ガバナンスとは?ESGの”G”ガバナンス(企業統治)を徹底解説!

ガバナンスという言葉を聞いたことがありますか?

聞いたことはあるけれど、実際に何を意味するのかわからない、定義はわかるけれどガバナンスを改善するとはどうすればいいのかわからない、という人が多いのではないでしょうか?

環境Environment)」、「社会Social)」、「ガバナンス企業統治)(Governance)」へ配慮している企業に積極的に投資するESG投資の流行によって、ガバナンスという言葉を耳にする機会が増えてきたと思います。

この記事では、

      • そもそもガバナンスとは何か?
      • ESG投資において、ガバナンスをなぜ改善するべきなのか?
      • 「ガバナンス」の指標にはどんなものがあるのか?

という疑問にこたえていきたいと思います。

目次

  1. ガバナンスとは?
  2. ESG投資とは?注目されている理由は?
  3. ESGの中でガバナンスの位置づけ:日本企業はこれから本格化?
  4. 「ガバナンス」の評価項目事例
  5. まとめ

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1. ガバナンスとは?

一般的なガバナンスの定義

ESG投資における「ガバナンス(企業統治)」の詳細に入る前に、簡単にガバナンスという言葉についてみていきましょう。

ガバナンス(英語ではGovernance)とは、Governという「統治する、支配する、管理する」という動詞から派生している名詞です。知事のことをgovernorといいますね。同じ語源です。

ガバナンスは意味が広く、人が集まってできている集団・組織の統治、支配、管理の意味で使われます。組織内では、どのような方法であれ、個々人の動きを統率しなければいけません。統率が取れている状態のことを「ガバナンスが効いている」などと表現したりします。

企業におけるガバナンスの定義

企業の文脈では、経営者や取締役会、株主など、企業内の様々なグループについて、その権利役割責任定める枠組みを提供するものを、ガバナンスと呼びます。

ちなみに、企業におけるガバナンスは、コーポレート・ガバナンス企業統治)とも呼ばれ、日本証券取引所グループ(JPX)は、

“会社が、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組み“

と定義しています。

参照資料:
JPX「コーポレートガバナンス・コード~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~ 」2018/6/1

“ガバナンス” と “コンプライアンス” の違い

似た概念としてコンプライアンスという言葉がありますが、違いは何でしょうか?
コンプライアンスは、法令順守と訳されることが多いですが、企業が法律や社会的規範に違反しないこと、規則を守ることを意味します。
ガバナンスは、企業が法律を順守する違反しないような管理体制をつくることを指します。つまり、ガバナンスがしっかりしていれば、おのずとその企業はコンプライアンス違反を犯さないという関係になります。

参考資料:
ガバナンスとコンプライアンスの定義と活用法
情報ガバナンス研究室、2018/11/15

2. ESG投資とは?注目されている理由は?

ESG投資の「G」は今日のテーマの「ガバナンス企業統治)(Governance)」です。残りの「E」「S」はそれぞれ「環境Environment)」、「社会Social)」を意味しています。

財務情報だけでなく、これら3分野へ配慮して経営することを「ESG経営」と呼びます。今、機関投資家や個人投資家のあいだで、ESG評価の高い企業に投資をふりむける「ESG投資」が注目を集めています。

ESG投資が注目される理由

ではなぜESG投資が注目されるのでしょうか?いくつか挙げられますが、主要なものは下記3点でしょう。

リスク低減

ESGの3分野に取り組むと、経営における様々なリスクが低減し、長期的な成長が担保されると言われています。ESG評価の高い企業は事業の社会的意義成長の持続性など優れた企業特性を持つと考えられているからです。

財務リターン

ESG投資の財務的リターンについては諸説あり、一般的な投資と変わらない という研究結果もあれば、高いリターンを得られるという研究もあり、まだ評価が定まっていないのが現状です。

経済的利益以外への関心の高まり

しかし、パンデミックの後押しも受けて、企業が経済的利益さえ追求していればよいという風潮はすたれ、今後、企業の社会的責任への関心がどんどん強まっていくと考えられています。その先駆けとして、ESG投資が注目されているのです。

ESG投資の市場規模、日本における流行の兆し

注目されている、流行していると言われても漠然としていますよね。具体的に数字や公的機関の動きをみていきましょう。

ESG投資の市場規模、通常投資との比率

世界におけるESG投資の市場規模は、欧州及び北米を中心に、かなりの勢いで伸びています。Global Sustainable Investment Alliance(GSIA, 世界持続的投資連合) によれば、2018年のESG投資総額世界約31兆ドルと2016年比で34%増加 しています。 日本では231兆円で2016年時点から306%増で、後追いで増加傾向が加速していると言えます。
2018年時点で、投資額全体ESG投資占める割合は、オーストラリア/ニュージーランドで63.2%、欧州及びカナダで50%前後、米国でも25.7%になっています。日本では2016年の3.4%から18.3%へと2年間で約15ポイント上昇しています。

日本では2018年からGPIFが採用

日本におけるESG投資の火付け役は、年金積立金管理運用独立法人(GPIF) といえるでしょう。GPIFが2015年に「責任投資原則(PRI) 」に署名したことで流れが変わりました。

GPIFは実際、2018年以降、S&Pダウ&ジョーンズのS&P/JPXカーボン・エフィシェント指数シリーズ 、MCSIのジャパンESGセレクト・リーダーズ指数 および日本株女性活躍指数(WIN) 、FTSEのBlossom Japan Index の指数を順次採用し、パッシブ運用としてそのポートフォリオに組み入れています。

金融庁が機関投資家の行動規範にESG要素の勘案を導入

加えて、金融庁も機関投資家へ、非財務情報をしっかりと把握することを求めています。2017年には『責任ある投資家』の諸原則《日本版スチュワードシップ・コード》」を改訂 し、機関投資家に、投資先企業のESG要素を含む非財務情報等の状況を的確に把握することを義務付けました。

このコードの副題が、「投資と対話を通じて企業の持続的成長を促すために」となっていることからもわかる通り、財務的リターンのみで投資先判断をすることは時代遅れになりつつあります。金融庁は今年2020年3月に同コードを再改訂 し、持続可能性(サステナビリティ)への配慮について更に踏み込んで言及しています。

このように、今後の流れは、確実にESG投資に向いていると言えます

3. ESGの中でガバナンスの位置づけ:日本企業はこれから本格化?

「ガバナンス」を最重要視する投資家は約8割

Russel社の調査結果で、82%投資家が自身の投資判断において、「ガバナンス」を最も重要視していることが明らかになりました。この調査では、日本を含む世界中のアセット・マネージャー400名を対象にアンケート調査を実施しています。
「環境」が13%(2019年比4ポイント増)、「社会」が5%(2019年から変化なし)で、新型コロナウィルスの流行により、「社会」の重要性が高まってきた と言われるにも関わらず、ガバナンスが他を大きくつきはなしてトップを占めています。

2020 Annual ESG Manager Survey のデータに基づき筆者作成。

「ガバナンス」が「環境」「社会」に比べて後回しにされやすい理由

投資家がガバナンスに注目しており、企業にその改善期待があることはご理解いただけたと思います。とはいえ、「企業を健全に経営し不正などのリスクを避ける」といわれても、イメージがわきにくいと思います。具体的には「何」をすればガバナンスが改善されたといえ、ESG的に評価されるのでしょうか?

