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大学卒業後、2009年から2017年まで独立行政法人国際協力機構(JICA)にて発展途上国の事業に対する開発金融実務に従事。 JICA退職後、コンサルタントとして中堅~大企業へ業務改革サービスを提供。その後、トークンエクスプレス株式会社を設立。 スペインIE Business School経営学修士(MBA)。" }

カリフォルニア地下水分配で期待されるブロックチェーン

紺野 貴嗣
本記事では、弊社の最近の考えをご紹介します。

深刻な社会課題:農業における適切な地下水利用

カラッと晴れ、さんさんと太陽光が降り注ぐイメージの強いカリフォルニアにおいては、農業用水の確保は深刻な社会課題です。干ばつの期間、地下水(帯水層)の利用により、一部の地域は1年に2.5-5センチ程度、陥没しているそうです。

こうした状況に対処するため、2014年、脆弱な地下水流域の安定化を目的としたカリフォルニア州法が定められ、地元のグループに、2040年までに持続可能なレベルまで地下水利用を削減する計画を立てる責務が課せられました。併せて、地下水取引も可能とし、地下水利用削減のインセンティブ設計を行う道が開かれました。

地下水取引のプラットフォームとしてのブロックチェーン

地表水取引については、同州では1991年から取り組まれており、代表的なのはカリフォルニア渇水銀行の設立と運用です。(遠藤崇浩氏によるこちらの論説が参考になります。)

渇水銀行は一定の役割を果たしているようですが、現地の人々は政府(渇水銀行)の干渉を好まず、またフェアな取引が行われていないと感じているようです。また、地下水は地表水と異なる性質を持つため、地下水取引にも地表水と同様のソリューションを持ち込むことはできず、ブロックチェーンへの期待が高まっているとのことです。

社会課題にブロックチェーンを使う場合のポイント

こうした深刻な社会課題に対してブロックチェーンを使っていく事例は今後徐々に増えていくだろうと弊社は考えています。こうしたプロジェクトに取り組む際に重要な視点は以下の3つだと弊社は考えます。

プロジェクト内でブロックチェーンが担う役割の明確化

ブロックチェーンは万能ではありません。特に「中央管理者を置かない取引が実現する」という思想的側面から検討が始まると、新技術ブロックチェーンの導入で社会課題が全て解消するようなイメージが先行してしまいます。現行の課題を「見える化」し、ブロックチェーンのどの強みを、どの課題に対して使うのか、最初に明確化することが大切と言えるでしょう。上記の地下水取引における事例では、水銀行という仲介者を持たない取引を実現することで、リアルタイムな価格設定が可能となる、電子的な価値取引におけるセキュリティが高まる、等の強みが利用されるのだと思います。

最もリスクが高い仮説の検証に力点を置いて、小さくスタート

ブロックチェーンの活用は念頭に置きつつも、ブロックチェーンの利用を目的化しないことが大切です。技術はあくまでツールで、いかようにも調整が効くので、それよりもリスクの高い仮説(例えば、水が必要な人が水を提供できる人を見つける方法として、仲介者がいないモデルは適しているか、等)の検証をスピーディーに行っていくことが重要です。その検証は、いきなり対象者全員で行うのではなく、小さなグループなどで実験することが有効でしょう。

プロジェクトを中立的な立場で推進する「外部者」の利用

地下水取引のような極めてクリティカルな仕組みづくりにおいては、事業を取りまとめる「外部者」が必要です。私がJICAという日本の政府機関にいた際には、開発途上国の社会課題を解消するためのプロジェクトに多く取組みましたが、関係者の言い分を聞き、誰もがフェアに妥協する解決策案を示す機能は、プロジェクトの成功に極めて価値があるのです。

<参考にした記事>

 記者:Matt Black @WIRED
URL:https://www.wired.com/story/how-blockchain-could-protect-californias-aquifer/
掲載日:2019年4月26日

トークンエクスプレス株式会社では、国内外の持続可能な社会づくりに寄与する事業・プロジェクトの企画、構築、運用サービスを提供しています。ブロックチェーン技術に知見がありますが、その利用を前提とするものに限りません。
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