ウォルマートが示す、ブロックチェーンによる小売事業者の業務効率化

ブロックチェーン技術は、ビットコインという事例とともに世の中に紹介されたため、中央銀行デジタル通貨など目立つユースケースに注目が行きがちです。しかし、ブロックチェーン技術の本質は新しいデータの管理方法を可能にする技術ですので、業務効率化など、比較的地味な分野でも、中央銀行デジタル通貨と同様に大きな力を発揮することができます。

米国最大の小売企業であるウォルマートは、マンゴーと豚肉のサプライチェーン追跡のシステムをIBMとともに構築するなど、かねてからブロックチェーン技術の利用に積極的な企業です。そのウォルマートから、小売業界が注目するユースケースのニュースがでました。

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Walmart Canada leverages blockchain to solve a billing nightmare
(ウォルマート・カナダ、請求書処理問題の解消にブロックチェーン利用)
記者:John G Smith @trucknews.com
掲載日:9月11日

ウォルマートのカナダ担当部門であるウォルマート・カナダは、長年の物流パートナーであるバイソン・トランスポート社との間の請求プロセスにおいて、ブロックチェーン技術を用いた効率化を行いました。バイソンからウォルマートに対する請求書の処理プロセスにおいて、これまでその請求内容の複雑さや請求量の多さから、ウォルマートからバイソンへの支払に遅れが生じがちだったところに、ブロックチェーンを用いた解決策を適用したのです。

具体的には、以下のこのリンク先のビデオにあるとおり、請求額が計算されて請求書となりウォルマートに届けられ、バイソンがウォルマートから支払いを受けるまでの各プロセスにおいて、随時ブロックチェーン・プラットフォーム上でウォルマートとバイソンとの間で情報の共有を行うこととしました。またIoTを活用したり、ウォルマートの基幹システム(Enterprise Resource Plannning, ERP)と連携することにより、以前は11のステップがあった請求・支払プロセスを5ステップにまで削減できたとしています。これにより、支払にかかる監査に関し、外部の第三者サービスを活用する必要がなくなったとも言います。

この取り組みにおいて解消しようとした課題は、ウォルマートとバイソン・トランスポートに固有のものではなく、小売事業者とその物流業者との間で一般的なものです。世界的な小売業者が、こうした先進的な取り組みで実績を作ったことは、物流-小売業者間の効率的な取引および無駄が、世界的に排除されていく可能性を感じさせてくれます。

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