この想像しづらさが、ESGの他の2分野である「環境」や「社会」に比べて、ガバナンスが後回しにされがちである理由のひとつだと思います。ESG経営に積極的な日本の大企業の経営者でも、「ガバナンス面では何に取り組んでいますか?」という質問には、返答に窮してしまうことがあります。

ESG総合評価は☆☆☆なのにガバナンスのみ課題ありとされる大企業3社

ESG要素の開示に積極的に取り組み、とても高い総合評価を受けている日本企業はいくつかあります。
しかし、その中でもガバナンスだけは低い評価を受けている企業があります。以下に、総合評価は素晴らしい(FTSE及びMSCI)にも関わらず、残念ながらコーポレート・ガバナンスだけ評価が低い企業の例をご紹介します。(MSCIのみ個別評価を一般公開)

銘柄コード 企業名 FTSE総合評価 MSCI総合評価※※ MSCIコーポレート・ガバナンス※※※
9437 NTTドコモ※※※※ 4.2 AAA
6367 ダイキン工業 3.9 AA
8267 イオン 3.7 AA

FTSEの総合評価 は、0-5の絶対評価。評価結果は2020年6月時点。
※※MSCIの総合評価 は、同じ業界に属する企業との相対評価でCCC, B, BB, BBB, A, AA, AAAの7段階相対評価。評価結果は2020年6月時点。
※※MSCIのコーポレート・ガバナンス評価は、緑、黄色、赤の3段階絶対評価。評価結果は2020年10月アクセス時点。
※※※※NTTとの合併発表前の情報。

いかがでしょうか?誰もがよく知る大企業ですが、このあとご紹介する評価指標ではガバナンス体制に課題ありとされてしまっています。

コーポレート・ガバナンスは、企業の体制そのものです。変更するのに多額のお金はかかりませんが、組織が大きくなればなるほど、利害関係者の調整が難しいのでしょう。逆に言えば、「E」や「S」の改善に大々的にリソースを割くことが出来ない比較的中規模の企業にとっては、経営層の決断さえあれば取り組むことが出来る、ねらい目の分野とも言えるのです。

実は取り組みやすい?客観的な指標で示しやすいガバナンス

次の章で見るガバナンスの指標は、委員会などの組織の設置、人事や報酬に関係するものが多いです。経営者さえやる気になれば、取り組みやすく、結果が出るのも早く、客観的な数値でも示しやすいという利点があります。

例えば、「社外取締役の割合」「女性幹部の割合」といったものは、●%という数字が1つ出てきて、解釈の余地がありません。「幹部の報酬の計算方法の開示」も、経営者がやると決めれば今すぐにできますね。

例えば「環境」では、「CO2排出量の削減」が分かりやすい指標の事例です。これに取り組むには、サプライチェーンの洗い出し、どの段階でどれだけ削減できるかの調査、実際に削減するプロジェクトを企画・実行など、着手してから結果がでるまでに数年、十数年単位で時間がかかる可能性があります。特にこれまで対策をとってこなかった企業がいきなり取り組むにはハードルが高く、結果が出るまでにより長い時間がかかってしまうでしょう。

もちろん時間がかかるからといって取り組まなくてよいわけではありません。その対応策として、「環境」や「社会」の比較的時間がかかる項目を改善する取り組みと並行して、「ガバナンス」で結果を出し公表することで、自社がESG経営に積極的に取り組んでいることを早期効率的アピールすることが出来ます

4. 「ガバナンス」の評価項目事例

避けては通れないESG格付

それでは、実際にESG投資を引き付けるためには具体的にどんな項目を改善すればよいのでしょうか?
それを知るためには、ESG格付とは何か、どのような格付機関がどのように各企業のESG評価をつけているのかを理解する必要があります。

ESG格付とは

投資家が、ESGの各分野に積極的に取り組んでいる企業に投資をふりむけたいと思っても、個別企業の取り組みをいちいち調べることは出来ません。そこで、ESG格付機関が登場します。主に財務情報に基づく企業の信用格付を行っている会社が、ESG格付という別の格付体系を用意し、企業の取り組みをそれぞれの評価軸にもとづいて評価しています。その評価結果は公表あるいは販売され、その格付に基づいたインデックス投資商品も存在します。

ESG格付機関とは

日本にもESG格付を実施している機関はありますが、基本的には欧米大手信用格付会社が、ESG格付に参入し、その結果を用いたインデックス投資商品などを販売しているのが現状です。

ESG評価結果は信用できるのか

上述の通り、各格付機関が、独自の手法でESG評価を付与します。計算根拠自体は公開されていることも多いですが、計算のもとになるデータの収集は、機械的なものもあれば、担当者によるインタビューなど主観が入る手法もとられています。
複数の格付機関の評価結果を比較し、結果が6割程度しか相関していない とする調査もあり、ESG評価手法の統一の必要性が叫ばれていますが、実現は長い道のりでしょう。

ESG格付の課題についてより詳しくは、こちらの記事参照 。

「ESG格付」「ESGランキング」の課題とESGコンサルタント

課題含みのESG格付、それのみを自社の取り組みの判断基準にするのは本末転倒ですが、各評価項目をみていくことで、自社ガバナンスの改善のヒントを見つけることはできます。

そこで本記事では、代表的な大手ESG格付機関が、「ガバナンス」項目を評価する際に実際に使用している小項目をご紹介していきます。

ESGの「ガバナンス」評価小項目例【海外の格付機関3社】

次の節で日本の格付機関の例もとりあげますが、やはり主流は海外の格付機関です。今回は、数多くある格付機関の中でも、GPIFが採用しているMSCIとFTSEに加えて、トムソン・ロイター系のRefinitivの3社が実際に利用している評価小項目をご紹介します。

FTSE

      • 腐敗防止
      • 企業統治
      • リスクマネジメント
      • 税の透明性

MSCI

      • コーポレートガバナンス
          • 取締役会構成(Board diversity):監査委員会独立性、取締役会出席率、報酬委員会独立性、多様性(性別)、独立した取締役会議長
          • 報酬(Executive pay)
          • オーナーシップと支配(Ownership and control):単年の取締役選任期間、持ち合い株、1株1議決権(OSOV)、ポイズンピル
          • 会計リスク(accounting):限定付き監査意見
      • 企業行動
          • 企業倫理(Business ethics)
          • 公平な競争(Anti competitive practices)
          • 租税回避(Tax transparency)
          • 汚職と政治不安(Corruption and instability)
          • 財務システムの安定性(Financial system instability)

Refinitive

      • 経営陣
          • 組織体制
          • 独立性
          • 多様性
          • 委員会
          • 報酬
      • 株主
          • 株主の権利
          • 敵対的買収への抵抗 (Tekeover defense)
      • CSR戦略
          • CSR戦略
          • ESG報告及び透明性

