テック企業の社会的事業の好事例(IBMブロックチェーン教育)

SDGsに対する注目が、世界でも日本でも高まっています。

多くの日本企業が、すでに自社内にある取り組みのうち、国連が定めているゴールおよびターゲットに当てはまるものをアピールしている姿をよく見かけるようになりました。

そのようななか、欧米の大企業の中には、自社の営利事業に寄与しつつ社会的にも大きな貢献効果を発揮する(社会的なインパクトをもたらす)事業を構築している、優れた事例があります。

テック系企業が社会的事業として教育分野に携わるのは、広く見られるものです。AppleもAdobeも、学生向けの特別料金は用意されていますし、Googleはアフリカの学校向けにChromeブック(Googleが提供するノートパソコン)を配布したりしています。

そのようななか、最近発表されたIBMのコロンビアにおけるブロックチェーンの教育事業は、壮大な取り組みです。「ブロックチェーンとデータの透明性にかかる9つのプロジェクト」と銘打たれたこのプロジェクトは、大学との基盤技術の最先端の研究から、新興企業のインキュベーション、IBMの専門家の大学生の授業への参加とインプットの提供など幅広く展開されています。これらの取り組みを通じて、ブロックチェーンに関するコロンビアの技術的国力を底上げしようという取り組みです。

もちろんこれらの活動に、IBMの推すブロックチェーン技術の普及や、コロンビアの「頭脳」の利活用など、「下心」は確実に存在します。しかし、すぐに売上につながらないけれども社会的に価値のある教育分野において、しっかりとまとまった投資をするという姿勢は、伝統ある大企業の社会的活動における、一つのお手本となるのではないでしょうか。

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ウォルマートが示す、ブロックチェーンによる小売事業者の業務効率化

ブロックチェーン技術は、ビットコインという事例とともに世の中に紹介されたため、中央銀行デジタル通貨など目立つユースケースに注目が行きがちです。しかし、ブロックチェーン技術の本質は新しいデータの管理方法を可能にする技術ですので、業務効率化など、比較的地味な分野でも、中央銀行デジタル通貨と同様に大きな力を発揮することができます。

米国最大の小売企業であるウォルマートは、マンゴーと豚肉のサプライチェーン追跡のシステムをIBMとともに構築するなど、かねてからブロックチェーン技術の利用に積極的な企業です。そのウォルマートから、小売業界が注目するユースケースのニュースがでました。

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Walmart Canada leverages blockchain to solve a billing nightmare
(ウォルマート・カナダ、請求書処理問題の解消にブロックチェーン利用)
記者:John G Smith @trucknews.com
掲載日:9月11日

ウォルマートのカナダ担当部門であるウォルマート・カナダは、長年の物流パートナーであるバイソン・トランスポート社との間の請求プロセスにおいて、ブロックチェーン技術を用いた効率化を行いました。バイソンからウォルマートに対する請求書の処理プロセスにおいて、これまでその請求内容の複雑さや請求量の多さから、ウォルマートからバイソンへの支払に遅れが生じがちだったところに、ブロックチェーンを用いた解決策を適用したのです。

具体的には、以下のこのリンク先のビデオにあるとおり、請求額が計算されて請求書となりウォルマートに届けられ、バイソンがウォルマートから支払いを受けるまでの各プロセスにおいて、随時ブロックチェーン・プラットフォーム上でウォルマートとバイソンとの間で情報の共有を行うこととしました。またIoTを活用したり、ウォルマートの基幹システム(Enterprise Resource Plannning, ERP)と連携することにより、以前は11のステップがあった請求・支払プロセスを5ステップにまで削減できたとしています。これにより、支払にかかる監査に関し、外部の第三者サービスを活用する必要がなくなったとも言います。

この取り組みにおいて解消しようとした課題は、ウォルマートとバイソン・トランスポートに固有のものではなく、小売事業者とその物流業者との間で一般的なものです。世界的な小売業者が、こうした先進的な取り組みで実績を作ったことは、物流-小売業者間の効率的な取引および無駄が、世界的に排除されていく可能性を感じさせてくれます。

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ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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中央銀行デジタル通貨を奇貨として中銀に近寄るMastercard

