民間資金部門の世界代表たち、SDGs達成に公的機関の関与が必要と訴え

本記事では、社会的インパクトと経営管理等について、海外のニュース(原典英語)をご紹介します。

記者:Helen Avery @ EUROMONEY
URL:https://www.euromoney.com/article/b1mt277md62b5c/finance-ceos-urge-governments-to-step-up-esg-efforts
掲載日:8月5日

ニュース内容

持続可能な開発のためのグローバル投資家アライアンス(Global Investors for Sustainable Development alliance, GISD)は、持続可能な開発目標(SDGs)とパリ協定の資金調達の一環として、公共部門の関与の強化を求める64の勧告(内42は全世界、残りはEU向け)を発表。以下に例を挙げる。

データ標準化の必要性

持続可能性に関するデータについて、低品質、一貫性の欠如、結果論の傾向、質の違いにより比較不可能であること等を指摘。持続可能性に関する指標を調和・標準化し始めない限り、SDGsやパリ協定の目標に到達することは不可能。特に、サプライチェーン全体で、データの共通性、透明性、一貫性を確保する必要があるとしている。

グローバルレベルでの取り組みの必要性

EUは持続可能な金融の開発及び規制の分野では世界的なリーダーである。しかし、定義と規制の乱立を回避するため、EUでの取り組みをグローバルレベルで採用できるよう提言。官民の連携強化、SDGsのためのブレンディッドファイナンスファンドの設立も提案。

政府

各国政府は、47兆ドルを超える市場資産規模に及ぶ公共資産の所有者(中央銀行、公的年金基金、ソブリンウェルスファンドなど)であり、より大きな説明責任があり、パリ協定やSDGsとさらに連携させる必要があると指摘。

金融商品

金融商品に関して、SDGs全体にわたるよう多様化し、債券発行の増大を推奨。「持続可能性にリンクされた手段」、「グリーンボンドの基準と原則をプロジェクトファイナンス市場に推進すること」等が含まれる。測定可能で標準化され、KPI に裏打ちされ、成果にリンクした製品の増加を期待。

トークンエクスプレス社のひとこと

GISDとは、国連主導で昨年秋に発足した、グローバル企業のCEO30人で構成される協議体です。バンクオブアメリカ、シティ、サンタンデル、スタンダードチャータード、UBS、アリアンツ等の世界的な金融機関の代表を含みます。

SDGs達成に向けて、世界中の民間資金部門の代表となることが期待されて発足したGISDですが、本日の記事を読む限り、早々に瓦解を始めているようです。民間資金部門がSDGs達成に向けて自分たちができることからやっていこうというスタンスではなく、発足後1年弱で公的部門の関与を求める勧告を行うなどということは、自らの責任の放棄と言えるでしょう。新型コロナウイルス感染症という新要素の登場によって、参加企業たちのSDGsへのモチベーションが下がっているか、そもそも参加者が共有する共通の目的を見いだせなかったか。

いずれにせよ、2030年のSDGsの達成に向けては、かなり暗いニュースと言えると思います。

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