スペイン・カタルーニャ州、そのデジタル政策は極めて政治的

本ブログでは、持続可能な社会のためのブロックチェーンの活用等について、原典が外国語のものを中心にご紹介してまいります。

本日は、海外ニュースをご紹介します。

記者:John Biggs @Coindesk
URL:https://www.coindesk.com/catalonia-is-moving-to-achieve-digital-independence-using-blockchain
掲載日:2月6日

ニュース内容

カタルーニャ州はスペインからの政治的自由を求めて長い間闘ってきた。デジタル政策・公共行政大臣であるJordi Puigneró氏は、カタルーニャ州の「デジタル独立」を追い求めている。

「インターネットが私たちに普遍的な接続性をもたらしたように、ブロックチェーンは私たちに新しい普遍的なガバナンスをもたらします。それは(政府の)行政に影響を与え、経済に影響を与え、そして私たちの社会で非常に重要な一つのことに影響を与えます。それは信頼です。」とPuigneró氏は言う。「信頼は経済取引を動かすものであり、それは市民と政府の間の関係を動かすものです。」

Puigneró氏は、ブロックチェーン技術はカタルーニャ州に自主的アイデンティティのモデルを確立する機会をもたらすと語った。

「アイデンティティが国家や州のみに独占されないことが非常に重要であると信じているので、市民に自己主権のデジタル・アイデンティティを提供しようとしています。」と彼は言った。「私たちは市民に力を与えるか、または市民がデータのプライバシーをより適切に管理できるようにしたいと考えています。」

次の目標は、カタロニアを先進技術のハブにすることで、それはまだ始まったばかりだとPuigneró氏は言います。

「技術研究機関や大学と協働し、10年後に私たちの市民が技術的スキルの面でより競争力を持つように、教育システムを変更しようとしています。私たちはカタルーニャの才能を引き付け、キュレートし、維持するのをサポートします。」

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 市民の個人情報は、行政の最重要資産

行政にとって市民の情報というのは、その行政サービスの対象を知るために、もっとあからさまに言えば、権力が及ぶ範囲を認識するために必要不可欠なものと言えます。しかしながら、本日ご紹介したカタルーニャ州政府のデジタル政策・公共行政大臣のインタビューは、デジタル上に限る話ではありますが、市民の個人情報を州政府が管理するのではなく、法的な有効性を確保したうえで、市民自身が管理する手段を提供しようというものです。例えば、市民はこの州政府が提供するシステム(分散型IDシステム)を利用することで、生年月日や出生地を行政に提供せずに、法的年齢に達していることを証明できるようになるそうです。(詳細は下記関連外部記事に記載。)

関連外部記事(日本語)
スペイン・カタルーニャ州、分散型IDプラットフォームを市民向けに開発へ
記者:Daniel Palmer @coindeskJapan
URL:https://www.coindeskjapan.com/20203/
掲載日:2019年9月10日

これはいったい、どういうことでしょうか?どのようなモチベーションによって、カタルーニャ州政府はこのようなチャレンジをするのでしょうか?

    • 500年以上、独立に向けて闘っているカタルーニャ州

カタルーニャ州は、1479年にスペインが統一されて以降、独自の言語、自治権、徴税権等をめぐって長い間スペインと闘っている州です。そうした背景を踏まえると、本日ご紹介した、ブロックチェーンを使った分散型IDシステム提供の計画は極めて政治的な動きと考えられます。紙(アナログ)での個人情報管理は継続してなされるのでしょうが、デジタルの利便性によって今後デジタルな個人情報に紐づくサービスが主流化していくと、アナログな個人情報の管理で権力を持っていた主体、すなわち既存の行政主体はカタルーニャ市民を束縛する権力基盤の一部を削がれることになるでしょう。

    • 市民自身が、帰属する行政主体を選択する未来に向けて

そうしたことがすぐに現実化するとは思いません。また、スペイン政府が実行支配力を使って、スペイン政府が用意したデジタル基盤に個人情報を入力するように、カタルーニャ人に対して強制する未来が来るかもしれません。

しかし、カタルーニャ人たちは、そのブロックチェーン・ベースの分散型IDシステムに自らの情報、さらには民族の歴史を書き込み続けていくでしょう。これは、19世紀から成立したと言われる国民国家(Nation state)が孕んでいた矛盾に対して、ブロックチェーンという新しいテクノロジーが、既存の国家という枠とは異なるアイデンティティによる結束の方法を、市民に対して提供する可能性を示すと思います。

すなわち、カタルーニャ人は、カタルーニャ州政府が用意する分散型IDシステムに情報を入力することで、スペイン政府に縛られることなく、自分がカタルーニャ人であると証明することが可能になるのです。

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
ご関心ある方は、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。

新型コロナで露見した医療用品サプライチェーンの5つの課題と対処法

本ブログでは、持続可能な社会のためのブロックチェーンの活用等について、原典が外国語のものを中心にご紹介してまいります。

本日は、海外有識者のオピニオンをご紹介します。

有識者:Nishan Degnarain @Forbes
URL:https://www.forbes.com/sites/nishandegnarain/2020/03/22/5-ways-blockchain-can-unblock-the-coronavirus-medical-supply-chain/#74ffba451380
掲載日:3月22日