日本におけるランキング発表

日本独自の格付といえば、東洋経済社が発表しているCSRランキングESGランキング があります。しかし、この結果に基づいてインデックス・ファンドの構成が変わるわけではないので、影響力はそこまで高くないでしょう。

しかし、就職活動をしている学生などが参考にする 情報のひとつとなるので、優秀な人材を採用したい会社は、東洋経済が何をもとにESGスコアを算出しているのか知っておいて損はありません。

東洋経済CSRランキング評価項目

      • 中長期的な企業価値向上の基礎となる経営理念
      • ステークホルダー・エンゲージメント
      • 活動報告の第三者の関与
      • CSR
          • CSR活動のマテリアリティ設定
          • 担当部署有無
          • CSR担当役員の有無
          • 同役員の担当職域
          • CSR方針の文書化の有無
          • 国内外のCSR関連基準への参加等
      • 内部通報・告発
          • 内部通報・告発窓口(社内・社外)設置
          • 内部通報・告発者の権利保護に関する規定制定
          • 内部通報・告発件数の開示
      • 摘発・不正
          • 公正取引委員会からの排除措置命令等・他
          • 不祥事などによる操業・営業停止
          • コンプライアンスに関わる事件・事故での刑事告発
          • 海外での価格カルテルによる摘発
          • 海外での贈賄による摘発
      • 情報開示
          • 政治献金等の開示
          • 相談役・顧問制度の状況についての開示
      • 企業倫理
          • 企業倫理方針の文書化・公開
          • 倫理行動規定・規範・マニュアルの有無
          • 汚職・贈収賄防止の方針
      • 内部統制
          • 内部統制委員会の設置
          • 内部統制の評価
      • 関連部署の設置
          • IR担当部署の有無
          • 法令順守関連部署の有無
          • 内部監査部門の有無
      • 情報システム
          • セキュリティポリシーの有無
          • セキュリティに関する内部監査の状況
          • セキュリティに関する外部監査の状況
      • プライバシー・ポリシーの有無
      • リスクマネジメント・クライシスマネジメント体制
          • 基本方針
          • 対応マニュアルの有無
          • リスクマネジメント・クライシスマネジメント体制の責任者
          • BCM構築
          • BCP策定
          • リスクマネジメント・クライシスマネジメントの取り組み状況

※東洋経済公表資料より、カテゴリ筆者作成。

そのほかにも、点数をつけることが目的ではありませんが、経産省の「価値共創ガイダンス」 、東京証券取引所の「コーポレート・ガバナンスコード」 、KPMGの「日本企業の統合報告書に関する調査2019」 などが、ガバナンス改善に有用な視点をそれぞれ公開しています

まとめ

いかがでしたでしょうか。
まだ世の中に整理された情報が少なく、取り組もうにも何から手を付ければいいのかよくわからないESGGガバナンス(企業統治)について、格付機関が利用している小項目事例を紹介しました。自社の取り組みへの糸口を見つけられましたか?

格付機関からの評価の向上目的として経営改善を行うのは本末転倒です。そうではなく、自社の経営を持続可能なものにするという目的のために経営改善を行い、結果として、ESG格付機関から高評価を得ることが理想的です。あくまで持続可能な経営の実現のためのヒントとして、格付機関が使う評価項目を参考にしてください。

格付機関によって評価項目や手法がバラバラになりやすいESG格付の中でも比較的共通する部分の多いガバナンス」は、実は取り組みやすい分野だと言えるでしょう。ESGの視点をヒントにして、ぜひチャレンジしてみてください。

ガバナンス改善を収益に結びつけるためには…

ガバナンス改善は、企業の経営層(取締役会など)における改善です。重要なものですが、それだけでは収益は増加しません。収益向上には、経営層「現場」とのつながりの強化、および現場の業務オペレーション「見える化」強化も必須です。ガバナンス改善と同時に現場を強くし、経営層との距離を縮める。トークンエクスプレス株式会社はその具体的な打ち手をご提案できます。ご関心ある方はぜひ「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

 

 

 

 

 

 

サプライチェーン管理を経営に活かす – SDGsを入口に

あなたの会社は、自社が関わる”サプライチェーン”を管理できていますか?
「仕入先と販売先はわかるけど、その先はわからないよ。」という状態になっていませんか?

国境を越える物流が当たり前になっている現在、サプライチェーンを管理することは企業のさまざまなリスクを減らすことに直結します。

ITの発達によって、サプライチェーン管理ができる範囲がどんどん広がっています。
さらに、サプライチェーン管理に積極的に取り組むことが、社会から「上質な会社」「社会的に価値の高い会社」だと認められるような時代になってきています。この傾向は国連の推進する「持続可能な開発目標(SDGs)」に、企業のサプライチェーン管理を求める目標が含められていることからも明らかです。
この記事では、世界のサプライチェーン管理の最前線をご紹介するとともに、あなたの会社ですぐに取り組める「はじめの一歩」をご紹介します!

目次

  1. サプライチェーン管理ってなに?
  2. サプライチェーン管理による経営リスクの低減
  3. サプライチェーン管理と持続可能な社会への貢献
  4. まとめ

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1. サプライチェーン管理ってなに?

モノを取り扱うビジネスはすべて、仕入先があって、販売先があります。仕入と販売の一連の数珠つなぎ“サプライチェーン”と言います。そのサプライチェーンを管理することがサプライチェーン管理ですが、”モノ”の流れの管理のみならず、データの流れの管理財務面の管理も含まれます。

参考資料:サプライチェーン管理とは (出典:オラクルウェブサイト

2. サプライチェーン管理による経営リスクの低減

災害に強い経営体制づくりのためのサプライチェーン管理

あらゆる企業で、自社の仕入先と販売先の管理はされているでしょう。これはサプライチェーン管理の最も基本的な段階と言えます。こうした自社に”近い”範囲でのサプライチェーン管理を、もう少し先まで見えるようにしておくと、さまざまな経営リスクの低減につながります。

例えば、災害時等でのサプライチェーンの途絶に対して、迅速に対応することができます。2011年の東日本大震災の際には、東北に自動車向けの半導体集積回路(マイクロコンピュータ)の生産拠点が集中していたため、そのサプライチェーンが一時的に途絶し、日本全体の生産活動が大きな被害を受けました。

参考資料:内閣府「平成24年度年次経済財政報告 」
第2章第1節「生産の立て直しとサプライチェーンの再編成」

上記の内閣府の報告書によれば、資本金10億円を超えるような大企業においては、仕入先が多岐にわたるためサプライチェーンの途絶などがあった場合に対応がしやすく、サプライチェーン寸断の影響を緩和させられましたが、規模の小さい企業は、部品調達先の多様化重要性は認識しているものの、コストとの関係から多様化できない、という現実がありました。サプライチェーン管理は小さな企業にも必要ですが、いきなり大規模に取り組むことはできないのです。

このように、規模の小さい企業も含めてすべての企業は、自社のサプライチェーンを常に把握し、もしもの時にすぐに対応できる経営体制を、平時から徐々に整えておくことが必要です。

