米国農務省、オーガニック製品サプライチェーン規制改革案

 

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典が英語のニュースをご紹介します。

記者:TURNER WRIGHT @ Cointelegraph
URL:https://cointelegraph.com/news/usda-proposes-blockchain-ledger-for-organic-product-supply-chain
掲載日:8月11日

ニュース内容

    • 米国農務省(USDA)の農業マーケティングサービス(AMS)部門が、ブロックチェーン技術の実装を含めたオーガニック製品のサプライチェーン追跡向上に関する規制改正案を提示。AMSは、レポート(8月5日付)内で、デジタル台帳技術(DLT)を含む電子追跡システムがオーガニック製品のトレーサビリティで「重要な役割を果たす」と言及している。
    • 「DLTは、複雑なサプライチェーンの商品レベルで、安全で検証可能、透過的でほぼリアルタイムの追跡を提供できる」、さらに「DLTは、機密情報を承認されたステークホルダーのみにアクセスを自動的に制限することができるため、機密情報を保護することもできる。」とレポートは説明。
    • ただし、DLTのような新しいテクノロジーをオーガニック食品産業に導入するには、追加の時間と開発が必要であることも認めている。障壁として、電子追跡システムの広範な採用の障壁には、農村地域でのテクノロジーへの不十分なアクセス、ユニバーサル電子規格(相互運用性)の受け入れ、およびコスト配分等を指摘。
    • レポート内ではブロックチェーンテクノロジーを直接はあげていないが、マンゴーと豚肉のブロックチェーントレーサビリティシステムを使用するウォルマートとIBM、牛乳のサプライチェーンのパブリックブロックチェーンをテストする食品小売大手のネスレなどの、パイロット事業を引用している。
    • 本改正案に対するコメントは、10月5日まで受け付けられている。

トークンエクスプレス社のひとこと

以下のリンク先から、上記に紹介されている改正案の原本を見ることができます。

関連外部リンク
Federal Register / Vol. 85, No. 151 / Wednesday, August 5, 2020 / Proposed Rules

原本を読むと、今回のレポートは1990年の有機食品生産法の改正案で、現行の規制における課題を解消し、オーガニック農産物に係る詐欺を防止、検出することを目的にするもの、とのことです。大きく4つの要素を含んでいます。

    1. オーガニック産品の管理システムの強化
    2. オーガニック産品の輸入の監視の改善
    3. オーガニック認証基準の明確化
    4. サプライチェーンのトレーサビリティの強化

レポートによれば、米国のオーガニック農産物の総売上高は1997年の34億ドルから2019年には551億ドルの規模にまで成長しているそうです。この大幅な市場の成長により、多様なビジネスが生まれ、オーガニック農産物は世界規模で取引されるようになってきたとレポートは記述しています。結果として、オーガニック製品がUSDAの規制を受けていない事業体によって販売、処理されることが増えているという背景があるようです。

今回のレポートではブロックチェーン技術の普及と活用に対して期待感が明記されています。今回の規制改正がブロックチェーン技術の社会実装にどのように結び付いていくか、大変興味深いです。

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