オピニオン要約

新型コロナウィルスで高まる医療用品の需要に、供給メカニズムが対応できていない。そのボトルネックは、需要、供給、資金調達メカニズム間の信頼の欠如にある。例えば、世界中の多くのサプライヤーが、ブローカーや仲介業者の中から信頼できるものを区別しようとし、前払いの現金支払いを求めるという金融面の課題があったり、発注した機器が適切な仕様で適切な場所に適切なタイミングで届かないといったリスクが、サプライチェーン上に存在する。

医療サプライチェーンの信頼性に関する課題とそれに対してブロックチェーンが貢献できる部分を、以下の5つに整理した。

1. 製品要件:各国で異なるだけでなく日々変更される基準。

<ブロックチェーンによる貢献可能性>
最新の製品要件と仕様を継続的に更新するためのメカニズムを提供。

2.  サプライヤーの信頼性:工場の能力検証のための訪問なしに、どのサプライヤーが適切な品質、生産量、タイミングで生産できるか不確実。

<ブロックチェーンによる貢献可能性>
高い品質管理、適切な仕様、生産量を工場ごとに評価する信頼できる方法を提供。

3. 支払い:工場や貨物会社は前払いを要求。

<ブロックチェーンによる貢献可能性>
ブロックチェーンによって保証された条件付き前支払いメカニズムを提供。事前に合意された段階に、運転資本や次工程への移行資金がリリースされる。

4. 税関認証:高度な規制が課せられる医療機器を国際的に迅速に輸送するために、税関認証を迅速化する必要がある。

<ブロックチェーンによる貢献可能性>
ブロックチェーンベースの税関認証は、野生生物取引や医薬品等の輸出規制するために使用されており、適用できる。

5. 輸送の追跡:輸送条件を検証して、適切な条件(医薬品の温度管理など)で、世界中の工場から空港、配送センター、ヘルスセンターに適切な物資を輸送する必要がある。

<ブロックチェーンによる貢献可能性>
サプライチェーンの透明性を確保するために、ブロックチェーンベースの来歴追跡技術で世界中で安全に追跡できる。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 新型コロナで脆弱化する医療用品のサプライチェーン

新型コロナウイルスで世界が混乱する中で、医療用品のサプライチェーンの課題は、日本でもマスクなどで実感されているところですが、世界では人工呼吸器の不足などで大きな問題になっています。上記の記事は、その課題を分析し、そのブロックチェーンが貢献できる余地について整理してくれているものです。

    • サプライチェーンの情報管理に、総合的に対処するならブロックチェーン

医療用品のグローバルなサプライチェーンの情報を管理することが、事態を好転させるだろうことは想像に難くありません。しかし、特定の主体がそれを管理することは前例がなく、また不可能と言えるほど困難です。上記の5つの個別の課題に対して、個別に対処する方法は、既存の技術と几帳面な運用などでカバーできる部分があるかもしれませんが、総じて対応するためには、ブロックチェーンの利用は有効な手立てだと考えます。ただ、問題は「いかに実行するか」です。

    • どのようにブロックチェーンを導入するか

上記課題の1, 4, 5は各国の政府機関をも巻き込む必要のあるものです。このように考えると、こうしたサプライチェーン管理のためのグローバルなシステム作りは、既存の仕組みも活用して進めるのがいいかもしれません。具体的には、まずは各国の政府機関を中心にシステム作りを行い、徐々に幅広い民間企業に参加者のすそ野を広げていくというアプローチが向いているかもしれません。

また、現在のような「非常時」にこそ、グローバルな医療用品サプライチェーンの情報管理システムを、ブロックチェーンを用いて構築するというような大掛かりな取り組みが行いやすく、危機下におけるチャンスといえるでしょう。

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ブロックチェーン・トークンで、誰でも排出権取引に参加可能に

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本日は、海外ニュースをご紹介します。

メディア:Yahoo! finance
URL:https://finance.yahoo.com/news/climate-futures-launch-blockchain-based-161500254.html
掲載日:3月25日

ニュース内容

    • 米国マイアミの企業Climate Futuresが、排出権取引市場への簡単で透過的なアクセスを可能にするブロックチェーン・システムおよび1PLANETトークンを搭載したdapp(分散型アプリ)の開発を発表。
    • アメリカ人の60%以上が持続可能性の高い企業から購入することを好むと回答し、72%が企業が責任を負っていると回答しているものの、実際どのように気候変動対策を講じている企業を見つけるのかが課題。
    • 1PLANETのユーザーは、持続可能な企業を見つけ買い物をし、より透明で検証可能なカーボンオフセットサービスにアクセスすることで、このプラットフォームを通じて気候変動対策をサポートできる。
    • 企業にとっては、このサービスを通じて、気候にやさしい製品、サービス、出荷方法等を顧客に提供することが競争優位性及び経済的利益に変わる。企業はAPIを使用して1PLANETシステムをeコマースサイトまたはアプリに統合し、商品にCO2排出量削減オプションを顧客に提供できる。
    • 最初の参加企業は、Ultra Music Festival、Peace Boat US、Pildoraなど。