ブロックチェーンという技術が「発明」されたのはビットコインがきっかけです。

ビットコインのビジョンには、国や銀行等の権威に管理されない通貨を世界に提供するという考え方がありましたが、皮肉にもFacebookのリブラをきっかけにして各国の中央銀行のブロックチェーン技術を用いた中央銀行デジタル通貨(Central Bank Digital Currencies, CBDCs)への関心が高まりました。

80%の中央銀行がCBDCsについて何らかの行動を起こしており、40%が実証実験や実験のための概念調査をすでに始め、他の10%はすでにパイロット・プロジェクトを開始していると、国際決済銀行(Bank for International Settlements, BIS)の2020年1月の調査レポートが報告しています。

フランス中央銀行「デジタルユーロ」の最初の試験に成功

リトアニア中央銀行、公共へのブロックチェーン利用とデジタル通貨を並行推進

ロシア中央銀行、ブロックチェーンを介した住宅ローンの準備

こうした中央銀行の動きに対して、銀行等の金融機関が協力の姿勢を見せています。
本日ご紹介したいニュースは、クレジットカードの国際ブランドであるMasterCardが、中央銀行がCBDCsの実験や研究等を行う際のテスト・プラットフォームを提供するサービスを始めた、というニュースです。

関連プレスリリース
Mastercard Launches Central Bank Digital Currencies (CBDCs) Testing Platform, Enabling Central Banks to Assess and Explore National Digital Currencies
(Mastercardは、中央銀行デジタル通貨のテストプラットフォームを発表し、中央銀行が国のデジタル通貨を評価・調査できるようにします)
リリース日:9月9日

クレジットカードのビジネスは主に民間同士の決済サービスであり、銀行等の金融機関と異なって中央銀行と直接の接点があるビジネスではありません。(例えば、銀行等の金融機関と異なり、クレジットカード国際ブランドが、日本銀行に預金口座を設けたりはしません。)

しかし、クレジットカード会社には、消費者や店舗などとの直接の接点があり、そのデータを保有します。ブランドの信用力もあります。こうしたアセットを利用して、ブロックチェーン技術という新しい分野で、中央銀行との関係づくりを行おうとするMasterCardの戦略は、とても興味深いものです。先進国の中央銀行のみならず、発展途上国の中央銀行にも幅広くニーズがあるのではないかと考えます。

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持続可能な社会づくりへのブロックチェーン活用、ハイレベルでの動き

持続可能な社会づくりのためにブロックチェーンを活用する事業に、企業様とともに取り組む弊社ですが、ブロックチェーン技術は、一社のなかにとどまらない利用によって大きな社会的インパクトをもたらす可能性を持ちます。

しかし、契約関係にない複数の企業が協力してひとつのプロジェクトに取り組むのは容易ではありません。また、ブロックチェーン技術を使った成功事例もまだ多くない中で、それに取り組むためには、企業のトップ同士の信頼関係とコミットメントが重要と言えるでしょう。

そうした中、国際社会では、持続可能な社会づくりに向けて、世界的な大企業が共同プロジェクトに取り組む土壌が着実に形成されつつあります。そのなかで、ブロックチェーン業界の世界的な主要企業がその流れに参加したというニュースがありました。

持続可能な開発のための世界経済人会議(World Business Council for Sustainable Development, WBCSD)に、IBMが参加した、というニュースです。

関連外部記事
IBM Joins World Business Council for Sustainable Development to Help Accelerate the Transition to a Sustainable World
メディア:CUSION PR NEWSWIRE

WBCSDとは、スイス・ジュネーブに本部を置く、世界の200を超える大企業のCEOが参加する組織で、株主、環境、社会への便益の最大化を目指す組織です。

より持続可能なビジネスを多く成功させることにより、持続可能な世界への移行を加速することをミッションとしています。2050年までに90億人の人々が地球上で快適に暮らす世界を目指しています。

IBMはブロックチェーンのみならず、AIやIoT等の技術的分野の世界の主要企業という位置づけでWBCSDに加入します。いくつかの研究テーマに参加することをIBMは表明していますが、ブロックチェーンが関係しそうなものとしては、気候変動緩和のための分散型再生エネルギー発電の研究が挙げられています。