社会的に望ましくない仕入先からの調達の防止

もうひとつ、経営リスクの低減のためにサプライチェーン管理が必要である ことを教えてくれる事例をご紹介しましょう。サプライチェーン管理ができていないと投資家から見られたために、投資が手控えられ、好業績なのに株価が低迷した事例です。

ブラジルを本拠地とする多国籍企業JBS S.A.は、食肉生産加工業者です。同社は米国でも事業展開をしています。その米国事業において、JBS S.A.はコロナ禍においても利益幅を拡大し、中国への輸出も増加させ、申し分ない財務成績を残しました。しかし、株価は低迷していました。

その株価低迷の原因として挙げられていることの一つが、ブラジルのアマゾン川流域の、違法な森林伐採による土地で飼育された牛を、JBS S.A.が仕入れているのではないか、と投資家から疑われたことです。アマゾン川流域の違法な森林伐採は、世界的に問題視されていて、それが大規模な森林火災の原因になったり、アマゾンの熱帯雨林からの大量の二酸化炭素排出につながると指摘されています。

参考ページ:アマゾンの森林火災は“必然”だった──急速に進む恐るべき「緑の喪失」のメカニズム
出典:WIRED
掲載日:2019年8月28日

JBS S.A.がサプライチェーン管理を十分に行っていないために間接的に森林伐採に関与していると投資家から疑われた結果、実際にJBS S.A.への投資を手控える投資家が現れました。ノルウェー最大の年金基金であるKLP and Nordea Asset Managementが、ESGの観点 から同社への投資をしない方針を決定したようです。

JBS S.A.が、もし自社のサプライチェーン管理を適切に行い、アマゾン川流域で違法に牛を飼育している業者から牛を仕入れない体制を築いていれば、好業績を背景に投資家からの投資が流入し、高い株価を誇ることができたでしょう

3. サプライチェーン管理と持続可能な社会への貢献

持続可能な社会のためにサプライチェーン管理に取り組む企業の好事例

前章でご紹介したJBS S.A.の事例は、サプライチェーン管理「持続可能な社会づくり」と密接に関連していることを示しています。実際、国際連合(United Nations, UN)が推進する「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals, SDGs)」においても、企業によるサプライチェーン管理を前提とする目標設定が多くなされています。

ここでは、持続可能な社会の実現のために、積極的にサプライチェーン管理に取り組む企業の事例3つご紹介します。

マルイグループの事例

ファッションビルの丸井などを傘下にもつマルイグループは、そのプライベートブランドの開発において、サプライチェーン管理を、取引先も巻き込んで進めています。

参考ページ:お取引先さまとの責任ある調達

マルイグループは以下のことを行っています。

① 調達方針の策定
マルイグループは2016年4月に、商品の製造過程における社会的責任を果たすことを目的に、「マルイグループ調達方針」 を制定しています。小売業を手掛ける同社が、その調達方針の制定の目的として「社会的責任を果たす」という軸を持っていることが画期的です。実際、その方針の項目の中に、「人権の尊重」「労働環境の整備」「公正な取引」「環境の保護」「地域コミュニティへの貢献」など、利益一辺倒では出てこない言葉も含まれています。

② 取引先とのコミュニケーション
同社は、プライベートブランドの取引先約100社に対し、上記調達方針のもととなる考え方の説明会を開催し、取引先から理解を得たといいます。また、商品の製造を委託している国内外の工場の現地視察を、取引先も巻き込んで実施 しています。

フランスのタイヤメーカー、ミシュランの事例

世界的なタイヤメーカーであるミシュランは、天然ゴム産業持続可能なものとするため、天然ゴムのサプライチェーンマッピングするスマートフォン用アプリケーションソフトを開発しています。

天然ゴムサプライチェーンには世界中で約600万人ゴム農園従事者10万人仲介業者および500か所を超える加工工場などが存在すると言われます。この複雑なサプライチェーンに関する情報収集し、その情報が世界中のタイヤ製造業者に提供されることによって、天然ゴムのサプライチェーンの透明性向上と、産業全体持続可能なものとすることを目指しています。

参考プレスリリース:
ミシュラン、コンチネンタル、SMAGの3社、持続可能な天然ゴムのサプライチェーンを促進するスマートフォンアプリ開発に特化した合弁会社設立
掲載日:2019年10月3日

スターバックスの事例(ブロックチェーン技術の利用)

コーヒーチェーンを展開するスターバックスは社会の持続可能性に対して高い感度を持っている企業ですが、持続可能な社会のためのサプライチェーン管理について、先進的な取り組みを行っています。

その取り組みとは、IT企業のマイクロソフトパートナーとして、ブロックチェーン技術を活用し、コーヒー農家から消費者コーヒー豆の袋を手にするまで来歴を追跡可能とするシステムを構築、消費者が利用できるようにしているというものです。

参考ページ(英語):
Greener cups, fewer straws and tracing your coffee’s journey via app
掲載日:2019年3月20日

スターバックスは、この取り組みを行うはるか前、10年以上前からコーヒー豆来歴管理を行ってきたといいます。この取り組みによって、その来歴データ顧客と共有できるようになりました。顧客は、目の前のコーヒー豆がどこから来ているのか、どのように栽培されているのか、そして持続可能倫理的な方法で生産されているのかどうかを知ることができるようになり、スターバックスの製品に対する信頼と安心を持つようになります。

SDGsにはサプライチェーン管理が必要なターゲットが多く存在

持続可能な社会づくりのためにサプライチェーン管理を行う企業の事例を3つご紹介しました。3社とも企業の社会的責任という意識を持ってサプライチェーン管理に取り組むことで、特に社会から見た企業イメージにも関係する、広範な経営リスクの低減を行っています。

「社会から見た企業イメージ」というものは漠然としてわかりにくいものです。
何が社会的に善とされていて、何がそうではないのか。
これまでは明確な範囲が限定的でした。

しかし昨今、国連が推進するSDGsの広がりにより、その社会的に善とされるものが、さらに広範囲に明確化されました。
SDGsでターゲットとされているもののなかで、持続可能な社会づくりのためのサプライチェーン管理に関係するものとしては、ゴール12「つくる責任、つかう責任(持続可能な生産消費形態を確保する)」があります。

SDGsのゴール12に関心のある方は、以下の記事もご覧ください。

SDGs12を経営に取りこめ!製品デザインとビジネスモデルの事例

SDGsを入口に経営のためのサプライチェーン管理!その第一歩とは

企業は、2030年までに達成することを目標とするSDGsへの対応が問われており、カタチだけではなく、腰をすえた取り組みが求められつつあります。
しかし、売上にすぐに直結しない施策に大きな投資を行うことは、社内で合意を得にくいという企業がほとんどでしょう。そのような企業においては、SDGsの文脈も活用しつつ、まずは何らかの認証の取得を目指したり、公的機関の取り組みに参加したりすることをおすすめします。そうすることで、SDGsの切り口から、自社のビジネスを取り巻くサプライチェーンの全体像を知ることができます。

対象のサプライチェーンにはどのようなプレイヤー存在するのか。そうしたプレイヤーの間で、現状どのような社会課題認識されているのか。サプライチェーンの一部に存在する自社が、社会課題解決に貢献できることは何なのか。そのような視点でサプライチェーン上の他社と交流を持つことが、経営に活きるサプライチェーン管理の第一歩になります。

