規制の緩和が検討されているというのは、地方の主権の確立という観点で日本も見習える部分があると感じます。

興味深いのは、記事中に出てくる「結果ベースの規制アプローチ(outcome-based regulatory approach)」という単語です。恥ずかしながら私は初めて聞いた言葉ですが、少し調べてみるとカナダ政府のカナダ食品検査庁(Canadian Food Inspection Agency)が、食品安全に係る規制の一部に結果ベースのアプローチを適用しているようで、その概念を解説しています。

関連外部記事
Outcome-based Regulations Policy
カナダ食品検査庁

上記のサイトにおいて、結果ベースの規制アプローチの例として、カナダ食品検査庁は、食品工場の床に設置しなければならない排水口の数を規制する代わりに、水が溜まった状態ができることそのものを規制する、というものを示しています。

結果ベースの規制アプローチというのは特に目新しい考え方ではないと感じますが、長い間積み上げられてきて形成されている規制体系には、「合成の誤謬」が生じている可能性があり、新しい技術の出現を契機として一回規制体系をリセットする必要性を訴えるのには、耳目をひく考え方かもしれません。

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