トークンエクスプレス社のひとこと

  • パリ協定の本格運用開始に合わせたリリース

2005年創業の、米国マイアミ発の企業が打ち出したサービスのご紹介です。2015年にパリで開催された第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)にて、2020年以降に世界が取り組むべき地球温暖化対策が定められました。その対策の、2020年からの本格運用開始と合わせる形で、上記のサービスをローンチしています。

  • ブロックチェーン・トークンを媒介に、排出権取引への個人の参加を可能にするアイデア

このサービスは、いわば、排出権とペッグしたブロックチェーン・トークンを販売するものです。排出権取引は2005年に欧州で始まったものですが、現在その取引にアクセスできるのは政府と大企業のみであると、Climate Futures社は言います。このトークンを販売することで、個人を含む誰もが排出権取引に参加することができるようにするとのことです。

まだアプリケーションの画面イメージ等はなく、事前登録ができるだけなので、具体的な仕組みなどはわからない部分がありますし、説明どおりに実行されるプロジェクトかどうかはわかりません。

(詐欺的プロジェクトの可能性もゼロではなく、当社は本サービスの利用を推奨するものではありません。)

ただ、ブロックチェーン・トークンを用いることで、これまで一般の人には縁遠かった排出権取引に、直接かかわれる機会を提供できるというアイデアは面白く、今回ご紹介させていただきました。

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国連、新型コロナ危機対応として、デジタル金融の重要性を強調

本記事では、弊社の最近の考えをご紹介します。
  • 国連事務総長直属のデジタル金融タスクフォース(DFTF)

新型コロナウィルスが猛威を振るう中、WHOの活動に注目が集まりますが、WHOは国際連合(国連)の専門機関の一つです。その国連には様々な組織がありますが、WHO以外にも新型コロナ対策で情報発信しているところがありました。

それは国連事務総長デジタル金融タスクフォース(UN Secretary-General’s Task Force on Digital Financing of the Sustainable Development Goals, DFTF)です。持続可能な社会づくりの中でも、特に金融包摂(すべての人が正規の金融サービスにアクセスできる状態)の実現に取り組むチームです。

このDFTFは、公式レターを定期的に発信しているのですが、その3月版レターには、新型コロナ対策におけるデジタル金融の重要性を訴えており、またそうしたデジタル金融に係る世界の取り組みが紹介されています。

関連外部記事
危機への対応手段としてのデジタル金融の強化
(DFTFニュースレター3月号)
原題:Harnessing Digital Finance to Respond to the Crisis
URL:https://myemail.constantcontact.com/DFTF—March-Newsletter.html?soid=1133696030880&aid=PDWA3w4QZLI

  • 新型コロナ対策で再認識されるICTの重要性と、デジタル金融にかかる各国の支援策

コロナ対策においては友人や家族とのコミュニケーションや、リモートワーク、オンライン教育、食事の出前を含むEC、さらには、政府の現金給付施策の実行のおけるデジタル決済等、ICTの重要性が再確認されています。上記レター内では、新型コロナに伴う世界各国のICT関連の施策が紹介されています。例えば、バングラデシュの政府と民間が共同で提供する遠隔医療サービスや、UNCDFがブルキナファソのデジタルエコノミ―開発省とともに検討している遠隔医療・診察サービス等です。

人々の生活を支えるデジタル金融については、ケニアのSafaricomという通信会社が提供する送金サービス”M-Pesa”において、送金上限額を引き上げられたり、送金手数料を90日間期間限定で無料にしていることが紹介されています。同様にウガンダでも送金の手数料が引き下げられ、パキスタンにおいてもオンライン・バンキング口座にかかる全ての資金移動の手数料を免除したようです。

  • 中国アリババ・グループが提供するブロックチェーン金融サービス

中小企業向けのデジタル金融に関する支援策についてもレターの中で紹介されています。その中でブロックチェーンに係るものとして、中国アリババ・グループのアント・フィナンシャルが提供するAnt Duo-Chainが紹介されています。Ant Duo-Chainはブロックチェーンベースのサプライチェーン金融のプラットフォームです。新型コロナへの対応として、資金繰りに苦しむ中小企業のために、大企業向けの売掛金を担保とした銀行融資の申請を、このプラットフォーム上でできるようにしたということです。

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マレーシアのパーム油・サプライチェーンのトレース事業、モバイルアプリ開発に至る

本ブログでは、持続可能な社会のためのブロックチェーンの活用等について、原典が外国語のものを中心にご紹介してまいります。

本日は、海外ニュースをご紹介します。

記者:Emma Upshall @FOODEV MEDIA
URL:https://www.foodbev.com/news/malaysian-palm-oil-industry-adds-blockchain-technology-to-improve-traceability/
掲載日:3月25日