サプライチェーンに関する認証は、業界ごとにさまざまに存在します。
例えば、マーガリンなどに利用され、「植物油」という食品表示名をもつパーム油には、「持続可能なパーム油のための円卓会議( RSPO, Roundtable on Sustainable Palm Oil )」という機関が運営する「RSPO認証」という制度があります。

パーム油は、その主要生産国が、インドネシアやマレーシアなど地球で最も生物多様性の豊かな熱帯林が広がる国々であり、その生産において熱帯林が大規模に失われてしまった歴史があります。熱帯林の開発にともなって、泥炭地が失われたり、森林火災が起きたり、野生動物先住民すみかを奪われるなどの社会課題が発生します。また、生産に携わる人々の労働環境収益性の問題もあります。

参考資料:パーム油 私たちの暮らしと熱帯林の破壊をつなぐもの(WWFジャパンのウェブサイト)

こうした環境問題社会問題配慮して生産された「持続可能なパーム油」認証する仕組みをRSPOが整備しています。RSPO認証油であれば、環境問題・社会問題に配慮されつつ生産・加工されたパーム油である、ということになります。

こちらのページ で、RSPOに賛同し円卓会議のメンバーとなっている企業が確認できます。企業の所在国毎にソートすることもでき、2020年10月時点で219日本企業RSPOのメンバーになっていることがわかります。

RSPOのような、すでに存在する認証制度公的な機関の取り組みに参加することで、自社のサプライチェーン上流下流何が問題になっているのかを知ることができ、経営リスクを減らす上で何をすべきか、具体的に検討を始めることができるでしょう

まとめ

本記事では、経営管理直結しているサプライチェーン管理についてご案内しました。その中で、サプライチェーン管理を行うことでどのような経営リスク低減することができるのか、実例とともに解説しました。
サプライチェーン管理不十分だったために、企業イメージ損ない株価低下を招いた食肉加工会社のJBS S.A.社の事例からは、「持続可能な社会づくり」とサプライチェーン管理が密接関連していることがわかります。

「持続可能な社会づくり」に貢献するという明確な目的のために、サプライチェーン管理に取り組む3つの企業のご紹介もいたしました。
最近日本でも認知が広まってきている「持続可能な開発目標(SDGs)」においても、サプライチェーン管理関連するものが一つの大きなゴール「12 つくる責任、つかう責任」として設定されています。

サプライチェーン管理は、売上にすぐに直結する施策ではありません。しかし、中長期で取り組むことで、社会からみた企業イメージを向上し、企業価値をあげ、結果として優秀な人材の採用や、売上増加株価の上昇投資の増加につながるでしょう。その過程で起こる様々な経営リスクに対する耐性向上するはずです。

いきなり大きな投資を行う必要はありません。パーム油RSPOなど、既にある業界団体の活動に参加し、まずは自社を取り巻くサプライチェーンの全体像を知ることが第一歩となります。サプライチェーン上に存在する経営リスク全体像をおおまかに把握したうえで、具体的サプライチェーン管理アプローチを検討すると良いでしょう。

サプライチェーン管理を実施し、自社の社会的価値を向上させるには…

サプライチェーン管理を行うには、自社内の情報管理情報活用体制整備、さらには情報発信の方法も含め、綿密な計画と、確実な実行が必要になります。トークンエクスプレス株式会社では、業務負担少なくそれらを実現する方法をご提案できます。ご関心ある方はぜひ「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

 

 

 

 

 

 

SDGsの隠れ重要テーマ「金融包摂」と信用金庫

日本でもたくさんの企業がアピールを始めている”SDGs”、あなたの会社では上手く取り組めていますか?

いまや多くの日本企業が、SDGsに貢献する活動を実施し、17のゴールのいずれかに当てはめながら、自社のアピールに使っています。

そのようななか、銀行信用金庫信用組合などの金融業に携わる方々が知っておきたい、国連機関が認める、金融のプロ向けのSDGsテーマがあるのをご存知ですか?

金融機関は、このテーマを使えば、毎日の通常業務の成果を、大きなSDGs貢献として、効率的にアピールできます!本業に関係のない地域ボランティア活動を、自社のSDGs活動として無理にこじつけなくても大丈夫!本記事ではその方法をご紹介します。

目次

  1. 一部の人しか知らないSDGs隠れテーマ「金融包摂」
  2. 「金融包摂」を起源とする金融機関:信用金庫
  3. 信用金庫のSDGs取り組みのあるべき姿
  4. まとめ

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1. 一部の人しか知らないSDGs隠れテーマ「金融包摂」

SDGsとは?

SDGsとは、「持続可能な開発目標」のことを指し、2015年9月の国連サミットで定められた国を超えた世界的な目標です。2030年までに、誰一人取り残さずに、持続可能でよりよい世界にしよう、と掲げており、17のゴールが設定されています。

参考資料:
SDGsとは?(外務省ウェブサイト)

SDGsの17のゴール

17 goals SDGs logo

実は、この17のゴール以外に、国連が重視する隠れテーマ「金融包摂」が存在するのです!

SDGsの隠れテーマ「金融包摂」とは?

金融包摂とは、英語ではFinancial Inclusionと言い、以下のように説明されます。

“持続的で責任ある正規の金融機関によって提供される広範な金融サービスに、個人やビジネスがアクセスできる機会を有し、また、利用することができる状態”
(出典:CGAP, New Funder Guidelines, September 2015)

日本は比較的、金融包摂が実現している国です。

日本では、一般的に誰でもゆうちょや銀行で口座をもつことができ、貯蓄ができます。地域の共済や郵便局で入れるかんぽ(簡易生命保険)なども含めて、誰でも保険に入りやすい仕組みがあります。事業を始めたい時などは、いくつか満たすべき要件などはありますが、正規の金融機関からお金を借りる仕組みもあります。

このような状態を、金融包摂が一定程度実現できている状態と言います。

国民の半数以上が金融機関に口座を持てない国は世界に61か国以上

日本とは異なり、世界には一般の人の金融サービスへのアクセスが難しい国が多いです。例えば、15歳以上の国民が金融機関で貯金口座を持っている割合で、その国の金融サービスへのアクセスの簡単さがわかります。日本はその割合が98.2%ですが、統計がとれている範囲でその割合が50%未満の国は、61か国あります。20%未満の国は、南スーダンや中央アフリカ共和国など、6か国あります。統計が取れていない国は17か国以上あります。(世界銀行調べ。)

金融包摂が実現できていない国では、サービスの価格が高すぎたり(銀行口座を開くのに50万円以上の預金を維持することを求める銀行もあります。)、銀行は一般市民が行くところではないと考えられていたり、保険サービスに対する信用がとても低い、などといった状況があります。(そもそも正規の金融サービスが存在できないほど、政情が不安定な国もあります。)

なぜ金融包摂はSDGsの隠れテーマなのか?

