世界的化学会社が取り組む、プラスチックのリサイクル

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典が英語のニュースをご紹介します。

記者:Darrel Moore @ Circular
URL:https://www.circularonline.co.uk/news/canadian-trial-sees-blockchain-plastic-tracking-step-closer/
掲載日:8月6日

ニュース内容

カナダのブリティッシュコロンビア州におけるパイロット事業「reciChain」は、ブロックチェーンを使用して、プラスチックのライフサイクルの延長、リサイクルの奨励、廃棄物の削減、資源効率の向上に貢献することを目指している。これは、カナダにおけるプラスチックの循環性分野で、従来の概念及び政策の対話レベルから具体的な解決策への移行の第一歩といえる。

この取り組みには、ドイツの総合化学会社BASFを中心に多様な企業が関与している。仕組みは、マーカーを備えたブロックチェーン・ソリューションを使用。これにより、流通データの安全な共有を可能にすると同時に、バリューチェーン全体でのプラスチックの分類、追跡、監視を改善する。バリューチェーン上の関係者は、「トークン」または「プラスチッククレジット」を生成でき、プラスチックが繰り返しリサイクルされるにつれて、取得価値が増加する仕組みとなっている。このようなクレジットシステムは、リサイクル性の高い製品を設計することにインセンティブを与え、循環経済の強化に貢献できる。

reciChainで使用される追跡技術では、プラスチック製品に独自の「化学バーコード」が付与される。デジタルツイン技術を使用し、バリューチェーン全体でのプラスチック追跡を可能にし、ユーザーが素材の生産に関する情報にアクセスできるようになる。

トークンエクスプレス社のひとこと

“reciChain”は、ドイツの総合化学会社であるBASFとDeloitteが中心となって進めているプロジェクトで、ブラジルのサンパウロにおいて既に実施されているパイロット事業を、カナダでも展開するもののようです。

BASFは総合化学会社なので、プラスチックのリサイクルが世界的な課題になってきた今日においては、その責任を負う中心的企業の一つといえます。BASFが公開している事業概要のプレゼンテーション資料や公開している動画を見る限り、会社の事業としてしっかりと取り組む意欲が見えてきます。

弊社がお客様のブロックチェーン事業についてお手伝いさせていただく際に、以下の3点が重要とお話ししますが、全て満たしている事業と言えます。

    • 会社のビジョン・ミッションに沿う、経営トップがコミットできる事業か
    • 社会課題や業界課題の解決に貢献する事業か
    • 課題解決において、ブロックチェーンが貢献する技術的要素が明確か

技術的な詳細は公開資料からは得られないですが、プラスチックの再利用においては、対象物とデータとの突合が大きなチャレンジになると思いますが、reciChainの資料においてはその点も解決の目処がたっているように見受けられます。

プラスチックの再利用が進まなかった理由の一つが、新しいプラスチック製品とリサイクル品とを比較した場合に、リサイクル品を使用するインセンティブが無かったことだというBASF。そのインセンティブ付けにブロックチェーンが一役かうという、いわゆる”Why Blockchain?”の動機付けもしっかりしています。今後の展開が楽しみな事業と言えます。

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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