ニュース内容

    • マレーシアのパーム油評議会(Malaysian Palm Oil Council, MPOC)はBloomBloc社と協力して、国のパーム油業界にブロックチェーン技術を実装し、アカウンタビリティとトレーサビリティへの取り組みを強化する。
    • MPOCとBloomBloc社の合意の一部として、両者はパーム油のサプライチェーンをトレースできるブロックチェーンモバイルアプリとWebインターフェイスを開発した。スマートフォンを使用して、各パーム木とその関連情報がシステムにアップロードされる。チェックポイントの大部分はスマートフォンアプリを介して行われ、関係者やエンドカスタマーに透明性、正確性、信頼性を提供するエンドツーエンドのデジタル台帳を自動的に作成する。パイロットテストが成功した後、このアプリは、マレーシアのアブラヤシ栽培者とパーム油処理業者、プランテーション、小規模農家とのユーザー契約を通じて、パイロット実装に利用できるようになる。
    • ブロックチェーン開発会社のBloomBloc社によると、このアプリを使用すると、家族経営の小規模農家がプロセスをより詳細に制御して、生産の増加とコストの削減につながる可能性がある。
    • 新しいアプリは、持続可能なパーム油認証基準(Malaysian Sustainable Palm Oil (MSPO) certification standard)の義務化を全国的に実施したことに続くもの。

トークンエクスプレス社のひとこと

以前本ブログにて、マレーシアのパーム油生産に関するブロックチェーン利用の有効性について、海外有識者の意見をご紹介しました。

関連記事
ブロックチェーンで消費者がパーム油生産の正しい情報に触れる環境を提供
(2月25日投稿)

本日ご紹介した記事は、そのプロジェクトが実際にマレーシアで進捗している、というものです。

2月25日の記事でご紹介した意見の主は、チューリッヒに拠点を置く、Lardi & Partner ConsultingのLardi女史でしたが、本日の紹介記事にあるBloomBloc社は同社の関係会社のようで、まさに彼女のプロジェクトが進捗していることがわかったものです。(情報元記事はこちら。)

今回この記事をご紹介した理由は2つです。

一つ目はマレーシアの社会課題を扱う規模の大きな事業にもかかわらず、具体的なアプリケーションの形で、プロジェクトが具体化されているという点が驚きであったということ。

もう一つは、この事業の社会的意義です。本事業にて家族経営の小規模農家が利用可能なモバイルアプリケーションを提供することで、小規模農家に自らとサプライチェーンとの関係を客観的にみることができるという、新たな視点と手段を提供しようとしています。パーム油のサプライチェーンへのブロックチェーン適用というと、2月25日の記事にて記載したような、消費者向けの効用をイメージしがちですが、それに加えてサプライチェーン内の主体に対してもメリットがあるというのは特筆すべき点ではないでしょうか。

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ケニアにおけるブロックチェーンの勃興

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本日は、海外ニュース(原典フランス語)をご紹介します。

記者:Claudia Lacave @jeune afrique
URL:https://www.jeuneafrique.com/884850/economie/au-kenya-la-blockchain-entre-dans-le-quotidien/
掲載日:1月24日

ニュース内容

ケニアは南アフリカ、ナイジェリアと並んでアフリカにおけるブロックチェーンのリーダー国である。政府主導でブロックチェーン活用を進めている一方で、民間においても、急速な開発・発展が行われている。

Grassroots Economicsの創設者のDama とRuddickは、2012年、同国第2の都市モンバサ郊外のスラム街で、最初のコミュニティ通貨プログラムであるブロックチェーンベースのbangla-Pesaを立ち上げた。モバイルアプリケーションを介して利用可能なこのシステムは、銀行システムや現金から遠く離れた人々が仮想ウォレットを介して商品やサービスを交換することができる。87,200ケニアシリング(約800ユーロ)に相当する価値は、ネットワークの一部である200店舗のクーポンの形で流通し、国内の他の5つのコミュニティでも再現されている。

Technobrainは、ケニア製の製品のトレーサビリティを確保するために、作成された各製品に割り当てられたコードをデータベースに記録する識別ツールであるNumber Seriesというブロックチェーンを開発。「目標はケニアの産業部門をデジタル化すること」と、同社のコマーシャルディレクター、アユギ氏は言う。現在はケニア最大のアパレルメーカーが偽造のリスクを減らすこのプログラムの顧客である。

The Bhubは、「ブロックチェーンと人工知能を使って国の問題を解決すること」を掲げる。2018年1月に設立された同社は、ケニアの開発者にブロックチェーンシステムに基づくソリューションを作る訓練をしている。彼らのプロジェクトの一つである“Makao”は、不動産需要と建設プロジェクトに合わせて、現在政府のインキュベーターで検討中である。このアイデアは、バイヤーがブロックチェーンを通じたプラットフォームを介して不動産パートナーと連絡を取り、プロパティの設計について意見を述べることができ、またこの技術は、支払い追跡とクラウドファンディングへのプロジェクトアクセスを可能にする。その目的は、スラム街の人々(2018年の都市部の人口の23%)の数を減らすことである。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • アフリカのVC投資とブロックチェーンの勃興

