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「なぜ、あの企業もESGに取り組むの?」中小企業こそESGを意識すべきワケ

トークンエクスプレス編集部

ESGという言葉。最近よく耳にしませんか?大企業は次々と、自社のホームページでESGへの取り組みを開示するようになりました。銀行や投資家は、企業のESGへの取り組みを指標とした投融資を行うように変化しています。

なぜ、このような取り組みがよくうたわれるようになったのでしょうか?この記事では「ESGとは何か」、特に「中小企業がESGを意識すべきワケ」を簡単にご紹介いたします。その後、企業がESGの各課題に取り組む意義や、実際の中小企業の事例を挙げていきます。

トークンエクスプレス株式会社では、「社会的価値をビジネスのチカラに」をスローガンに、お客様の事業に秘められた社会的価値を見出し、発信し、企業価値につなげることができます。お気軽にお問い合わせください…!

目次

  1. ESGって何?
  2. 中小企業が、今からESGを意識すべきワケ
  3. 中小企業のESG取り組み事例
  4. まとめ

1. ESGって何?

ESGとは、Environment(環境)・Social(社会)・Governance(ガバナンス)の頭文字を取り、作られた言葉です。具体的な各項目への取り組みは、以下のようなものがあります。

  • E(環境): CO2の排出量削減、再生可能エネルギーの利用、生産過程における廃棄物の低減など
  • S(社会):女性の活躍推進、職場におけるハラスメント防止、地域社会との連携など
  • G(ガバナンス/企業統治):株主の権利と平等性の確保、適切な情報開示、社外取締役の設置など

ESGの市場規模について、詳細はこちらです。ぜひご参照ください。

2. 中小企業が、今からESGを意識すべきワケ 

しかし、ハラスメント防止や再生可能エネルギーの利用など、一見すればコストが増すばかりでメリットがないようにも思われます。ハラスメント防止研修を実施するには費用がかかりますし、再生可能エネルギーを原料に選択することで、通常の原料より高くつくメーカーもあるでしょう。

であるにもかかわらず、中小企業がESGへ取り組むことでどのようなメリットがあるのでしょうか。そのひとつに、会社のブランド化に貢献することが挙げられます。慶應義塾大学大学院特任教授の横田氏は、ESGに配慮した経営で、企業が行政やNPOと協力し社会課題の解決という共通利益を追及することは、新しい形のマーケティングとして機能すると言っています。

これまで企業が展開してきたソーシャルマーケティングは、社会的課題を念頭に置いているとはいえ、消費者に自社がどのような新たな付加価値を提供できるかを主目的としたダウンストリーム(川下)型が中心だった。
(中略)
一方で、アップストリーム(川上)型のソーシャルマーケティングとは、公共の利益など社会構造にも影響を与えることをより重視して市場に働きかけるマーケティング活動を指す。

横田浩一氏

この新しいマーケティングは、既に自社にあり眠っているかもしれないESGへの取り組みを意識し、社内外へ明らかにしていくことで最初の一歩を踏み出せるでしょう。お金儲けの仕組みだけでなく、社会的な価値をも創造している会社。これが企業がESGに取り組む際に社会から得られる、ブランド・イメージといえます。

そして、会社がESGに着目したブランド力を得るとき、結果として企業は以下の3つのメリットを享受できるでしょう。

  • 銀行や投資家からの資金調達
  • 新規取引先の獲得・大手取引先との取引存続
  • 従業員が働くモチベーションの向上・維持

銀行や投資家からの資金調達

ESGに対する取り組みは、この先、投資機関や銀行からの資金調達に有利に働くことが期待できます。というのも、ESGを意識した投融資を行うことは、今や世界的な潮流となりつつあります。例えば、2017年に世界最大の年金基金であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、約1兆円規模でESG投資をスタートしました。2019年度には5.7兆円まで規模を拡大させています。

三菱UFJフィナンシャル・グループみずほフィナンシャルグループなど日本の大手グループ銀行は、ここ数年で、ESG(環境、社会、企業統治)を重視して投融資を行う方針を打ち出しました。

地方銀行においても例外ではありません。例えば、栃木銀行は2020年8月、中小企業を対象に「ESGスコア」の開発に取り組むことを明らかにしました。福島県にある東邦銀行では、ESGに取り組む企業を対象に、3億円を上限として金利を優遇する商品を展開しています。

新規取引先の獲得・大手企業との取引存続

上述した資金調達の行いやすさについては、上場企業にも同じことがいえます。上場企業が自社に対するESG評価を上げるため、取引先やサプライヤーである中小企業に対しても、ESG関連の取り組みを求めるケースが増えていくでしょう。

例えばトヨタ自動車は「クリーンで安全な商品の提供を使命とし、あらゆる企業活動を通じて、住みよい地球と豊かな社会づくりに取り組む」を基本理念とし、サプライヤーに対してもその責任を全うする必要性を訴えています。ソニー・グループも、製品のサプライチェーン (調達・生産) における全てにおいて、社会的責任を追求する姿勢を明らかにしました。ここではサプライヤーや生産委託先を含む生産現場にまで言及されています。