金融サービスは、人々の生活にとってとても重要な「社会インフラ」です。金融包摂は社会生活のうえで必須です。それにも関わらずSDGsのゴールの一つになっていないのはなぜでしょうか?
それは、金融包摂が、17のゴールの複数にまたがって関係する社会課題だからです。国連は、その公式ページの中で、「金融包摂はSDGsの8つのゴールにまたがる重要テーマ」と述べています。

参考資料:Financial Inclusion and the SDGs(UDCDF)

17のゴールに含まれていないので、日本においてはあまり知られていない社会課題ですが、特にSDGsに取り組む日本の金融機関は、金融包摂は知っておきたいテーマと言えるでしょう

2. 「金融包摂」を起源とする金融機関:信用金庫

中小企業も市民も融資サービスが受けられるように

日本に様々な金融機関がある中で、信用金庫は、金融包摂の考え方を起源として始まりました。明治時代、日本は資本主義による急速な産業化が進みましたが、その中で株式組織の銀行は、地方で集めた資金を都市部の大企業や土地投機に集中的に運用したため、地域の中小零細企業や市民は自分達の預けた資金を利用できず、地域社会は衰退し、貧富の差が拡大しました。こうした中で、特に融資サービスにおいて金融包摂を実現する組織として信用金庫の前身組織たちが設立されるようになりました。

参考資料:城南信用金庫ウェブサイト

現在の信用金庫のSDGsへのアプローチ

現在、信用金庫(信金)はそれぞれSDGsにどのように向かい合っているのでしょうか。金融包摂の視点は取り入れられているのでしょうか。

2019年3月末における信金の総資産ランキング(出典:週間エコノミストOnline)の上位10信金のSDGsに関する取り組みをウェブ上の情報からまとめると以下のようになります。

総資産順位 信用金庫名 都道府県 SDGsに係る情報掲載 金融包摂をテーマとした言及
1 京都中央 京都 〇(宣言と複数のゴールに紐づけた重点項目の提示) ×
2 城南 東京  〇(ゴール6以外の全てのゴールに具体的活動を紐付け) ×
3 岡崎 愛知 × ×
4 大阪 大阪 〇(宣言と複数のゴールに紐づけた重点項目の提示) ×
5 埼玉県 埼玉  〇(ゴール8,9,11についての具体的活動を例示) ×
6 多摩 東京 × ×
7 尼崎 兵庫 〇(宣言と複数のゴールに紐づけた重点項目の提示) ×
8 京都 京都 〇(SDGs宣言の掲載) 〇(具体的取組についての情報なし)
9 城北 東京 〇(宣言と複数のゴールに具体的活動を紐付け) ×
10 浜松いわた 静岡 〇(宣言と複数のゴールに具体的活動を紐付け) ×

 

上記の表をご覧いただくとわかりますとおり、総資産順位でトップ10のうち、8つがSDGsに関してなんらかウェブ上で公開しています。SDGsの浸透度合いはかなり高いです。

現状の信用金庫のSDGsへの向き合い方としては、

      1. SDGsに取り組むという組織的な宣言を行う
      2. 既存の地域貢献活動 or 今後取り組む活動をSDGsゴールに紐づける
      3. ウェブ上で公表する

というスタイルが一般的だとわかります。

一方で、信用金庫の根源的な役割であった金融包摂という視点を持っている信金はトップ10内には1つしかありませんでした

3. 信用金庫のSDGs取り組みのあるべき姿

closeup.business partners signing a new contract.

本業の役に立つSDGs

信用金庫のSDGs検討において金融包摂がほとんど取り上げられていないのは、単に金融包摂という概念が知られていない可能性が高いです。

しかし、信用金庫の業務の多くの部分で金融包摂の価値観を「再発見」することが可能だと考えます。金融包摂というテーマでSDGsをとらえなおせば、通常業務を行う中でSDGsの8つのゴールにアプローチできる可能性があります。

例えば、金融包摂においては、「誰でもサービスを利用しやすい」という価値が重視されます。都会ではなく地方部を営業範囲とする信用金庫にとっては、物理的にアクセスしづらい地域が営業範囲に含まれている可能性があります。そうしたアクセスしづらい地域にも、支店を置いたり、出張所を設けたりしてその地域の金融基盤を支えている信用金庫もあるでしょう。そうした営業努力は、SDGs上も重要な取り組みであり、積極的に発信すべきです。さらに、もしそうした地域で高齢化に伴う人口減少などが社会課題となっており、既存の拠点の維持が難しくなっている等の経営課題があるならば、デジタルの活用や他拠点からの定期的な訪問への切替等の取り組みを行い、それをSDGsとして積極的に発信していけばいいのです。

また、世界的には、女性や資本を持たない人々が金融サービスを享受しづらいという点も、金融包摂の課題として挙げられることがあります。信用金庫が、女性が経営する地元企業に積極的に融資を行っているのであれば、それもSDGsの成果としてアピールできます。経営者が若い企業への融資でも同様でしょう。

このように、信用金庫にとっても、金融包摂という視点を中心にSDGs戦略を再検討することは、自らの社会的な価値を外に上手にアピール可能となると同時に、経営の質の向上を再点検できるなど、取り組む価値あることだと思います。信用金庫の間で金融包摂という概念がもっと広まってほしいと感じます。

今後さらに重要な金融包摂

また、現状日本では金融包摂は実現されているといえますが、少子高齢化が進行し、格差の拡大が問題視される日本において、金融包摂が今後も維持されるのかには大きな疑問符が付きます。

信用金庫が金融包摂の視点で自らの取り組みを見直すことは、SDGs文脈のみならず、信用金庫の事業の根源価値を再度磨きあげることに直結するものとなりえるのです

まとめ

SDGsにおける国連機関公認の隠れテーマ「金融包摂」についてご紹介しました。そのうえで、この金融包摂の理念を起源とする金融機関の代表例として信用金庫を取り上げました。

信用金庫のうち、総資産規模トップ10のSDGsの取り組みを俯瞰したうえで、SDGsの中でも金融包摂が重視されていることが、まだ信用金庫間でそれほど広まっていない現状について確認しました。

少子高齢化や格差の拡大が問題になっている現代日本においては、金融包摂の観点で社会を見つめ直し、取り組みを見直すことが求められています。信用金庫においては自らの事業が提供する価値を増やし、かつSDGsの観点でアピール可能な要素を獲得する、一石二鳥の成果を獲得できる可能性を指摘しました。

金融機関が顧客提供価値を増加しつつSDGs的にもアピーリングな取り組みを行うには…

トークンエクスプレス株式会社は、「『社会的価値』を、ビジネスのチカラに。」をスローガンに、企業経営層向けに、社会的価値をもちいた経営強化支援サービスを提供しております。金融機関様がインパクトのある事業を実施するために、各機関様の御事情に合わせた具体的な施策をご提案できます。ご関心ある方はぜひ「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

 

 

 

 

ESG投資で存在感を増すAIの事例

新型コロナウイルス感染症で、世界は大きく変化しました。

様々な変化の中で、世界の金融業界が注目しているのが「ESG投資」への急激な資金の流入です。

「ESG投資」という言葉を聞いたことはありますか?