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信用あるメディアでの、現在のESG格付批判は価値がある

ESG投資が新型コロナウイルスの流行後に急速に広まったことの利点は、信用ある機関投資家向けのメディアなどで、骨太なESG格付批判が行われるようになったことです。

ESG投資の盛り上がりが急に加速したことにより、それまで決して金融業界の主流ではなかったESG投資に光が当たり、それまでウヤムヤのままであった事柄に建設的な批判がなされるようになりました。

下記の記事は、Euromoneyというイギリスの信用ある金融メディア内の記事ですが、現在のESG格付は、企業の持続可能性や共有価値戦略(Shared-value Strategies)が株主価値を生み出しているかどうかを正確に評価することに失敗している、と断じています。

Where ESG Ratings Fail: The Case for New Metrics
(ESG格付は失敗している:新しい計測法はどうか)
記者: Mark Kramer @Institutional Investor
掲載日:9月7日

この記事の指摘は、ESG投資の世界に長年関わっている人であれば、ある程度所与のものとして「慣れて」いたと思われる事柄です。これから長い時間をかけて徐々に改善されていくだろうと少し長い目で見守る構えだったのではないでしょうか。しかし、関係者がそうしたスタンスでいる限り、業界は大きく変化しません。

本質的な批判が起こるようになったからこそ、ESG投資が本質的に良い変化を実現する可能性が出てきたと言えます。

なお、上記のMark氏の記事では、企業の持続可能性や共有価値戦略にかかる取り組みが、株主価値を生み出すかどうか評価する基準は作ることができる、と述べています。それは、もっと企業の持続可能性にかかる取り組みを仔細に調査し、これまで以上に具体的に、企業の個別アクションの財務への影響の期待値を調べる、という方法です。

それは言うは易し、行うは難しの方法です。持続可能性の向上に向けた企業の行動の今後の財務諸表への影響を計測・予測する手法に、現場レベルで習熟する必要が出てきます。

このような手法によって、持続可能性の向上のための企業行動の財務諸表への影響を測る場合、企業規模の影響を免れることはできないでしょう。すなわち、規模の小さい企業の方が精度高く株主価値への影響を正確に予測でき、規模が大きい企業は精度が低くなります。しかしながら、現時点のESG格付手法よりも確実で、公正なアプローチと言えます。

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コミュニティ通貨の夢はブロックチェーンで実現するか

ビットコインの登場は、誰でも通貨を発行し、ウェブ上でそれを流通させる可能性を世界に示しました。

「価値のやり取り」をITシステムで管理するのは、ビットコイン登場以前のIT技術では、大きな投資と高い技術力を集約することが必要でした。しかしビットコインは、それを分散的な管理方法でもって、違うコスト構造のもとで実現して見せたのです。

この「発見」は、多くの人を魅了しました。ブロックチェーンが世の中に知られるにつれて、さまざまな「コミュニティ通貨」のアイデアが提示されました。コミュニティ通貨というと、すぐに思い浮かぶのは地域通貨です。地域商品券をデジタル化するようなイメージです。

「グリーン通貨」といった類の、ある政策目的をもって価値を流通させるための代替通貨も、コミュニティ通貨の一種と言ってよいでしょう。

グリーン通貨は、最近、実際に発表された構想です。

「グローバル製造・工業化サミット(Global Manufacturing and Industrialization Summit, GMIS)」という団体が発表しました。GMISは国際連合工業開発機関(UNIDO)がアラブ首長国連邦エネルギー産業省の間の共同イニシアティブで組成された機関です。

関連外部記事
GMIS joins Germany in the fight against climate change
(GMISはドイツとともに気候変動に立ち向かう)
メディア:Saudi Gazette
掲載日:9月6日

こうした「コミュニティ通貨」においてブロックチェーンを活用する際には、ブロックチェーンがもつ、「国境も地理的距離も関係なく取引可能」という特性を活かす通貨デザインにしたいところです。

一方で、その通貨の利用者が、リアルな世界におけるどのような価値交換において、その通貨を利用できるのか、その交換をどう保証するのか、という点は詳細に詰めなければなりません。

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ブロックチェーン技術のみでは、新たな信頼のしくみは成り立たない

