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ESG評価・開示にかかる基準の闘い、勝者は誰か

紺野 貴嗣

新型コロナウイルス感染症の流行後、ESGを謳う金融商品に資金が流れている今、ESGの格付基準や開示基準に関して、国際標準を作ろうという動きが加速しています。

日本においては、環境省と経団連がESG開示基準の策定に動いているというニュースがつい最近発表されていました。

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この分野は世界レベルで熾烈な競争となっています。例えば、ダボス会議で有名な世界経済フォーラム(World Economic Forum、WEF)もつい最近、120の国際的大企業によるESGに関する評価基準、開示基準の策定の取り組みを発表しました。

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果たしてESGの評価基準と開示基準は統一されるのでしょうか。統一される場合、「勝者」はどのようにして決まるのでしょうか。

国境を越えて様々な権威たちが標準化競争を繰り広げる中で、目を凝らしてそのゲームのルールを見定めることは重要です。

ESGの評価基準と開示基準が統一されるのは、企業の環境、社会、統治機構にかかる多様な意思決定が、その企業の中長期的な財務にどのような影響を及ぼすのか、科学的に証明できた場合に限ると、私は考えています。

なぜなら、ESG投資への資金流入の勢いが増しているのは、純粋にESG投資が金銭的リターンにおいて優位だと考える人が増えたからだと想像されるためです。ESG分野に意識を持つ企業が増えることで「よりよい」社会になってほしいという「善良な」人が増えたためではないのです。

そのように考えると、現在のような曖昧さが多様に存在するESGの枠組みでは、評価基準と開示基準が合理的に統一されることは将来的にもあり得ないと考えられます。一方で、マーケット構造上、大きな影響力を持つESG評価基準と開示基準が存在する可能性はあります。そこに科学的な説得力の有無は関係なく、純粋にその評価基準と開示基準を提示する組織の、社会上の信用力の大きさで決まることとなるでしょう。

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