アフリカにおいては、南アフリカ、ナイジェリア、ケニア、エジプトが、技術系スタートアップ向けベンチャーキャピタル(VC)投資額の大きな国々です。(参考資料の例はこちら。)

ブロックチェーン事業はまだ収益モデルが世に広まっていないので、我慢強い資金(patient capital)による投資が必要であり、間接的にではありますが、そうしたスタートアップ投資が盛り上がっている国において、ブロックチェーン事業が興りやすいと考えます。

    • ケニアはICTイノベーションの実績国

本日ご紹介した記事では、ケニアにおける具体的なブロックチェーンを利用する事業が紹介されています。紹介されている企業のウェブサイト等に行っても、それぞれの事業に関する具体的な情報は得られませんが、ケニアはM-Pesaという、世界の発展途上国がモデルとするような、携帯電話(スマホではなく、極めて低機能なガラケー)で小額の送金ができるサービスを生み出した国ですので、あなどることはできません。

関連外部記事
モバイルマネーにおける決済と送金
(ブログ「マイクロファイナンスをめぐる世界のいろいろ」)

    • 開発途上国では政府との適度な距離感が大事

上記記事の中で紹介されているMakaoという事業は政府と協力しながら進めているようですが、一般的に開発途上国においては、政府の行政能力は低く、また企業の法的な権利保護なども弱い場合が多いので、政府と組んでやることが事業構築において吉と出るか凶と出るか、予断を許しません。途上国に限らずですが、スタートアップは政治的な動きをするよりも先に市場シェアを取りに行くことが優先された方が望ましいと感じます。

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再生可能エネルギーのもつ分散性、相性のいいブロックチェーンとIoT

本ブログでは、持続可能な社会のためのブロックチェーンの活用等について、原典が外国語のものを中心にご紹介してまいります。

本日は、海外有識者オピニオン(原典フランス語)をご紹介します。

記者:Olivier Desjeux @AGEFI
URL:http://www.agefi.com/home/acteurs/detail/edition/online/article/la-blockchain-pour-le-partage-de-lenergie-495045.html
掲載日:3月19日

オピニオン内容

    • 家庭機器でも産業機器でも、IoTを通じた自動化との相互交流が進んでいる。家電、サーモスタット、監視ビデオ、スピーカーは、私たちの周囲のデジタル・トランスフォーメーションで最も目にするデバイスである。
    • 電気メーターを取り巻く論争は興味深い。メーターに対する最も悪質な批判は、実際に中央集権的な主体がすべての個人の電力消費量データを横取りするということだ。国の電力網は、発電所から消費者にエネルギーを移動するために、サイズが大きくなり、絡み合っている。このモデルは、エジソンとJ.P.モルガンが20世紀直前に開発したモデルを中心に構築された。J.P.モルガンの妻は、電気を持っている最初の家である地下室の発電機の音に耐えることができなかった。そこでエジソンは、近所のすべての住民に電気を提供する一般的な電気工場を建設し、集中型の電力供給システムが誕生した。
    • 今日では、誰もが発電し、電力を消費する立場にあるが、現在のモデルでは、発電されたが消費されていない電力を買い戻すのは、常に中央集権体である。これからのデジタル・トランスフォーメーションでは、個人間のエネルギー交換を分散させるためにブロックチェーンが利用されるだろう。IoTにより、メーターがブロックチェーンに接続され、過剰な発電は(中央集権体を介することなく)仮想市場で提供され、地方および分散型のエネルギー交換が可能になる。このモデルは すでにいくつかの国で使用されている。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • なぜこの記事を取り上げたか

本日ご紹介した記事の原典は、経済、金融、政治情報を扱うスイスの日刊紙のウェブ版に掲載されていたもので、発信者は先進技術にかかる戦略コンサルタントの方のようです。

「ブロックチェーン」は、私の感覚では「インターネット」と同程度の「幅」のあるキーワードだと考えていますので、どの角度から取り上げるかによって、説明の仕方が変わります。これまで世に出た説明を見るだけでも、取り上げ方が多様ですし、未だ世に出ていない説明の仕方もどんどん生まれてくるでしょう。

そんな中で上記記事は、電力産業の発展の歴史的経緯から紐解いていて、とても参考になるアプローチだと思いました。そのため、本日取り上げさせていただきました。

    • 発電の分散化を可能とする再生可能エネルギー

この記事を読む中で新たな視野をいただいた点としては、(記事の文脈からは飛躍してしまうのですが、)今広まりつつある再生可能エネルギー、特に太陽光発電、風力発電などは、「発電設備の分散化」をもたらす社会的側面があったという点です。火力発電や原子力発電、ダム利用の水力発電等の伝統的な発電設備は、発電の「原料」を入手するために大きな資本力や信用力、政治力が求められ、個人はおろか、普通の企業にも手が出せない代物です。一方で、太陽光発電、風力発電、小水力発電などの再生可能エネルギーは、建設には一定程度資本が必要なものもありますが、伝統的な発電設備に比べると、「原料」調達の負担は大きくないと言えます。このため、再生エネルギー発電に参入できる主体は多く、発電設備の分散化を促進していると言えます。