ESG投資とは、投資対象がどれほど「儲ける力」をもっているかという視点だけでなく、環境(Environment)社会(Social)へいかに配慮した事業運営をしているか、組織運営の適切性(Governance)も考慮した投資のことを指します。

実は、このESG投資の世界的な盛り上がりは、日本企業、日本のビジネスマンにとっても大きなビジネスチャンスなのです。 このビジネスチャンスをつかむために知っておくべきことを、この記事でご紹介します。

カギは、ESG投資の裏にいる“AI”の存在です。

目次

  1. なぜコロナでESG投資に資金が集まった?
  2. ESG投資におけるESG格付の役割
  3. ESG格付で増加するAIの活用
  4. AIを活用したESG格付の事例
  5. AI活用が進む中で自社がESG高格付を得るための5つの打ち手
  6. まとめ

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1.なぜコロナでESG投資に資金が集まった?

ESG投資とは?

ESG投資は、利益だけではなく、例えば以下の事項にきちんと配慮した経営ができている企業に投資しよう、というものです。

ESG投資の評価項目の例

      • 事業が地球環境に与える悪影響をなくそうとしている(環境配慮)
      • 事業が社会における不平等の低減に貢献するものである(社会配慮)
      • 経営陣に対し、多すぎない報酬基準を定めている(企業統治)

なぜコロナで資金が集まる?

ESG投資は、新型コロナ流行前から人気が高まっていましたが、新型コロナ流行によって、企業が従業員への疾病手当金を支給できるようにしているかや、適切な労働条件を提示しているか等が、ESG投資をおこなう投資家にとっての注目ポイントとなりました。こうした、企業が従業員との関係に適切な配慮を行なっているかは、「社会的配慮」として、ESGのSに含まれます。

参考資料:焦点:変わるESG投資、コロナで「E」より「S」が前面に
(REUTERS, 2020年5月19日配信)

新型コロナのなか、一部の投資家たちは、こうした従業員への配慮を行う企業に投資したい、と考えるようになり、ESG投資への関心が高まっています。

コロナ禍で好成績?

また、ESG投資が新型コロナ流行の環境下において、比較的好パフォーマンスを出した、という直接的な理由もあります。

例えば、米国ニューヨークのメディア”Pensions&Investments”によれば、本年4月1日時点での比較で、1年前からESG投資を行なった場合には、投資した額の4.3%の損失で済んだ一方、1年前からESG投資ではない一般的な投資を行なっていた場合には、7.0%もの損を出してしまったことになる、という試算を発表しています。

新型コロナで見えたESG投資の強さ / 企業経営者は何をすべきか

さらに、ESG投資に適格な企業は、一般的なリスク管理能力が高い、という認識が広まり、ESG投資は中長期的に良好なリターン(投資戦績)をもたらすと考えられるようになりました。

持続可能性に配慮した金融がパンデミック下で上手くいっている理由

こうした様々な理由から、新型コロナ流行開始以降、ESG投資への資金流入が急増しています。自社の株式の価格を上げたい、自社への投資に関心を持つ投資家を増やしたい、という企業は、ESGという切り口から、自社事業をとらえなおして外部発信していくという選択肢も有効になってきています

2.ESG投資におけるESG格付の役割

ESG投資の投資先を見つける方法

それでは、ESG投資とは具体的にどのような企業に投資を行うものなのでしょうか?

環境面(E)、社会面(S)に配慮した事業運営を行い、適切な経営を行なっている(G)企業を見つけるにはどうすればいいのでしょうか?

欧米の企業は、”ESG Report”や”Sustainability Report”といった名称で、自社のESGに関する取り組みを積極的に発信しています。

例えば、ESGの取り組みに積極的な、米国小売業大手Krogerは、もはやESGの取り組みは経営の主要な一部といわんばかりの、緻密で詳細なESGレポートを発表しています。

参考資料:Kroger 2020 ESG REPORT

日本企業も最近では、「統合報告書」「サステナブル・レポート」といった名称で、自社のESGの取り組みを発信する事例が増えてきています。例えば伊藤忠商事は、「三方よし」の価値観から、積極的に発信を行なっています。

参考資料:伊藤忠商事 統合レポート2020(オンライン版)

本来であれば、ESG投資を行う投資家は、投資を考えている企業がどの程度ESGにしっかりと取り組んでいるか、1社1社ウェブサイトをみにいって対象企業のESGの取り組みを確認するのが理想的です。

しかし、それをするのはとても大変ですよね?

さらに、ESGに詳しくない人がウェブサイトをみても、その企業が他社との比較において、ESG的にどれほど優れた取り組みをしているかすぐにはわかりません

こうした背景から、ESG投資においては、「ESG格付」と呼ばれる指標を用いて投資を行うことが一般的です。

ESG格付けとは?

ESG格付は、専門の格付業者が、各企業の発信情報を見たり、各企業に質問票を送ったり実際にヒアリングに赴いたりして、格付を決めています。

代表的な格付業者としては、例えば以下の業者が挙げられます。

ESG格付業者の例

      • MSCI(米国モルガン・スタンレー系)
      • RobecoSAM(米国S&Pグローバル系)
      • FTSE Russell’s(ロンドン証券取引所系)

格付けのもとになっている情報は主に英語!?

上記以外にも、多くのESG格付業者が存在しますが、残念ながら現時点では、世界の投資家が注目するのは、欧米の格付業者です。

したがって、英語で発信されている情報をもとに格付が行なわれているのです。

こうしたESG格付業者は、最近ではウェブ上からも、ESG格付に必要な情報を収集しています。したがって、ESG投資家からの自社への投資を獲得したい日本企業は、ウェブ上での英語での発信が重要です

3. ESG格付で増加するAIの活用

企業が発信する情報は古すぎる

ESG格付には多くのデータが必要です。

そうした情報を、格付対象企業が十分に開示していない可能性があります。(特にネガティヴな情報は開示される可能性が低いです。)

また、企業のESGに関する取り組みの公表は、年1回など、頻度が低い場合が多く、もっと頻繁に投資を行う投資家にとっては、最新のデータに基づいたESG格付のほうが利用しやすいのです。

そのため、ESG格付業者は、政府や研究機関NGOが一般公開している情報なども含めて広範な情報源から情報を集めます。インターネット上に情報が多数掲載される現在では、ESG格付業社は、インターネット上から多くの情報を収集します。インターネット上には、膨大な量の情報があるからです。

膨大なネット上の情報を人力で分析しきれない

データを集めた後は、格付業社はそのデータを分析して、個別企業にESG格付を付与していくことになります。

しかし、ここで問題が発生します。

インターネット経由で集めた膨大なデータは、見るだけでも一苦労です。

また、その膨大で広範なデータが、個別企業のESG格付にどのように影響を与えるものか、人力で関連づけるのも大変です。

さらに、格付業社のスタッフが人力でそうした作業を行なった場合、ESG格付判定において、データの利用方法や格付方法の基準に、個人差、主観が含まれてしまう可能性があります。