貿易金融の分野で着々と進む実証試験

ブロックチェーンの活用が期待される分野の一つに、貿易金融の分野があります。

貿易金融は関係者が多いうえに、国境や地理的な距離を乗り越える取引であるため、一般化された伝統的な仕組みから変化することが難しい分野でした。すなわち、一つの取引において何枚、何十枚ものスタンプ付きの紙のやり取りを行い、取引の完了までに複数週間要するような業務プロセスを、過去何十年変わることなく行ってきたのです。

どこかの誰かがより効率的な貿易金融のあり方を提案したとしても、世界中に数多存在する貿易金融の関係者の賛同を取りつけ、実際にその新方式に対応してくれなければ、効率化が実現できない分野だったのです。

ブロックチェーンは、ビットコインの例でわかるとおり、システムが持つ耐改竄性と、二重支払いを防止する仕組上の性質から、社会の「信用」にかかる仕組みに変革をもたらす可能性があるため、ブロックチェーンの登場によって貿易金融が革新することが期待されています。実際に石油や鉄鉱石の国際取引においてブロックチェーン活用事例が出てきています。

関連プレスリリース
Vale completes its first sale of iron ore using blockchain technology with Nanjing Iron & Steel
(ブラジルの総合資源開発企業ヴァーレ、南京鋼鉄の関連企業とのブロックチェーンを用いた鉄鉱石取引を完了)
掲載日:9月4日

今回のブロックチェーン取引は、この分野での代表格と言える、Contourというブロックチェーン企業のプラットフォームを利用しています。

伝統を革新するには、技術のチカラだけでは足りない

貿易金融はIT技術が発達した現代においては、前時代的に見る部分が多く存在するため、ブロックチェーンが契機となって非効率さが改善するというのは美しいストーリーに見えます。

しかしながら、ブロックチェーンによって伝統的な仕組みが置き換わるかどうかは、ブロックチェーンという技術が持つ仕組み、耐改竄性と二重支払いの防止機能のみによって決まるわけではありません。

その本質は、そのブロックチェーン・プラットフォームが、誰によって開発されているのか、誰がその開発を管理・監視しているのか、運用体制がどのようになっているのか等の、「統治機構」が信頼可能かどうかという社会的な側面にあります。

貿易金融ブロックチェーンの代表格であるContourには、社会的信用のある多数の企業(ベイン・アンド・カンパニー、バンコク銀行、BNPパリバ、HSBC、ING、SEB、R3、クリプトBLK、CTBCベンチャー・キャピタル)が資本を提供しています。その信用力があるからこそ、ご紹介したヴァーレと南京鋼鉄との実証試験等も実施されています。

もちろんブロックチェーン技術がもつ耐改竄性と二重支払いの防止の仕組は、貿易金融が革新されるためのキー技術です。しかし、それは極めて局所的な技術的側面であり、それが広く慣行を変えるためには、プラットフォーム開発・運営体制の社会的信用という、極めて伝統的な要素も必要となる点を見逃してはいけません。

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英国の食品包装廃棄物リサイクルとブロックチェーン

最近、日本のスーパーやコンビニではビニール袋が有料化されました。実際、マイバッグを持って買い物をする人を身近によく見るようになったので、たとえ数円であっても、プラスチック廃棄物の削減には有効な打ち手だったと考えます。

一方で、新型コロナウイルスの流行により、料理のテイクアウトが増えた影響で、食品包装容器の使用量が増加しているようです。

関連外部記事
Urgent need to deal with food packaging waste
メディア:TheStar
掲載日:9月4日

イギリスのリサイクル協会(The Recycling Association)の傘下企業で、リサイクル可能素材の取引ビジネスを担うIWPP(Independent Waste Paper Producers Ltd)のCEOであるSimon Ellin氏は、食品包装容器のリサイクルは世界的に取り組まなければならない課題だと述べます。また、イギリスとヨーロッパでは、食品包装容器を生産する事業者は、パッケージをリサイクル可能にするか、リサイクルまたは処分に追加のコストがかかるような制度が作られていると言います。

また、イギリスのリサイクル協会は、リサイクル可能な材料の行き先を管理するため、ブロックチェーン技術をもちいたシステムを開発しました。Ellin氏によれば、これによってリサイクル可能製品の流通にかかる情報等を、港湾や税関、工場、リサイクル施設と安全に共有できるようになったといいます。