    • 次はブロックチェーンが系統管理の分散化を実現していく

こうした再生可能エネルギーの広まりによって発電設備の分散化が進んだ先で、電力系統の管理システムを従来のものよりも敷居低く構築できる可能性のあるブロックチェーン。マイクログリッドを中心に、その流れはじわじわと、しかし着実に広がっていくと弊社は考えております。

関連記事
マイクログリッドへのブロックチェーン活用の大きな期待(特に欧州)

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国連とスイスが支援、カカオ・バリューチェーンへのブロックチェーン適用@ガーナ

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本日は、海外ニュース(原典フランス語)をご紹介します。

メディア:COMMODAFRICA
URL:http://www.commodafrica.com/18-03-2020-au-ghana-lonudi-planche-sur-la-technologie-de-la-blockchain-pour-le-cacao
掲載日:3月18日

ニュース内容

    • 国連&スイス、ガーナ・カカオ産業のブロックチェーン適用を支援

国連産業開発機構(UNIDO)は、ガーナのカカオ・バリューチェーンがブロックチェーン技術を適用する準備ができているか、評価する方法のテストをしている。スイスの経済省(SECO)による資金提供のもと、SIM Supply Chain Information Management BV(訳者注:オランダのコンサルティング企業)とUNIDOが提携して実施している、ガーナのグローバル品質基準プロジェクト(Global Quality and Standards Project, GQSP)は、第4次産業革命への参入を希望するガーナに対して、特定のバリューチェーンでブロックチェーン技術を導入する課題と利点について助言する方法を検討している。

    • 主要リスク分析含め、適用可能性調査を実施

調査ミッションはガーナのカカオ・バリューチェーンの方法論を検証し、技術採用のための勧告をまとめた。また、ミッションは、主要なリスクとトランザクションをマッピングして把握し、採用に向けた準備状況を特定するため、カカオ・バリューチェーンの利害関係者と面談を重ねた。参加者には、農家、主要生産者、協同組合、輸送業者、倉庫、ガーナカカオボード(Cocobod)、ライセンス購入会社(LBC)、品質管理会社(QCC)、カカオマーケティングカンパニー(CMC)、カカオ研究所(CRIG)、カカオ保健拡張部(CHED)がいる。

「この方法論の結果は、ガーナのカカオバリューチェーンにおけるブロックチェーンの適用の最初のマイルストーンで、それは次のステップのための基礎を築くだろう」と、GQSPの最高技術顧問Safoa Oseiは述べた。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 弊社の未来予測の実例

本日ご紹介させていただいた記事に出会った時、私はとても興奮しました。なぜなら、弊社が創業した際にこうなるだろうと考えた未来ビジョンの一部が、証明された事例だったからです。

それは、従来より公共事業を行う際に取られていた事業構築の方法が、公共性を持つブロックチェーン事業が検討される際にも適用されるようになるだろう、という予測です。具体的には公的な機関が資金を提供し、ブロックチェーンに知見を持つコンサルティング企業が実現可能性調査(Feasibility Study, F/S)を実施するという座組が一般的になるだろう、というものです。これまでブロックチェーン事業は、営利企業が限られた(閉じられた)関係者間で実証試験を行う事例が多かったので、多様なアクターを巻き込んだF/Sを実施するというケースは、あまり聞きませんでした。

本日ご紹介した事例はまさに弊社が今後主流になるだろうと予測したような、スイス政府が資金を提供し、国連(UNIDO)と民間のコンサルティング会社がF/Sを行う座組でプロジェクト組成が行われた事例です。

    • スイス経済省の国際開発におけるアプローチ

今回資金提供したスイス経済省(SECO)は、実は私はエジプト駐在時代に、緊密に協調関係をもって仕事をした相手です。エジプトのマイクロ保険(小さな金額で加入できる生命保険)サービスを適法化し(元々は法制度の整備が追いついておらず、法的にグレーな部分があったのです。)、産業として成長できるよう、規制官庁と業界団体との協力モデル構築をしたりしていたのですが、その過程でSECOとも協調していました。

SECOは国際開発にかける予算規模は大きくないのですが、先進的な事業モデルの組成等に支援を行う、進んだセンスの持った開発機関でした。

今回の事例も、ブロックチェーンという先進技術の社会開発事例の創出に、その事業モデル構築という側面から支援しているという点で、SECOらしい取り組みだなと感じました。

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アフリカ・ブロックチェーン分野での女性活躍

本ブログでは、持続可能な社会のためのブロックチェーンの活用等について、原典が外国語のものを中心にご紹介してまいります。

本日は、海外記事をご紹介します。

記者:Kratika Agrawal @SA CRYPTO
URL:https://sacrypto.co.za/paxful-launches-list-of-top-10-african-women-to-watch-in-blockchain-and-bitcoin-in-line-with-international-womens-month/
掲載日:3月20日

