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定量的なESG投資の事例(米国ミネソタ州年金、石炭)

紺野 貴嗣
本記事では、社会的インパクトと経営管理等について、海外のニュース(原典英語)をご紹介します。

記者:Christine Williamson @ Pensions&Investments
URL:https://www.pionline.com/pension-funds/minnesota-state-board-votes-divest-thermal-coal-firms
掲載日:6月3日

ニュース内容

  • 米国ミネソタ州の州投資委員会は、理事会が管理する確定拠出年金資産652億ドル(約7兆1,000億円)のうち、一般炭(炭鉱から採掘される石炭のうち、ボイラーなどの用途に使われる石炭)の採掘と生産から収益の25%以上を生み出す上場企業への投資を引き上げる(株式を売却し、他の投資先に振り替える)決議を承認した。5月29日の電話会議にて、エグゼクティブディレクター兼最高投資責任者であるMansco Perry三世は、理事会のメンバーに対して、この行動は投資ポートフォリオ内におけるESGリスクと機会を考慮に入れた受託者責任に沿ったものだと告げた。
  • この理事会の決議により、Perry氏は、上記の閾値を超える企業への投資を行っている資金管理者を特定し、彼らに12月31日までにポートフォリオから除外するよう指示を行う。

トークンエクスプレス社のひとこと

  • 確定拠出年金資産652億ドルのうち、一般炭の採掘と生産から収益の25%以上を得ている上場企業への投資がどれほどの規模存在するのか、上記記事からはわかりませんが、そうした企業にとってこのニュースがショッキングなものであることは確かでしょう。
  • ESG投資におけるいわゆるネガティブ・スクリーニングの具体的措置の例として、興味深い事例だと思います。ネガティブ・スクリーニングというと、「石炭に関わる事業を行っている企業への投資は禁止」といった、極端な措置もあり得ると思いますが、石炭をめぐるビジネスは今現在社会にニーズがあるから成り立っているのであって、環境負荷の高い石炭に関する事業への依存度を社会から漸進的に減らしていくための措置が必要です。そうした観点で、上記の記事の措置は、経過措置ともいえます。
  • 一方で、本当に社会にインパクトをもたらしたい場合には、突然上記のような措置を行うことは好ましくないと考えます。(一般論として述べており、ミネソタ州の事例が急な決議だったかは存じ上げません。)社会が、上記の例でいえば石炭を取り扱う会社が、こうした投資指針に対応するための十分な準備期間を設けることが必要です。すなわち、長期間を対象とした投資指針の改定ロードマップを示し、それに則って行動していくことで、投資側と被投資側が協調して社会の変化を起こしていけると考えます。

ESG投資も呼び込める「社会的価値」のある企業になるためには 

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