格付は、全ての対象企業を、全く同じ基準とルールに基づいて付与されなければ使い物になりません。

インターネットを用いて大量のデータが収集できる今、ESG格付業者は、人手に頼ったESG格付業務から脱皮しなければならない状況になりつつあるのです

4. AIを活用したESG格付の事例

こうした状況の中、ESG格付において人の介入を無くし、人工知能”AI”を活用したESG格付を行う格付業者が登場しています。

事例1:Arabesque

Arabesqueは、バークレイズ銀行(Barclays Bank)から2013年に分社して誕生した格付会社です。

多様なデータ源から大量に情報を収集し、AIを用いて7,000を超える米国上場会社のESG格付を、毎日更新しています。

ArabesqueのESG格付の最新版は、サービスを購入しなければ入手できませんが、3か月前の格付であれば、Arabesqueのウェブサイトから閲覧することが可能です。

事例2:Truvalue Labs

AIを活用したESG格付で最も初期から取り組んでいるのは、Truvalue Labsです。

こちらは、その格付において機械学習と自然言語処理を使用して、12を超える言語のメディア出版物、NGOレポート、学術論文、政府機関が発行する報道資料や法的に開示が義務付けられている資料やソーシャルメディアなど、多様な情報源からデータを集めます。

興味深いのは、Truvalue Labsでは、格付対象となる企業から示される広報資料は、ESG格付に一切用いない点です。これは、企業が自ら開示するデータは、部分的で、バイアスがかかっているとTruvalue Labsが考えているためです

5. AI活用が進む中で自社がESG高格付を得るための5つの打ち手

このように人工知能”AI”を活用したESG格付が広がる中で、増加するESG投資の資金を自社に取り込みたい企業の経営者は何をすべきでしょうか?

ポイントは次の5つです。

      1. 自社の存在意義の中への、社会貢献の位置付け
      2. 社会への影響の、低コストなモニタリング体制整備
      3. 社会への影響に関する、日本語と英語での高頻度な開示
      4. 社会への影響に関する、公的機関や研究機関との協働
      5. 社会課題についての情報収集、自社事業の随時見直し

上記5つについて、一つ一つ見ていきましょう。

A. 自社の存在意義の中への、社会貢献の位置付け

これまで見てきたように、投資家の関心がESG投資に向かう中で、ESG投資を自社に取り込もうという企業は、既にESGの考え方を自社の経営方針に組み込み始めています。

ご紹介した伊藤忠商事も、セブンイレブンを展開するセブン&アイホールディングスも、消費財メーカーの花王も、自社の基本的な価値観や社是に結び付けてESGをとらえ、そうした発信をどんどん始めています。

こうしてみると大企業のお話かと思われがちですが、今後、大企業はその取引先にもESGの考え方を持つところを優先的に選択していくようになると考えられています。

実際、セブン&アイホールディングスは、「5つの重点課題」として、「お客様、お取引先を巻き込んだエシカルな社会づくりと資源の持続可能性向上」をかかげ、取引先にもESGの取り組みを求めていくことを示しています。

ESGは、主に格付会社がその評価指標を用意していますが、その評価の仕方は格付会社によってバラバラです。自社を格付会社の評価枠に当てはめていこうとして、表層的に取り組むのではなく、経営方針のまんなかに、社会への貢献をしっかり位置付け、自社が事業を通じてできることから考えていくというアプローチが、無駄が少なく、ESG的にも効果を上げやすい取り組み方です。

B. 社会への影響の、低コストなモニタリング体制整備

ESGの取り組みを行うにあたり、実務上の課題は、そのモニタリング(管理)のコストです。実際にESGに取り組むに当たっては、目標を定め、具体的打ち手を定め、評価指標を定めたうえで、指標をもとに進捗を管理しなくてはなりません。

これを本業と並行して行うことは、規模の大きくない企業にとっては大変なコストです。

対応策としては、通常業務の中で、手間なくESG関連指標を収集できる体制を、社内で整えておくことです。これは、ESG指標を定める際に、実務の業務プロセスをしっかりと見える化し、そのなかでコスト低くデータを取得できる指標を選ぶことで実現できます。

C. 社会への影響に関する、日本語と英語での高頻度な開示

ESG格付にAIが用いられ、インターネット上から常時幅広くデータが収集されていることを既にご紹介しました。

このような環境においては、自社のESGの取り組みを年に一回、パンフレットで紹介するだけでは、ESG投資資金を自社に取り込むための情報開示としては全く不十分です。

ESG格付会社の情報収集は日本語でも行われている可能性はありますが、できるだけ英語版も用意し、プレスリリースなどで高頻度に情報共有を行う必要があります。

このとき、あまり良い成果が出ていない場合もあると思います。

それでも頻度高く開示し、その成果が改善されていく様を開示していくことが重要です。

D. 社会への影響に関する、公的機関や研究機関との協働

ご紹介したTruvalue Labsは、格付対象の会社の開示情報はあえて利用せず、公的な機関の情報を利用するとしています。

こうした情報の客観性を重んじる格付機関が存在することを鑑みれば、ESG関連の発信をしっかり行う場合、第三者的立場を取れる協業先と組んでおくことが有効です。

課題先進国と言われる日本において、企業と一緒に公益のための取り組みを行いたいと考える公的機関は多く存在しますので、企業側でしっかりと取り組みの計画を立てれば、それに賛同し協業してくれる公的機関、研究機関は見つけやすいです。

E. 社会課題についての情報収集、自社事業の随時見直し

有名な社会課題には、少子高齢化や地方の過疎化などがあります。

そうした大きな課題に、一企業ができることは少なさそうだという意見をよく聞きます。

しかしながら、少子高齢化も地方の過疎化も、たくさんの社会課題の集合体であると考えるたらどうでしょうか?

実は企業が自社事業を通じてESG関連活動を行う際に一つの障壁となるのは、自社事業が、社会にもたらしている価値を見過ごしてしまいがちだということです。

大きな社会課題の解決に向けた貢献方法を具体的に考えると、自社の事業を違う角度から見るだけで、すでにESG活動と言えるものだった、という場合があります。

社会課題は「発見」されるものです。こうした「違う角度からの視点」を見つけるために、どのような社会課題が存在するのか、広く意識を向けておくことが重要です

まとめ

この記事では、ESG投資(環境面、社会面への配慮を行い、適切な企業経営を行っている企業への投資)が注目され、新型コロナ流行後にESG投資額が急増する今、そうしたESG投資の資金を自社に取り込みたい企業が何をすべきか、ご紹介しました。

特に、ESG投資においては、格付業者が企業に対して付与するESG格付がキー情報となっており、その格付において、AIが活用されている現状を、具体事例とともにご紹介しました。

記事内でお示しした5つの打ち手を通じて、ESG投資をめぐる資金の流れを、ぜひ自社の経営に取り込んでいきましょう!

社会的価値を用いた経営強化を行うには…

トークンエクスプレス株式会社は、「『社会的価値』を、ビジネスのチカラに。」をスローガンに、企業経営層向けに、社会的価値をもちいた経営強化支援サービスを提供しております。記事内でご紹介した5つの打ち手について、各社様の御事情に合わせた具体的な施策をご提案できます。ご関心ある方はぜひ「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。