記事内容

世界のブロックチェーン系スタートアップでは、女性は14.5%

国際女性の日を記念して、米国のビットコイン取引所であるPaxfulは、ブロックチェーンおよびビットコイン業界への女性の貢献にスポットライトを当てるため、アフリカのブロックチェーンおよびビットコイン業界の主要な女性専門家、女性起業家リスト(下記)を発表。なお、2018年のブロックチェーン分野のインキュベーターとVC Longhashによる全世界を対象とする調査では、ブロックチェーンのスタートアップチームメンバーの14.5%のみが女性だった。

アフリカのブロックチェーン分野で影響力ある女性リーダー10人

(訳者注:原典に掲載されている順番でご紹介しています。)

(1)オジュデイレ・ドリス(ナイジェリア)

Blockchain African Ladies(BAL)の創設者。BALはアフリカの女性の団結とブロックチェーン教育の主導に焦点を当てた、3,000人のメンバーからなる女性グループ。

(2)アラカナニ・イティレレン(ボツワナ)

「ビットコインレディ」として知られる彼女は息子の治療費を賄うの寄付受領方法としてビットコインを開始。その後ブロックチェーンハブであるSatoshicentreを設立し、アフリカが直面する日常生活の問題の解決策を開発する際にブロックチェーンテクノロジーを活用する方法を模索。

(3)ヤリウェ・ソコ(ザンビア/南アフリカ)

United Africa Blockchain Association、Essence Crypto Consultants、United Africa Women in Blockchainの創設者、。初心者向けの学習ガイド、ブロックチェーンテクノロジーと暗号通貨に関する多数のYouTubeチュートリアルを開発。

(4)モニカ・シンガー(南アフリカ)

ブロックチェーン技術を使用してイーサリアム・ワールド・コンピューター上で分散アプリケーションを構築する国際的なベンチャー企業であるConsensysの南アフリカ担当。南アフリカ公認会計士協会の理事会メンバー、暗号資産ベースの監査会計および税務ガイドラインを設定する会計ブロックチェーン連合等役員/顧問職を歴任。

(5)ソーニャ・クーネル(南アフリカ)

Blockchain Academy創設者。Bitcoin Eventsの共同設立者/ディレクター。 Xagoの共同設立者/ COO。BitPayアフィリエイトパートナーであるBitcoin Paymentsというビットコイン支払い会社を設立し、南アフリカへオンラインショッピングの支払い方法としてビットコインを導入。Bitcoin Events共同設立し南アフリカの暗号通貨であるBlockchain Africa ConferencesとCrypto Festを運営。ビットコイン・アカデミーを設立。Xagoの共同設立者兼COOでもある。Xagoは、Rippleブロックチェーンを使用した高速で費用対効果の高い支払いを可能にする小売業者向けのXRP暗号通貨交換、ゲートウェイ、および支払いプラットフォームを提供。

(6)イメン・アヤリ(チュニジア)

チュニジアの機械エンジニア。MBA。Sbiard Byrsa Lab設立。Ubitrade、Gltrade、Fis、Sunagrdなどの金融およびテクノロジー関連の多国籍企業に勤務。Talanでチーフブロックチェーンオフィサー兼イノベーションファクトリーの責任者。ブロックチェーンおよび暗号通貨のリーディングエキスパートとして、アフリカで一貫したイノベーションを広めることを目的とした多くの技術組織を設立。個人や企業が新しいテクノロジーを実装る方法をトレーニング。技術に関する問題解決についてのハッカソンやイベントを開催。

(7)ロズリン・ギシラ・ムワンギ(ケニア)

ケニアのブロックチェーン協会。Kenyan Women in Blockchain Chapterの代表。ブロックチェーンの東アフリカの技術新興企業を支援。ケニア企業の取締役/上級管理職で構成された非政治的組織であるKenya Institute of Directorsの認定メンバー。UN Womenでプログラム担当官としての勤務やSafaricomの小売・送金店の運営経験がある。

(8)ナオミ・スニーマン(南アフリカ)

スタンダード・バンク・グループのブロックチェーンリード。南アフリカ金融ブロックチェーン・コンソーシアムの議長。コマーシャル及びリテール・バンキングの双方でアフリカ16カ国を担当。信頼及び権力の分配を通じて、アフリカ大陸でブロックチェーンが経済的自由を推進する可能性を確信している。

(9)ミッシェル・チブンガ・ンスンスムコ(ザンビア)

Global Policy House創設者。イギリス領バミューダのシニア・アドバイザー(グローバル・フィンテック・アドバイザリーボード)。新興市場、貿易、企業、持続可能な開発等の分野で、ブロックチェーン技術などの新技術へ投資する事業を運営。ブロックチェーン分野の若い思想的リーダーとみなされている。デジタル・ツールを活用した社会経済開発に関する教育も推進。WTO、国連、世界銀行、AU等の国際機関や大学と、技術研究・教育で連携。デジタル貿易および変革タスクフォース等、AUを含むさまざまな機関で役職歴任。