実際に、2018年10月に行われた経済産業省による調査で、中小企業500社のうち約2割がESGに関連した次のような変化を感じているとの結果が出ました。

  • 「環境面(再生可能エネルギーの使用、環境負荷軽減等)に対する要求事項が厳しくなった」
  • 「ESGに関わる情報提供や要求が新たに行われるようになった」

新規取引先の開拓と既存の取引維持の双方を実現するには、やはり今から、自社におけるESGへの取り組みをアピールしていくべきでしょう。なぜなら、ESG投融資が拡大するにつれて「ESG評価を高めたい」と考える企業が増加すると考えられるためです。そのとき、環境問題や男女平等など、ESGに配慮した経営と情報開示を行う企業は取引先として選定される可能性が高まります。

従業員が働くモチベーションの向上・維持

「自分の働きが社会に役立っている!」従業員にそう感じてもらうことは、本人の働くモチベーションにもつながります。これが、ESGを意識した経営を行い、その事実を社内外に明らかにするべき3つ目の理由です。

株式会社マイナビが2020年に実施した「マイナビ 2021年卒 学生就職モニター調査 8月の活動状況」によると、新卒学生が就活の軸として最も重要だと思われるフレーズの第1位が「人の役に立つ」、3位が「社会貢献」でした。自社の活動が広く地球環境や社会へ貢献することのアピールは、新卒の学生が入社に至るきっかけにもなり得ます。

ここまで、中小企業が環境や社会の問題に関心を持ち、ESGを意識した経営を行うことのメリットについて列挙しました。これに加えて、会社経営に関しESGに注力している事実をアピールできるなど、自社がメディアに掲載される可能性も高まります。つまり企業ブランディングも期待できるでしょう。

3. 中小企業のESG取り組み事例 

ここからは、ESGに取り組む中小企業の事例をピックアップして見ていきます。事例を知ることで「企業の収益アップ・事業発展のためESGをどのように取り入れるか」のヒントになれば幸いです。

今回は「IKEUCHI ORGANIC株式会社」と「株式会社シーエスラボ」を取り上げます。

1)IKEUCHI ORGANIC株式会社

IKEUCHI ORGANIC株式会社は、愛媛県に本社を置くオーガニックコットンを用いた繊維商品の製造や販売を行う会社です。従業員数は約50名。同社はE(環境)に力を入れ、次の2つに取り組んでいます。

  • 製品を企画するオフィスや製造工場の電力を、全て風力発電でまかなっていること
  • 製造の多くの段階で、環境負荷の削減が考慮されていること

具体的には、染色において人体に安全で環境負荷が少ない「ローインパクト・ダイ」という方法が取り入れられています。また工場で発生した廃水処理においては、世界一厳しいと言われる瀬戸内海の排水基準をクリアする施設で、長時間かけて浄化・処理しています。

ESGのうちE(環境)が具体的にどのような項目で評価されるのかについてはこちらの記事で詳説しています。

2)株式会社シーエスラボ

株式会社シーエスラボは、化粧水や日焼け止め、シャンプーなど化粧品を開発・製造する会社で東京都に本社を構えます。従業員数は約109名。この企業はS(社会)とG(ガバナンス/企業統治)に力を入れ、次の2つに取り組んでいます。

  • 地域社会との連携
  • 女性活躍推進への取り組み

同社は、地域社会との連携を積極的に行っています。工場が立地する群馬県館林市の町おこしをすべく教育機関と連携し、名産ボイセンベリーを使用した化粧水や石鹸を地域名産品として開発。完成した製品は、道の駅、入浴施設や物産展などで販売され、地域名産品による知名度アップで地域経済の活性化に寄与しています。

さらに同社は、厚生労働省によって女性活躍推進への取り組みが評価され、「えるぼし」という認定を受けている優良企業です。女性の働きやすさを確保するため、ライフイベントを考慮したキャリア形成を支援。具体的には、小学4年生未満の子を養育する従業員が利用可能な時短勤務制度や時差出勤制度があり、子育てと仕事の両立を促しています。また、女性の更なる活躍を目指し、管理職一歩手前の従業員を対象に、経営層や管理職と合同で研修を実施しています。

ジェンダー平等に取り組むことが、中小企業にとってどのようにメリットになるかについては、こちらの記事で詳説しています。

4. まとめ 

ここまで、中小企業がESGに取り組むメリットと、E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス/企業統治)のそれぞれにおける取り組み事例を紹介してきました。
ESGは上場企業が実施するものだと思っていたけれども、意外と中小企業にもできることが多いと感じられた方もいらっしゃるのではないでしょうか?さらに今後、取引先となる企業でESGへの取り組みが当たり前になっていくなか、サプライチェーン上にある自社のESG要素が、新規取引や既存の取引継続に大きな影響を与える時代がやってくることが予想されるでしょう。

一方で、本記事では詳細を述べませんでしたが、「ESGに自社を合わせよう」とすることは本末転倒です。一般的にどのような事業でも、何かしら社会に好影響を与える要素を持ってます。その要素(社会的価値)を起点に、ESGにつながるものを見つけ出し、伸ばし、発信していくことが重要です。

トークンエクスプレス株式会社では、「社会的価値をビジネスのチカラに」をスローガンに、お客様の事業に秘められた社会的価値を見出し、発信し、企業価値につなげることができます。

ぜひお気軽に、お問い合わせください…!

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