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企業インタビュー:株式会社キビラ「シューズによるSDGs課題解決を目指して」

トークンエクスプレス編集部

企業での取組みが増えつつあるSDGs。実際に経営にSDGsを取り入れようとなさっている企業はどのような考え方をし、どのようなチャレンジをなさっているのでしょうか。

今回はシューズを通してSDGsの示す社会課題に挑もうとされている株式会社キビラ様にインタビューをさせていただきました。キビラ様は、2014年(平成26年)に設立されたセミオーダー型のパンプス、ハイヒール等の販売をされています。

今キビラ様は、女性にとっては欠かすことのできない美を実現すると同時に、SDGsが指す課題の解決も達成することを目指されています。この取り組みにはどのような思いやご苦労があるのか、マーケティングご担当の玉井様にお伺いして参りました。

御社でSDGsを経営に取りこむようになった経緯はどのようなものでしょうか?

きっかけは新商品のリリースに伴う自社フィロソフィー(原則原理)の見直し

株式会社キビラは2014年に設立されたレディースシューズブランドです。キビラの名称は「kiRA kiRA BEAUTY」に由来しており、すべての女性が美しく輝く世界の実現する、女性としてのきらめき「kiRA」の中に、その人ならではの美しさ「Beauty」を演出するシューズをコンセプトとしています。創業当初からそうした思いをこめています。

これまでレディースシューズのみを取り扱ってきました。新たにメンズシューズの開発を代表の福谷が積極的に関与する形で進め、今年初めにそのメンズシューズを商品化するめどが立ちました。今までは全ての女性を輝かせ、幸せにすることを目指していましたが、今後はシューズを通じて男性を含むすべての人々を輝かせ、健康にしたいと考えています。

「美しさ」や「幸せに輝く」ためには、健康であることが大前提です。健康でなければ、その人に備わっている美しさを発揮できません。我々は、キビラのシューズを通して人々を健康にし、美しく、幸せにしたい。そうした人々をこの世界に増やしたいと考えています。

真っ先に見つけたのがSDGsのGoal3「すべての人に健康と福祉を」

そのような世界を実現することは、SDGsのGoal3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」に合致するのではと考え、SDGsに取り組むことになりました。

SDGsという国連が考えた枠組みのなかで企業活動をマッチさせることに難しい点はなかったでしょうか?

Goalの内訳のターゲットレベルまで具体的に考えて導き出した

Goal3に単純に当てはめることはせず、Goal3の詳細であるターゲットレベルまで調べて検討しました。ターゲット3.4では「2030年までに、非感染症疾患による若年死亡率を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健及び福祉を促進する」とされています。そもそも、予防や治療においては、非感染症疾患や若年死亡率を減少させるだけではなく、健康寿命を延ばすこともできます。

この健康寿命は、歩行と密接に関係していることが証明されています。そこで、キビラのシューズで健康寿命を延ばすことができないかと考えました。現在日本では、健康寿命と寿命の間に10年間の差があります。つまり、寝たきりなど歩けない状態で死ぬまでの10年を過ごしている人が多くいるのが実情です。このような状況は本人も辛いし、家族も辛い。日本は長寿大国ではあるものの、保健医療費の増大や財政圧迫を考えると、今後は健康寿命が更に重要になってきます。キビラのシューズで健康寿命を延ばし、若い人達だけではなく、高齢者も活躍し、その人の美しさをいつまでの発揮できる世界。そのような世界をキビラのシューズで実現したいと考えています。

SDGs Goal3に関連してこれまで具体的に取り組まれてきたことはありますか?

妊婦さんのお悩みを解決するための「ボディバランスシューズ」

キビラでは2017年9月からボディバランスシューズという商品を販売しています。この商品は元々妊婦さんをメインターゲットとして販売していました。というのも、妊婦さんたちはお腹が大きいため、すり足になりやすく腰痛に悩んでる方が多い。そこでボディバランスシューズで妊婦さんの歩行を助けることで、こうした悩みを解消したい、そういう商品でした。

このボディバランスシューズは、足の健康科学の第一人者である桜美林大学の阿久根教授にご協力頂いています。阿久根教授は、約10万人の足形を採取し、オリンピック選手をはじめとするトップアスリートのシューズ開発やナイキで顧問を務め、シューズの商品開発に携わっている方です。この方に、キビラはレディースシューズの監修をして頂いております。

ボディバランスシューズのデータを活用しつつ、男性向けの商品としてビジネスカジュアルのシーン向けにそのインソールを使用したシューズを開発しました。このシューズは、革靴に近い外見ですが機能としてはスニーカーに近く、ビジネスシーンでもカジュアルシーンでもお使い頂けるものです。

この新商品は今年の3月にMAKUAKEで販売する予定です。MAKUAKEの利用者には情報感度が高い人が多く、こちらの商品にも注目いただけると考えています。この商品が話題になり、たくさんの方にご購入いただいて、性別を問わず誰しもが健康で幸せに活躍できる社会を創ることで、SDGsのGaol3の課題解決にキビラが貢献できると考えています。

SDGsのGoal12「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」もキビラ様にも関連しそうです

セミオーダー式提供だからこそ、お客様に長く使っていただける

キビラでは、お客様一人一人の足型を取り、セミオーダー式でその方に合ったパンプスやハイヒールをご提供しています。そのため、ハイヒールを購入したものの、足が痛くて結局履かなくなってしまう、買ってすぐ捨ててしまうということがありません。こうした点でキビラのシューズは、商品ロスの削減に繋がり、サステナビリティについても貢献していると言えますね。

また、キビラのセミオーダーシューズは日本製です。一般的に、日本で販売されている靴の94%は海外製です。メイドインジャパンを守るという意味でも、キビラのシューズは貢献しています。


(お答えくださった方)

玉井 摂人(タマイ カネヒト)氏
株式会社キビラ マーケティング部部長

1971年生、大阪出身。 広告会社で主に大手飲料メーカーや食品メーカーのダイレクトマーケティング部門の営業として新規集客の領域を統括。
2015年に独立し、クライアントの一つだった株式会社キビラのマーケティング担当として、2018年より現職に。
アメリカンフットボール元日本代表。

(インタビュアー)

紺野貴嗣(コンノタカツグ)
トークンエクスプレス株式会社 代表取締役

東京工業大学卒業後、2009年に独立行政法人国際協力機構(JICA)に入構。 エジプト、イラクをはじめとする中東向け開発金融実務、アジア地域の事業における民間企業向け投融資事業に従事。 JICA退職後、業務コンサルティング企業にて中堅~大企業へ業務改革サービスを提供。その後、トークンエクスプレス株式会社を設立。 スペインIE Business School経営学修士(MBA)。

編集後記

創業の時から、女性のお客様に対する思いやりをお持ちのキビラ様。その顧客セグメントを男性にも拡大するにあたり、SDGsの枠組みを用いて自社の「社会的価値」を整理なさったお話しを伺うことができました。

これまでの取り組みを整理することで、当初想像していた側面(SDGs Goal3)だけでない社会的価値を見出す可能性にも、今回のインタビューの中で気づくことができました。

 キビラ様のような「想い」をもってビジネスをなさっている企業様には、ぜひ「自社が目指すもの」と「今自社が提供している価値」の両側面から「社会的価値」を整理いただき、より多くの人にその社会的価値を届けられるよう、マーケティング戦略などに活かしていただけたらと思います。


自社の「社会的価値」を整理し、それを経営に活かすには・・・
豊富な知見と独自のフレームワークを有するトークンエクスプレス株式会社に、ぜひご相談下さい。

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