(10)オラインカ・オデニラン(ナイジェリア)

Black Women Blockchain Council(BWBC)共同創設者。サイバーセキュリティ管理政策修士。ブロックチェーン、暗号化、新興技術が専門で金融サービスリスク管理の専門家かつ国際弁護士。コンプライアンス分野の経験が豊富で、金融機関へ情報の保証や国際的な規制を順守できるようなコンサルティング・サービスを提供。Black Women Blockchain Councilの共同設立者としては、ブロックチェーン、フィンテック、その他の新しいテクノロジー業界にかかわる黒人女性の増加目指している。オンライン・メディア向け記事の執筆やブロックチェーン関連会議での発表多数。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • アフリカのブロックチェーン・スタートアップで活躍する女性と聞いても、該当者が多くいるイメージを持ちづらいのではないでしょうか?本記事の冒頭で、世界のブロックチェーン関連スタートアップのチームメンバーの14.5%が女性、という部分ですら、私は「思ったより多い」と感じてしまい、自らの不明を恥じています。
    • 私の国際協力の実務における経験では、優れた女性リーダーにお会いする場面が多く、個人の能力の差異に性別は関係ないと考えていますが、社会的役割分担の違いや性差による着眼点の違い等もあり、多様性の価値も弊社では尊重しています。そのため、本日ご紹介した記事は、ブロックチェーン業界の未来が明るいと感じさせてくれるものでした。
    • 本記事で紹介した10人の方々は、その役割と経歴を見ても、かなりのパワフルさを持っていると感じられます。ブロックチェーンには、技術面に加え、多様なアクターを巻き込む社会運動的な要素も含むことがあるので、チームにも多様性が求められる側面が、こうした女性の活躍につながっているのかもしれません。
トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
ご関心ある方は、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。

気候変動の影響が大きいオーストラリア農業

本ブログでは、持続可能な社会のためのブロックチェーンの活用等について、原典が外国語のものを中心にご紹介してまいります。

本日は、海外有識者のオピニオンをご紹介します。

記者:James Ashley @The Bulletin Time
URL:https://www.thebulletintime.com/news/blockchain-for-australian-farmers-a-shield-against-worsening-climate/
掲載日:3月19日

オピニオン内容

    • オーストラリアの農家は、気候変動の影響を大きく受けている。過去20年間の研究では、徐々に高くなっていく気温により、​年収​22%減となったと推定。現在の森林火災は農業ビジネスに悲惨影響を与え、NASAは、ニューサウスウェールズ州とビクトリア州全域で860万頭の羊と300万頭の牛が影響を受け、約50万頭の家畜が死亡したと推定。
    • ブロックチェーンのノウハウにより、農家は、農場から家畜飼育場、肥育場、食肉処理場、輸出業者まで、サプライチェーン全体を把握できるためようになる。家畜は誕生から追跡され、その飼料でさえリアルタイムで追跡できる。これにより、農家は農場ごとあるいは動物ごとでまで飼料価格を計算し、飼料の在庫管理やコスト管理全体を改善できる。
    • 農家は連携して重要な情報を単一で安全なオープンソースソフトウェアに提供することで、特に生産性が低下した際に、ギャップや非効率性を分析することができる。
    • 災害時には、追跡可能なプラットフォームで、最も需要が高いところを特定したり、森林火災終了後に、どこで最も効率的に農業を再開できるか特定できる。

トークンエクスプレス社のひとこと

    • 今年は、東京で雪が積もらなかったり、東京における桜の開花が観測史上最速だったりしました。これは気候変動が影響しているのかな?と感じさせる気象変化が日本にも出つつあると感じています。一方で、世界ではそれが経済に深刻な影響を与えている地域もあるようです。
    • オーストラリアが気候変動によって大きな影響を受けているというのは、その影響が具体的な数字として上記の記事のように示されてこそ、人々が深刻さをもって受け止めることができるのだと感じます。上記記事は特に特に具体的な取り組みの紹介というわけではなく、ブロックチェーンの利用が有用ではないか、という問いかけを提示する記事だと認識していますが、確かにサプライチェーンの管理におけるブロックチェーンの利用事例がアフリカを含め世界各地で出つつある中、ブロックチェーンを通じて農業サプライチェーンにおける気候変動の「見える化」をするというアイデアの提示は、有意義なものだと思います。
    • 具体的に進めていくに当たっては、このアイデアの全てを一度に実現しようとせずに、まずは仮説の設定を行うことが必要です。例えば、サプライチェーンの中で気候変動によって最も影響を受ける可能性のあるパートはどこか、そしてその部分の何の数字を取れるようにすることが農業サプライチェーンの影響低減に有用なのか、等の課題の設定を行い、その上で対処法にかかる仮説を立てるのです。その上で、その仮説の検証のための実験のサイクルを高速で回す仕組みづくりが、第一にあるべきと考えます。

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