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信用あるメディアでの、現在のESG格付批判は価値がある

紺野 貴嗣

ESG投資が新型コロナウイルスの流行後に急速に広まったことの利点は、信用ある機関投資家向けのメディアなどで、骨太なESG格付批判が行われるようになったことです。

ESG投資の盛り上がりが急に加速したことにより、それまで決して金融業界の主流ではなかったESG投資に光が当たり、それまでウヤムヤのままであった事柄に建設的な批判がなされるようになりました。

下記の記事は、Euromoneyというイギリスの信用ある金融メディア内の記事ですが、現在のESG格付は、企業の持続可能性や共有価値戦略(Shared-value Strategies)が株主価値を生み出しているかどうかを正確に評価することに失敗している、と断じています。

Where ESG Ratings Fail: The Case for New Metrics
(ESG格付は失敗している:新しい計測法はどうか)
記者: Mark Kramer @Institutional Investor
掲載日:9月7日

この記事の指摘は、ESG投資の世界に長年関わっている人であれば、ある程度所与のものとして「慣れて」いたと思われる事柄です。これから長い時間をかけて徐々に改善されていくだろうと少し長い目で見守る構えだったのではないでしょうか。しかし、関係者がそうしたスタンスでいる限り、業界は大きく変化しません。

本質的な批判が起こるようになったからこそ、ESG投資が本質的に良い変化を実現する可能性が出てきたと言えます。

なお、上記のMark氏の記事では、企業の持続可能性や共有価値戦略にかかる取り組みが、株主価値を生み出すかどうか評価する基準は作ることができる、と述べています。それは、もっと企業の持続可能性にかかる取り組みを仔細に調査し、これまで以上に具体的に、企業の個別アクションの財務への影響の期待値を調べる、という方法です。

それは言うは易し、行うは難しの方法です。持続可能性の向上に向けた企業の行動の今後の財務諸表への影響を計測・予測する手法に、現場レベルで習熟する必要が出てきます。

このような手法によって、持続可能性の向上のための企業行動の財務諸表への影響を測る場合、企業規模の影響を免れることはできないでしょう。すなわち、規模の小さい企業の方が精度高く株主価値への影響を正確に予測でき、規模が大きい企業は精度が低くなります。しかしながら、現時点のESG格付手法よりも確実で、公正なアプローチと言えます。

ESG投資も呼び込める「社会的価値」のある企業になるためには 

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