上記にご紹介した記事においては、リサイクル協会が開発したブロックチェーン・システムの用途は、リサイクル可能製品の経路等にかかる、関係主体間でのデータの共有、とまでしか書かれていません。しかし、このシステムにはリサイクルにかかる社会全体での負担の公平な分担のための大きな可能性があると感じました。すなわち、リサイクル施設等のリサイクル事業に携わる主体に対して、リサイクル可能製品の製造者や消費者が、どの程度コスト負担をすべきか、改ざんされにくいデータを根拠に検討・合意することが可能になるのです。

ブロックチェーンはあくまでデータを提供するツールではありますが、信頼できるデータを関係者間で共有することができるために、これまでになかったリサイクル社会の公平な仕組みを構築することができるのです。

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米国で実績を積み重ねる、選挙でのブロックチェーン活用

本記事では、弊社の最近の考えをご紹介します。

新型コロナを原因として、米国で議論になっている遠隔投票。遠隔投票の方法には、郵便を活用したものや、ウェブアプリケーションを用いたもの、スマートフォンのアプリを用いたものなどいくつかあります。

新型コロナによって始まった米国大統領選挙の遠隔投票の議論

スマートフォンの利用が一般的になっている現在においては、最も理想的な遠隔投票の方法はスマートフォン利用だと言えるかもしれません。しかしながら、歴史と権威のあるアメリカ科学振興協会(American Association for the Advancement of Scienece, AAAS)をはじめ、投票という社会的に機微な情報を取り扱うイベントにおけるインターネットの活用に関し、セキュリティの面から懸念を表明する声が存在します。

そのような中、スマートフォンを用いたオンライン投票サービスを提供している米国の代表的企業、Voatzは着実に実績を積み重ねています。Voatzは利用者の情報を保護する手段の一つとしてブロックチェーンを活用しています。直近では、8月29日、30日に実施されたミシガン州における民主党の大統領候補指名大会において、Voatzのアプリケーションを用いた投票が行われました。

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Blockchain voting hailed a success at Michigan Democrat convention
記者:TURNER WRIGHT @COINTELEGRAPH
掲載日:9月3日

こうした実績の地道な積み重ねは、将来のインターネット投票の主流化に向けて重要です。Voatzを用いた選挙の方式(アプリケーション以外のアナログ部分含む)は、今後の選挙方式の標準となっていくでしょう。

一方、Voatzは民間の営利企業なので、選挙という公的なイベントを支えるサービスの担い手として、Voatzの対抗馬の存在も今後必要になってくるのではないでしょうか。

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石油輸出国機構(OPEC)、ブロックチェーン技術に関心表明

本記事では、持続可能な社会づくりに関する議論やブロックチェーン活用等について、原典が英語のニュースをご紹介します。

世界最大のカルテルと言われ、イラン、イラク、サウジアラビア、ベネズエラ、ナイジェリアら13か国が加盟する石油輸出国機構(Organization of the Petroleum Exporing Countries、OPEC)は、9月21日に主催するエネルギーおよび情報技術に関する第2回ワークショップのトピックの一つとして、ブロックチェーンを取り上げる予定と発表しました。ブロックチェーンの他には、CO2フリーで生産する水素(Blue Hydrogen)や、エネルギー産業のデジタル化などが取り扱われる予定です。

関連プレスリリース
OPEC to hold special workshop on energy and information technology
発信者:OPEC
掲載日:8月27日

このワークショップには、OPEC加盟国のみならず、その他の産油国、消費国、国際機関、主要なグローバル企業が招かれるようです。

OPECの事務局長は、「OPECは、最新の技術の動向と、サプライチェーンを含めた(エネルギー産業の)多方面への影響を、定期的にレビューしている。」と述べています。

このプレスリリースからわかるのは、ブロックチェーン技術について、特にエネルギー・サプライチェーン管理の観点からOPECが強い関心を有している、ということです。2020年に入り、OPEC非加盟国のロシアとサウジとの減産交渉決裂によって原油価格は暴落しましたが、OPECは常に原油価格のコントロール権を手中におさめたいと考える組織です。

OPECがブロックチェーン技術を用いて原油のサプライチェーン管理が可能となれば、原油価格のコントロール権を得るための打ち手を検討するための基礎情報が入手可能になります。

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