食品追跡でのブロックチェーン、鍵となるチェーンの”ガバナンス”

以前本ブログにて、イタリア産トマトの品質向上のために、ブロックチェーン技術を用いる予定の事業をご紹介しました。

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(本ブログ7月28日記事)

こちらの事業では、VeChainという中国発のブロックチェーンが活用されています。VeChainというブロックチェーンは、非営利財団によって開発・運営される、”自称”パブリックチェーンです。

パブリックチェーンとは、一般的には、誰もが参加でき管理者が存在しないネットワークのことを指します。パブリックチェーンではないブロックチェーンには、コンソーシアムチェーンやプライベートチェーンなどがありますが、それらは管理者が単数または複数で存在するものとなります。

上記のVeChainは、パブリックチェーンをうたいますが、実際には非営利財団が身元確認を行ったものでないと一定の権限が持てないなど、複雑な統治機構を持ちますので、ビットコインやイーサリアムのような、一般的にイメージするパブリックチェーンとは異なるものと考えていいでしょう。

食品トレーサビリティの分野では、上記のVeChainの他に、Hyperledgerというブロックチェーンも有名です。こちらはLinux財団というオープンソース界で有名な非営利団体が主導する事業です。

Hyperledgerは、企業利用を想定したコンソーシアムチェーンとして開発されています。コンソーシアムチェーンというと、パブリックチェーンよりも「閉じられた」イメージがありますが、Hyperledger事業に参加している企業の質・量が、VeChainよりも圧倒的なので、その開発・運営の信頼性は高いです。

ブロックチェーン技術はまだまだ進化の途上にあります。進化の過程において、今後も大きな技術仕様の変更等も起こりえるでしょう。そのような技術仕様の変更リスクのコントロールを行うのが、ブロックチェーン・ネットワークの開発・運用における”ガバナンス”(統治機構)です。

食品トレーサビリティは多くの企業や生産者が関係する事業となりますので、ネットワークの開発・運営主体の都合でプロジェクトが振り回されるようなリスクは、最小限にしなければなりません。

すなわち、食品トレーサビリティの事業においては、活用するブロックチェーン・ネットワークの運営の信頼性や安定性、すなわち”ガバナンス”の信用度を見ることは必須と言えます。

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